ののはさんのレビューリスト　

エンゾウ先生の新作だわ！、でもレビューを見てちょいと悩み、結局エンゾウ先生の作品を信じて購入。結果的には、今このレビュー投稿中も涙と鼻水が出てくる状態に。 暁良は生い立ち的に不憫すぎて人間不信で生活が荒れていても本人がわるいのではなく環境が原因と思います。薫は性格がまっすぐ過ぎて自分を責めてしまい、許せないまま幻覚の中を生きてる人だとわかりました。 暁良は薫に家族として暖かく迎え入れられました。自然な愛情を惜しみなく与えられると同時に、彼の優しく脆い魅力にも触れます。そんな薫を好きになり薫を悲しませたくないから 彼の望むまま 護の振りをしたんです。自分を無にして。薫はあとから暁良のそんな謎の行動を振り返った時、暁良に愛されていた事を知り、お互いが相手の為に立ち直れたという、尊い話。途中から自然に涙がぽとぽと、エロは愛情溢れたいいエロで、後日談でまた笑わされると。

前作や感連作品ではヤンキー達の不幸な生い立ちや.恋人への暴力などが衝撃すぎこのシリーズは地雷でした。 あまり楽しめなかったけど、今作品で救われて欲しいです。この後、大阪と京都で逢ってしまっても、どうかハッピーエンドになってと期待しています。

上田アキ先生の「来る晴れかけの明日よ」でもそういう印象的なシーンがあったのですが、普段は温厚そうな真面目そうないわゆるノンケの男の人(この作品では夜次さん)が、相手への思いが募って 切羽詰まって 情熱的な ぐちゅぐちゅと音がするような奪うようなキスをするシーンが大好きです。ドキドキして胸がギュッと苦しくなっちゃう。人によっては唐突なキスと思うみたい。でも脇役達のセリフや伏線.過去の出会いのエピソードで夜次さんと明味くんが互いに尊敬以上の特別な感情を 持っているのは腐女子なら簡単に見抜ける！じゃなきゃ執着して世話になったオヤジさんの店からわざわざ引き抜いたりしてない。

寿たらこ先生天才かよ。万歳！凄く感銘を受けました。余韻に浸れる終わり方です。続きを勝手に脳内で生産しています。続きがあれば買います。前半で感じてた概念が後半では覆り、何が正しいのかを上手に考えさせられる。読み手を選ぶのが難点ですね。ま、エロ目的の方は別の本を読む事をお勧めします。