レビュー一覧

なにこのカイルの立ち姿の格好良さ。なのにテディベアに本音を語る苦悩する姿。切ないわあ。お互い素直になれなくて、辛い年月をおくってしまった二人です。デビッドも一見プレイボーイ風なのにいい男じゃないの。お姉さん　キュンときちゃいました。

はじめは反発している二人が徐々にお互いを意識していく過程がきゅんきゅん。ヒーローのクールかつ愛情目線がきゅんきゅん。いつまでもきゅんきゅんしたいので無期限にしちゃいました。

何なのクールなのは愛情表現が下手だったなんて。もう胸がキュンキユンしてしまいました。

里子として来たヒーローと里親の実娘であるヒロインの恋物語です。ティーンエイジャーの頃にヒロインがしでかした事は許されることではありませんが、お互いに異性として惹かれていることに気付けなかったのは、二人とも(特にヒロイン)がまだ精神的に幼かった故なのでしょうね。再会するまでの６年は、まさしく、二人にとって必要な時間だったのだろうな、と思います。ヒーローの表情が時々恐いようなところもありますが、ヒロインの熊の縫いぐるみに話しかけている場面では素直に自分の気持ちを吐露してるし、当て馬さん達には結構分かりやすく嫉妬してて、可愛らしいです。ヒロインはまだ幼さが残るけど、ヒーローの方が6つも年上だし、きっと(精神的に大人な)ヒーローが包み込んでくれることでしょう。できれば、遠くない将来に会えるかもしれないノエルちゃんを見たかったな。にしても、ヒーローが車に寄りかかって待ってる姿や煙草吸ってる姿は、大人の男って感じでカッコ良かった(眼福)。

兄妹モノ、禁断っぽくて好きです。ヒロインが幼かったためにこじらしてしまった過去を大人になってきちんと謝れたのは偉いと思いました。ヒーローが大人な男でカッコイイ。

ヒーロー、ヒロインのそれぞれの思いが、説得力ありで、読み応えあり。ハーレでは、よくある血の繋がらない設定ですが、これはありです。

途中まではすれ違ってじれったい二人だな、と思うのですが、終わりにかけてキュイーンとドキドキが拍車をかけます。素直になると実に可愛い不器用な二人の恋です。

予想通りの展開なのにとても印象深い作品でした。背後に映画音楽が流れているような独特の雰囲気があります。エンディングもくどくなくていい。ヘザーが風に吹かれるシーンは秀逸。情景が心情を表す映画のようなワンシーンです。

意地っ張りな二人が少しずつ近づいてゆくのがもどかしくて面白かったです。

珍しくよくタバコを吸ってるシーンがありますが、その間がヒーローの逡巡している様子をよく表していてグッと来ます。忍耐強くて、包容力があり、こういう人がそばにいてくれたらと思っちゃいました。他の作家さんが描くときっと横暴なヒーローになってた気もします。抑えた感情の表現がさすがです。