ワケあり美形がひしめく屋敷で雷蔵は恋をした。相手の紺は、無愛想でつっけんどんで、でも雷蔵のことを嘲笑(わら)ったりしない美少年。
住人Sのちょっと激しめなラブシーンにあてられながら毎日紺を好きになる雷蔵。ところが紺は、屋敷を訪ねる客相手に秘密の“仕事”をやっていて……。
言葉の力で相手を攻撃する能力を持つ人間『言霊師』と攻撃に伴う災厄を代わりに受ける生きた人形『紙様』の運命の絆――
志水ゆきのドラマティックBLがついに登場!
唯一の肉親である祖母を亡くし、天涯孤独になり、和記邸の住み込みハウスキーパーとなる。金髪碧眼だが、こころは日本人。紺に一目惚れをする。
特定の言霊師(あるじ)を持っていない紙様。和記の役にたつため、赤の他人の願い事を引き受けていたが、雷蔵に出会い……。
現三刀家当主。現在生きている言霊師のなかでNO.2の力を持つ。弟の琴葉が家を出たことで、当主を引き継いだ。
彰伊の紙様。現存する中でもっとも古い紙様。創造主である和記とも対等に渡り合い、紙様仲間の世話もよくみる。
現在もっとも強い力を持つ言霊師だが、現在は三刀家を出て和記邸に居候の身。
琴葉の紙様。幼い頃から琴葉の面倒を見ており、現在もnetの呪い屋などで稼ぎ琴葉を養っている。
言霊師。不動産業を営む。少年時代に両親が離婚し、母方の姓「八代」を名乗る。
玄間の紙様。元は玄間の父親の紙様で、死後に玄間に譲り渡される。
言霊師。三刀家の外で育ち、紙様も持っていなかった。ガサツで野蛮だが侠気がある。言霊を使うことを頑なに拒むが……。
主人の死により、白紙(=紙様にとっての死)になるはずだったがそれを拒み、紙様を持たない隆成の元を訪れる。
紙様たちを作った人形師。ひょうひょうとしてつかみどころがないが、紙様と言霊師の運命を握っている。