sofaaaaaさんのレビューリスト　

今作も最高！笑い控えめ、キュン寄りの藤峰式ワールドです。安心して楽しめるエンターテイメント。心が満たされました。明日からお仕事頑張ろう。

こういう「運命の恋」もあるんですね。性というものの不思議さを感じます。お手軽に始まった心を伴わない体だけの関係。でも、体の繋がりから始まったからこそ分かるお互いの本質があり、心の動きがある。また、それぞれのリアルな暮らしの中に、相性の良さ、実はお互いが好みの存在であることが示唆されているのにも唸らされました。だって、柊は何だかんだ言って古川くんを見捨てないし、行哉は清下くんを意識してたし。BLマンガ、ファンタジーであることは重々承知していますが、こういうことってあるよな、どこかにホントにこんな恋人同士がいるんじゃないかな？と思わされるお話でした。

皆さんの高評価、頷けます。とても良かった！でも、最初は「なんかすごい」という感覚だけで、田中さん、真下くんの魅力がどうにも説明しきれませんでした。で、何度も読み返してみて、ようやく田中さんの左手の欠損がやはりキーポイントなんだ、という当たり前の結論に行き着きました。田中さんは左手がなくても色んなことのできてしまう能力の高い優秀な人です。ないことでの不自由はあってもそこに拘泥せず、あるものを生かして飄々と生きています。ところが、彼が優秀であるがゆえに、周りの人は彼の左手の欠損をまるで気にしないなど過少に扱ったり、逆に過剰に悲劇のストーリーを求めたりする。田中さんは違和感を持ちますが、リアリストですから、「そんなものだ」と淡々と受け入れ、割り切って人付き合いしてきたのでしょう。そんな中で出会った真下くん。とても素直で、「分かったフリ」ができない彼は、田中さんの左手が気になって仕方がない。田中さんの手練手管に翻弄され流されながらも、あるがままに受け入れ(欠けた左腕に抱きつく自然さ！)、「外面の良いひねくれ者だ！」と過小評価も過大評価もせず、あなたをもっと知りたいと言い、知った上で(外面もダークな内面も)「どっちも好き」とはにかんでくれる。そりゃ、田中さんメロメロですよね。なるほどパーフェクトにフィットした2人なんだな、と思いました。これからも何度も読み返すと思います。

爽やかな高校生の恋。淡々と順調に進展していくので、ハラハラドキドキを求める人には物足りないかも。しかし絵は綺麗で読みやすく、嫌な人が全然出てこないので、安心して読める良作だと思います。

読んだら絶対にものすごい勢いで泣くと分かっているので読みたくないのに、定期的に読んでしまう。「はらださんらしくない」のに、これ以上はないくらい「はらださんらしい」心をえぐる作品。そのうち映画化されるだろうな。どうでも良いのですが、BUNP OF CHICKENの新世界という曲がものすごくハマるので、ぜひみなさんと共有したいです。

少女漫画の王道。ドキドキ、キュンキュンできます。一巡目、ののかちゃん目線で桐山くんに振り回されて、「思わせぶりなことばっかりして何でちゃんと好きって言ってくれないの〜」と悶えましたが、二巡目、桐山くん視点で読むとまたトキメキが倍増です。最初のカウントダウンで振られてますからね、彼は。そりゃもう簡単に好きとか言えない。精一杯ののかちゃんに絡んで振り向かせたくて、なのに奨平くんにあんな笑顔向けてるの目撃したら、拗ねるよな、と。山に迎えに行った時も、思わすキスしたけど泣かれちゃったらから、もう何も言えない。戻ったらののかちゃんすぐ奨平くんに連れてかれちゃうし。ゲーセンのダブルデートもどきのところも、むしろ桐山くんの方が苦しかったんじゃないかしら、とか。だから、このお話は、来るもの拒まず去る者追わず淡々としてた桐山くんが、本気の恋をして頑張る話なんだと思います。あ〜、ときめく。

３巻がまた良い！１〜２巻も安定の面白さなんですけど、３巻が大変に良かったです。頭で先回りできてしまう、分かってしまう人たちの恋。スイスイ要領よくやってきたようでも、『恋』になったとたん、不器用でカッコ悪くて、だからこそ愛おしい。３巻通じて話の展開は誠実で読後感もさわやかです。「何か面白いBL読みたいな」って時に良い本だと思います。

面白いです。アラサー女性の簡単には素直になれない、そんなにピュアではいられない感じが絶妙です。その上で、無理のない流れで、ちゃんとときめける相手との恋が進展します。ファンタジー具合がちょうど良いので、白けずに楽しむことができました。

大人になった紗南ちゃんと羽山！すごくナチュラルに、こどちゃの世界と地続きに、紗南ちゃんは紗南ちゃん、羽山は羽山でした。読めてよかったです。

２巻も良いです。苦味ちゃん、サクマさんはもちろん、斉木君もレニくんもリュウ君まで出てきて、６年のブランクを感じさせません。サクマさん、相変わらず人相が悪いですが、本当にカッコ良いです。苦味ちゃんは、２巻のほうがより痛い目にあっていて、でも２巻のほうがより報われているように思いました。