猫が好きな人にはいいのでしょうが。「猫はもう大嫌いなんです」と言えるほど嫌いな身としては、正直ふくまるが出るコマ全てが鼻につく、腹立たしい。あくまで「猫好きな人限定の名作漫画」だと思います。

すごくいい作品。 これを読むと初詣とかの参拝の心掛けが180度変わる。参拝は神様にお願いをすることじゃない。神様に「やり遂げます！見守ってください」と宣言すること。「天は自ら助くる者を助く」元は英語のことわざを訳したものだそうだけど、日本の神様も同じということかな。人間臭い神様もいいけれど、私は事が終わって、参拝客（人間のゲストキャラ）が笑顔を取り戻すシーンが好きです。

好きな人には悪いけど。ヒロインに微塵も賛同できません、評価も。称賛してもらえない――なんて、仕事では当たり前のこと。称賛されたいならお給料は全額返上して、ボランティアで頑張ればいい。ヒロインだって、お店や飲み屋で店員さんに感謝したり称賛したり――なんてことはしてないでしょうに。それに調剤薬局といっても薬剤師といっても、患者さんに合わせて薬を調合してるわけじゃないでしょう。「処方箋に基づいて指定の薬を指定の量、棚から出して渡す」のが仕事。あとは服薬指導と。私も経験があるから解るんだけど。こういう「出来て当たり前の仕事」誰も評価してくれない。でも、こういう仕事ほど失敗したら取り返しがつかない。一度でも間違った薬や間違った量を処方したら終わり。その患者さんは二度と来てくれなくなる。私だって「在庫がないのでお出しできません」と言われた調剤薬局は二度と行かなかった、怖くて行けなかった。 私が読んだ限りではヒロインはそれを間違えたことはなかった。けど、それは彼女の力じゃない。飲み会の話で彼女が愚痴っていた上司先輩のおかげ。上司先輩がしっかりと在庫を管理して、間違えやすい薬は置き場所を工夫して。そんな「本当のアンサングシンデレラ」のサポートで仕事ができているに過ぎない。このヒロインは「称賛するべき人を称賛できていない」方のアンサングシンデレラ、だ。 評価はできません。

……何という誰得マンガ。ロボットのデザインとアクションが全然噛み合ってない。バイペットトルーパーの「人型機動兵器」然としたデザインに対して、戦闘スタイルはどう見ても等身大ヒーローのそれ。只のマニピュレーターなはずの腕パーツで必殺パンチを繰り出すとか、おかしいでしょ……。こんな支離滅裂な戦闘シーンを描く位なら、日常パートにページを割いたほうが良かったかとも思う。 あるいは、二部構成にして、前半は「女子しか乗れない筈のバイペットトルーパーパイロット養成学校に、何故か男の良太郎が入学。ショタコンスケベ女共があの手この手で良太郎を誘惑してからかう」。そうこうして製作者側が後半の戦闘パートの描き方とか、確立できてから、うさぎ達を卒業、実戦部隊に配属させて、アスラとのバトル展開を描く――とか。

なんとも福田素子先生らしいマンガ。絵も先生のクセがなくて、いい悪いは別にしてあっさりした感じ。読みやすい。内容もすごく良くて、パートナーさんをお持ちな女性ならマストバイと言ってもいいレベル。恋人なんだから、相手が嫌がりそうなことでも言ってしまえばいい、まさにその通り。誰が何と言おうと、二人が幸せになれるならそれが一番。それをはっきりと言える福田先生のヒロイン。可愛いけど、やっぱりカッコいい。

ほっこりとする、いい話です、どの話も。 温かい心を持った妖怪の皆さんが、それぞれ目的を持って人間界に来て。どの妖怪も、人間界で生きていけるように、変化や力加減を一生懸命に頑張って。努力の末に人の姿を得て、人として人の世に現れて想いを遂げる。……皮肉にも、人になったことで人の心の醜さを知った妖怪もいますが。知られていないのが不思議なくらいよく出来た作品です。

医療マンガだけど、医療技術より病院内の人間関係を描いた感じかな。シリーズ三部作の中で一番好きです。……ただ、取って付けたような最終回だけは頂けない。後の「命」「絆」共に素晴らしいラストだっただけに余計残念。

皆さん仰ってますが、舞台がアメリカなのがね……。地名もピンとこないし、右側走行なのでハンドル操作も、横転した事故車両が跳ばされる方向も反対側。アメリカでの販売を優先した本なのかな？

他のレビュアーさんも仰ってますが、医療体制や医療関係者の心の腐敗を治す医者、毒島先生。ラストは意外だったけど納得させられました。読むだけで私の心の闇まで治るような、もう「読む心の薬」とも言うべき本です。毒島先生、いつかまた帰ってきて。今の日本の医療体制にはまだまだ先生の治療が必要です。

全体にそこそこいい漫画、といった感じの医療漫画。ただ、ラストエピソードは本当に良かった。本当に、毒島先生の言うとおり。お医者さんにもあんな儀式は必要だと思う。