好意が殺意にすり替わる衝動をどうにも自分では抑えられない、という根本アイディアはそんなに悪くないかもしれないんですが、単純にストーリーが面白くないような。どんどんグロく人が殺されまくってたり主人公は必死に自分の衝動と戦ったりヒロインを守ったりがんばってるんだけど、本当読んでいて不快とかいうほどの感情すらわかず、なんかつまんないなあ、と。

主人公が未来に起こった悲劇を何かしらの超常現象により知ってしまい、その悲劇を回避するために奮闘する、という内容は割とよくある定番ではありますが、最初に超常現象により主人公だけが未来を知るという特異なスタートを切っている分、ある程度しっかり作品内でのルールを決めておかないと何でもありのご都合主義が行き過ぎて読者は白けてしまうと思うのですが、どうも3巻当たりからその傾向が…　あとこういう作品は時間との戦いでもあると思うのにそれもダラダラしてしまいますし。

がっかり女子高生たちの愉快な日常なのは相変わらずですが、前シリーズのしかも初期のころのノリが好きだっただけに、今作のノリはもはや別物だなあ、といった感じで、個人的には前作ほどはまれなかったです。

本当途中まではなんだかんだで面白い。しかし帝王とか出てきた当たりから、「いや、もはやそんなでっかすぎたら地球の表面積じゃ足りないだろ」とかそんなレベルにどう考えても人間が太刀打ちするのが無理ゲーすぎるところまで行っちゃってもはや何が何だか、なのに、後戻りできなくなったまま、なぜかそれでもまだ続けているのが不思議になってしまいます

良くも悪くもこの作者さんらしい切り口の作品集。表紙だけならちょっと綺麗めですが、主役の女性はたいてい無理やりな性的な被害を受けるのもお約束だし、基本的にかなり生々しく生臭く、かつ人死に殺されっぷりのグロさも高いのでそういうのが苦手な人は要注意。

実はかなりまじめにひたむきに相撲に取り組む女子高生たちの姿が丁寧に描かれていたし、ぽっちゃりだけどみんな顔とかは可愛かったりするんですが、いかんせんニッチすぎたとしかいようがないか…

チェスを題材にした作品で、とにかくまっすぐ素直で情熱的な主人公をはじめとしてライバルでもあり友人でもある周りのキャラもいい感じにくせがあってなかなか楽しんでいたのですが、どうにもチェスという題材がなじみなかったせいもあってか打ち切り終了のようで残念。3巻まで面白かったのに4巻の巻きっぷりが悲しい。

オブジエンドよりこっちのほうがストーリーに安定感があります。ただグロ＆鬱色が本当に強いので注意。基本設定が痛々しすぎるし。

一部はすごく面白いんだけど、未来編以降は説明ばっかりでものすごいトーンダウン。最近の展開でポリ公が久しぶりにはっちゃけてくれてその時ばかりはやっぱり面白かったけど、ポリ公のターンが終わっちゃったので多分またグダグダになりそう。

出だしから序盤はよかったのに、途中から路線が全く定まらずものすごい迷走しまくってラストはなんじゃこれ、みたいに終わりました。友人たちの無駄死に感がすごい、というか、なんのために死んだんだか意味わからなくなってるし。