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日本の特別地域 特別編集53 これでいいのか 北海道 札幌市 第2弾
- ジャンル:人文・科学
- 著者:地域批評シリーズ編集部 上岡哲次
- 出版社:マイクロマガジン社
- 長さ:147ページ
- ポイント数:レンタル300ポイント 購入800ポイント
前作では札幌市の「すでに滅んでいるパラダイス」という本質に迫り、市民はどん底の状況から目をそらしながら、のほほんとしている状況を探った。
それから3年……。
失業者と生活保護が増え続け、経済の見通しは暗く、あいかわらず市民は頑張らないで暮らしている。
北海道は開拓時代の頃から士族・農民・流民などが入り込み、やがてこうした移民たちが一極集中した札幌が、漁業、農業などの一次産業分野で不動の地位を築いている北海道各地の人口と購買力を吸い上げながら、肥え太ってきた歴史がある。
その構図は現在にも受け継がれ、流通拠点である札幌に、地方からストローで吸い上げるように人もモノも移動しているのだ。
人口を道民の3分の1近く集め、いくつもの弊害を出しながらその肥満体は膨れ上がっているが、当の札幌人はと言うと、「仕事がない」「お金がない」「将来がない」と言いつつ、頑張らずに楽しそう。
端から見ている方がハラハラさせられるが、札幌人は「なんとかなるっしょ!」と、何を言われても馬耳東風のままだ。
札幌人は、なぜ頑張らないのか?
第二弾である本書は、北海道という巨大な土地が生み出すエネルギーを札幌が吸い取っている現状を追いかけながら、札幌の成り立ちと今後の行方、どこか不思議な考え方の札幌人の深層心理に肉薄し、えぐり出した一冊である。
それから3年……。
失業者と生活保護が増え続け、経済の見通しは暗く、あいかわらず市民は頑張らないで暮らしている。
北海道は開拓時代の頃から士族・農民・流民などが入り込み、やがてこうした移民たちが一極集中した札幌が、漁業、農業などの一次産業分野で不動の地位を築いている北海道各地の人口と購買力を吸い上げながら、肥え太ってきた歴史がある。
その構図は現在にも受け継がれ、流通拠点である札幌に、地方からストローで吸い上げるように人もモノも移動しているのだ。
人口を道民の3分の1近く集め、いくつもの弊害を出しながらその肥満体は膨れ上がっているが、当の札幌人はと言うと、「仕事がない」「お金がない」「将来がない」と言いつつ、頑張らずに楽しそう。
端から見ている方がハラハラさせられるが、札幌人は「なんとかなるっしょ!」と、何を言われても馬耳東風のままだ。
札幌人は、なぜ頑張らないのか?
第二弾である本書は、北海道という巨大な土地が生み出すエネルギーを札幌が吸い取っている現状を追いかけながら、札幌の成り立ちと今後の行方、どこか不思議な考え方の札幌人の深層心理に肉薄し、えぐり出した一冊である。
「いつかは住んでみたい街」ランキングに、毎回必ず上位に食い込む札幌。
政令指定都市であり、2009年には人口190万人を突破。
「人がおおらかで、よそ者に対してもすごく優しい」「碁盤の目で分かりやすい街並み。買い物が便利」などなど、
道外から絶大なる評価を受けている。
だが、肝心の札幌に住む市民の生態はどうだろう? 札幌は、典型的な一極集中型都市で北海道の人口の約3分の1を占めている。
そのせいか、札幌っ子の脳内では『北海道イコール札幌』に変換されており、道内他都市のひんしゅくをたまに買い、本物の大都会に住む東京人の失笑ももれなく買っている。
また、札幌を含む北海道は深刻な不景気で働き口もなく、生活保護者は急増中。
札幌は元々、明治政府のエスコートのもと開拓され発展した街で、
言うなれば中央ありきなのである。
それがこの不景気のなか、地方切捨てでお先は真っ暗。
なのに市民は口癖のように「大丈夫」だと言い、あいかわらず多幸感に満ちた表情をしている。
コレが今回の取材でひとつのキーワードになった「札幌の魔力」。
当初は?の連続であったが、調査してゆくうちに「札幌は既に滅んでいる。が、パラダイス」という驚愕の結論へとたどり着いた。
一度暮らすと二度と離れられなくなる街、札幌。
職を求めて去ったはずの若者も、帰巣本能に促されるハトのように「早く札幌に帰りたい」とつぶやくという。
本書は生まれてこの方・札幌一筋の生粋の札幌っ子の記者を中心に各種統計データやローカルでしか流れないニュースを元に徹底的に解析、「札幌の魔力の源」に肉薄した類まれなる一冊である。
政令指定都市であり、2009年には人口190万人を突破。
「人がおおらかで、よそ者に対してもすごく優しい」「碁盤の目で分かりやすい街並み。買い物が便利」などなど、
道外から絶大なる評価を受けている。
だが、肝心の札幌に住む市民の生態はどうだろう? 札幌は、典型的な一極集中型都市で北海道の人口の約3分の1を占めている。
そのせいか、札幌っ子の脳内では『北海道イコール札幌』に変換されており、道内他都市のひんしゅくをたまに買い、本物の大都会に住む東京人の失笑ももれなく買っている。
また、札幌を含む北海道は深刻な不景気で働き口もなく、生活保護者は急増中。
札幌は元々、明治政府のエスコートのもと開拓され発展した街で、
言うなれば中央ありきなのである。
それがこの不景気のなか、地方切捨てでお先は真っ暗。
なのに市民は口癖のように「大丈夫」だと言い、あいかわらず多幸感に満ちた表情をしている。
コレが今回の取材でひとつのキーワードになった「札幌の魔力」。
当初は?の連続であったが、調査してゆくうちに「札幌は既に滅んでいる。が、パラダイス」という驚愕の結論へとたどり着いた。
一度暮らすと二度と離れられなくなる街、札幌。
職を求めて去ったはずの若者も、帰巣本能に促されるハトのように「早く札幌に帰りたい」とつぶやくという。
本書は生まれてこの方・札幌一筋の生粋の札幌っ子の記者を中心に各種統計データやローカルでしか流れないニュースを元に徹底的に解析、「札幌の魔力の源」に肉薄した類まれなる一冊である。