黒柳さんのレビューリスト　

大人のＢＬです(笑)人の理性を揺さぶるオメガならず、アルファまでも種を隠さないと生きにくい世界観がリアルです。羽田先生はこの設定を借りて世のマイノリティの方の心情も代弁しているようなお話でした。良作。続編希望します！マイリストに登録させていただきました！

やー、ダメですこれ(笑)稔里と同じような辛い経験がある方は無駄に感情移入してしまうかもしれません。西門先生が稔里の成長を描きたかったとあとがきで書かれてますが、確かに未熟な所がたくさんありました。もう本当に良い子なんだなぁと、社会に出たてのひよこを見守る鶏になった気分でした(笑)会社でのあれこれは、社内外問わず相談出来る窓口もありますので、一人で悩むのはやめましょう。今はパワハラに対する処遇も重いので放置される事はないですから！と、始終やきもきしつつ読了(笑)久し振りに感情移入して読みました！

烏城先生と言えば職業ＢＬというのは皆様もうご存知だと思います。仕事の描写がなければもっと薄っぺらい印象だったんでしょうけど、さすがは烏城先生！よいしょー！(笑)中盤辺りまでは雅也の愛嬌たっぷりのモノローグで若干ラブコメ風なのに、そこからクライマックスまで藤堂グループのお家騒動の真相が暴かれていくのは中々爽快でした。意外な人が策士だったり逆転劇も楽しめると思います。作中で社長を殿様、上司部下の関係を主従なんて例えているので、社屋の防火シャッターが下りる場面でからくり屋敷に思えてしょうがなかったのは私だけでしょうか…。

作家さんとの相性だと思うんですが、慣れるまで文章が読み辛くて中々集中出来ませんでした。驚くという心情を、鋭い息をつく、と表現する感じの方です。サンプルで読み辛くなければ大丈夫です。序盤の展開が、高遠は事故当時の精神年齢のままなのに、東堂は１０年煮詰めた執着を何の説明もなくぶつけています。この辺りが高遠の苦悩もあって一番鬱々としたところです。その後の展開は高校時代のエピソードを挟んで徐々に明るくなっていきます。二章のどさくさ紛れにキスをするでは１６歳の東堂の想いにトキメキます。私は古い人間なので研修医ってバイトしなきゃ食べられないんじゃないの？と思ったら時代は変わったんですねー(笑)まぁ実家の援助もあるんでしょうが、東堂は可愛くない２７歳です。これなら、三十路半ばの設定で良かったのでは…と最初違和感ありました。

もんのすっごくツボでした！もう３人の家族感が萌えて萌えてしょうがなかったです。ＢＬファンタジーで素人さんが子供に懐かれてなし崩し的に生活に入り込むようなお話しではない分、設定からリアルに所帯染みて…いえ、生活感があってそこが良かったなと(笑)千尋はプロのハウスキーパー兼ベビーシッターなので仕事にプライドを持って勤めていますし、仕事とプライベートとの線引きがもどかしくて読んでいる間、腹をくくって永久就職してしまえー！と心の絶叫が止まりませんでした。昴の元妻がお話を盛り上げるのにとても良い悪役です。私の中のホームドラマジャンルの中でランキングＮｏ．１です。尊のちろちゃんっていう呼び方と甘え方が最高に可愛いかった…！家族萌えの方はぜひ読んでみてください！

最初は陵辱物の痛々しいエロファンタジーかと思っていましたが、物凄く深かったです。このお話の中で秀逸なのが、価値観が違う物を排除しようとする気持ちや差別の構造を事細かに書き出しているところだと思います。確かにストーリーは王道だし設定がＲＰＧ風のファンタジーなのでハッピーエンドで良かった良かったという感想も分かりますが、それで終わって欲しくない。人の常識感に一石を投じるお話だと思います。私的には道徳と性教育用の童話の枠ですね(笑)続編が出たら嬉しいですが、ハッピーエンドで１話完結していても良い作品かと思います。レビューで興味を惹かれてポチ（無期限購入）。結果大正解です、レビュアーの皆様ありがとうございます。

三部構成になっています。一部は大手の広告代理店のやり手営業マン川埜と広告制作会社の塚越のお話で美男×美男カップルになるまで。仕事絡みの出会いなので、CM製作の流れが読んでいて面白いです。二部は業界では五本の指に入るカメラマンの小曽根と川埜の部下の二階堂のお話。二階堂は祖父と父親が大物代議士のせいでコネ入社や親の七光りという色眼鏡で見られていて、彼自身の評価が正当にされない悩みがあります。小曽根は最初から二階堂を嫌っているので、小曽根のコアなファンの二階堂が不憫でなりません。三部は川埜×塚越と小曽根×二階堂のその後のお話。小曽根が悪い男なので、二階堂のみならず、周りの人間も読者も振り回されます。王道好きな方は川埜×塚越カップル、主従関係が好きな方には小曽根×二階堂カップルをオススメします。小曽根の性格の悪さが良い味出してますよ(笑)二階堂に感情移入すると片思いの切なさにモダモダ出来ます。

久し振りに３冊読み直しました。やはり面白かったです。そういえば、最初に買った時も面白くて全巻一気読みした本だったなぁと思い出しまた。律は相手への遠慮やゲイである事の負い目や葛藤で自分の気持ちを素直に伝えられなくて、修司は小説家の割に言葉が上手くないですが心身ともに律に全てを預けていきます。心情が丁寧に書かれているのでどちらにも感情移入できるし、悩み方や言動がリアルなので、ジェットコースターロマンス(笑)や病みＢＬがお好きな方には物足りないかもしれません。１つ１つ、１日１日を積み重ねる２人を見ていて家庭を持つってこういう事だよねと思います。編集者を交えたシーンなどは２人のやり取りが熟年夫婦みたいで萌えました。オススメです。

ため息が溢れます。すごく、良かった。先生初のご当地物だそうで、描写が映画を観ているように目に浮かびました。白い土塀に囲まれた敷地に、見事な桜の木と昔ながらの酒蔵。桜の木の下に佇む美しい青年。最初は中々物語に入り込めず、それこそ映像美がウリの邦画を観始めた感覚でしたが、隼人と要の人物像や２人を取り巻く環境が詳らかにされていくにつれお話は徐々に加速していき引き込まれていきます。隼人が要に精製されてどんどん澄んでいく過程が清々しいです。流石は優秀な杜氏さん(笑)レベッカ・ストリートを読んで追いかけようと思った作家さんなので、どれを読んでも面白いだろうと思って、だからこそどれから読もうか迷っていました(笑)レビューに背中を押して頂いて、読んで良かった作品です。

会話ロボット（ＤＤ）を開発した理系男子大学生と会話学習の為に預けた真中先生とＤＤの三角関係です(笑)題材通り会話や心理描写が主です。全篇、真中先生がＤＤを口説いているようにしか聞こえません(笑)ソノオ先生の作品は独特の空気とかリズム感があって主人公がそこはかとなく上品なところが共通しています。おじさん受けがお好きな方はぜひぜひ読んでみてください。既刊のKOH-BOKUが苦手でしたら避けた方が良いでしょう。