lichia79さんのレビューリスト　

内容はとてもおもしろいけど、絵的に主人公の変身後のギャップがもう少しあってもいいかな？

毎回、考えさせられる内容で、感情に訴えかけられます。

時間が経たなければ告白できないことってありますよね。ど根性ガエルは小さい頃見ていたので、漫画家の闇をみたというか衝撃でした。あの頃は順風満帆に見えたのに、裏での娘さんたちの苦労、おかしいと気づけなかった母親、昔の悪い部分と現代社会の問題がクロスして、読み応えありました。

森園みるくさん、レディース漫画でよく拝見していたのですが、壮絶な体験をされているのをこの漫画で初めて知りました。森園ミルクさんは作品でも一つ一つの感情の表現がうまくて、この実体験もハラハラしながら読ませてもらいました。

東京都内はほんと〜〜〜にこんなんばっかだ　笑　よくできた漫画だと思う。ノンフィクションだから更に！40や50近くなってもまだ30いなってないつもりの人多いし、都会にいると「自分磨き」がステータスになって、更に変な自信を持たせるから、自然と態度も傲慢にさせるんだろうなって。お金や地位より、先に恋しないとだめだろって話、よくわかる。女で時間もお金あるんだったら男に依存せずに一人で行きたほうがよくないか。なんで結婚にそんなこだわる。　

１巻〜３巻あたりは、まだ、リアルにあったことなんだろうけど、独特な絵の良さと、コマのテンポで現実味なく読ませるところが良かった。女が読みやすいエロとコメディの間でちょうどよい。しかし、段々と過去の男達への愚痴、元夫の義両親への愚痴、周りへの文句だらけになってきて、本来のテーマからどんどんずれていってる。今では子供の成長を心配する親というよりも、子供のほうが親を見守っている感じがある。後半巻は、今まで付き合った男達へ一方的に紙面で文句のオンパレード。でも文句いう割に、本人は飽きもせず次の男へと変わり身が早い。なんだかんだいっても、今まで嫌悪してきた男と似たような人をまた選ぶ辺りは、内田さん自身もやっぱりどこかに問題があるのだ。そういう意味ではネタは切れない人なのだ。

関よしみさんの漫画は描写がこまかく、変わった設定でもストーリーがきちんとされていて楽しく読んでいます。よくありがちな霊感が強い女の子ではなく、ただ嗅覚が強い事で人間社会の裏までもがわかってしまう女の子の苦悩、また、そこから見えてしまうドロドロした人間関係を描くことがとても上手です。続きが楽しみです。

ストーリー全部がハラハラする系で楽しませてもらいました。ただ、最後のお話も面白いのですが、かなりダークです。後味悪いかもしれません。

ホラー・サスペンスの部類にカテゴリされていますが、ホラーと言えるものは皆無。しいていえば、一番最後のお話だけがそれっぽいだけで、ほとんどが、少々自分の考えに突っ走り気味の女性が主人公の恋愛もの。しかも、スルーできるようなことにもあれやこれやと心の中で大騒ぎする主人公達に感情移入は殆どできなかった。かなり昔の作品だけど、絵は受け入れられるレベル、でもやはり台詞はちょっと時代錯誤。暇つぶしには丁度よいが。

「ごく表面的な皮をたかが一枚二枚めくりあげて出てきたものを『裏』だの『本性』などと…自分がたいそうな真実を探り当てたかのように迷いなく確信しきってしまうのは いささか単純に過ぎやしないかと言っているんだ」鈴木先生の台詞にはかなりドキリとさせられるものが要所にあります。男性であれば、10代の頃の甘酸っぱい自分をふらりと思い出してしまうかもしれませんし、女性ならそういう奴クラスになんかいたわと思い出します。この漫画の生徒たちの言動は、我々世代から見ればなんだか10代らしからぬものが多い「ように」見えますし、もしもこのような論議を奏でる先生と中学生が存在するのだとしたら、かなりIQの高い特別な学校に「違いないと思うかも」しれません。しかし熟考すれば、誰しもがかつて思春期に心の中で感じたことのある、また、人には言えなかった小さな不安や迷い、心の焦り、それらの、ゆくゆくは問題になりそうだけどまだ出ていないような小さな蕾を現代社会に照らし合わせ、膨らませたり閉じたりしながら描写しています。そして、鈴木先生はそれを「叱る」のではなく、あくまでも生徒主体で、「諭す」ことによって生徒の動揺や疑問を解いていくのです。世間では「中二病」という言葉があり、これはまだ精神的に未熟な年齢でありながら、背伸びしたがる志向や行動を指すものですが、その中二病に、このスズキイズムがいい意味で非常に適合しているのです。巻を追うごとに現場で繰り広げられる、作者の徹底したストーリーの作り込みにはきっと頭をガツンと叩かれるでしょう。また、ところどころで先生や生徒の落とした伏線を、心理的に深くざっくり、そして丁寧に拾っていくあたりは見事です。（*鈴木先生番外編）個人的に「鈴木裁判」のくだりは圧巻で、先生も生徒も真に向き合う、学校の理想郷だと思いました。この鈴木先生は万能の教師ではなく、時には生徒を神と崇め、ロリコンまがいの恋心を抱いたり、生徒の性教育に戸惑い、自分のでき婚に悩み、教師仲間との人間関係に振り回され、人間くさい面もありますが、毎話で繰り広げられる建議は、まるで人知を超えたものが語っているように感じられます。漫画なので「こんな先生いない」と言ってしまえばそれまでですが、しかしながら全巻を読み終わった後、ああ私もこういう教師に出会いたかった！と思ってしまう作品でした。