レビュー一覧

随分前に購読しました。年数が経ったので紙媒体はもう無いのですが、強く印象に残っています。16歳にして将来の事をテキパキ決める決断力には頭で下がりました。なかなか人生いざとなると躊躇するものです。それと若い力というのか、目的が決まると終着点まで決して諦めない。16歳以前に基づいた強い精神力が反映されているのかもしれません。何といってもこの作者さんの魅力に溢れるしっかりとした物語性が素敵です。惜しむらくはこの時期に流行った題材にしたので少し平凡になってしまったのが残念です。

中東の情勢や男尊女卑を考えるとシークものは苦手で避けていますが、男に従属し守られたいと思う人には向いてるお話。ヒーローが愛を語ることもなく、もう当然のようにヒロインとベッドを共にするという傲慢さも、ヒロインがわけも分からず連れて来られて従うしかないと一夜を共にする自尊心のなさも苦手。ヒーローに簡単に陥落してメロメロになるヒロインは好みじゃないんですよね。ただ、ヒロインが壁を伝って逃げようとしたりヒーローにはっきり物を言う後半は良かった。男に従属する女は好きじゃないから。そしてヒーローが体に深い傷を負いながらも命が消える前にヒロインに結婚を求め、すぐに結婚の儀を結ぶ辺りからは面白かった。爆笑したのはリボン持っての体操。ベリーダンスのほうが絶対官能的だと思いながら読みました。前半は普通の３点ですが後半はヒロインが強くなり困難に立ち向かうところが面白く４点です。