カルチャーさんのレビューリスト　

寮の物語が大好きです（古くは「摩利と新吾」など……）。序列関係の厳しさにはびっくりしましたが、バンカラな校風が残っている風土なのでしょうね。

このシリーズには★５００を進呈しても惜しくありません。PART3の楠木薫さんに続いて、またしても有望な新人さんを見つけました。「乙宮さんはヒロインになりたい」の櫻庭まちさんは、本当に新人さんですか？安定感のある画力、よくある設定と思わせながら実はそうではない物語、納得できるオチ、練られたキャラ、ほとんど完璧だと思います。雑誌に連載されていてもおかしくないレベルですね。将来が楽しみな金の卵さんを発掘できました。「クーロン街に雨は堕つ」、好みの作品ではないし、ほかに合うレーベルがあるようにも感じられましたが、漫画の魅せ方が本当に上手いです。ここで終わっているのが残念なラスト。十分に連載できそう。いや、むしろ連載して、幸せな結末を見届けたい。惜しい。「砂城の裏切りの先に」、これも本誌に連載されていてもおかしくない仕上がり。ただ、キャラの異国っぽさが足りないです。あと、タイトルが今イチ。「の」は二つつけない方がいいし、先が読めてしまいます。「アン・ハッピーガール」、PART４でいちばん驚いた作品です。なるほど、そう来たか……。起承転結は大満足ですが、キャラクターのデッサン……。構図やコマ割りはいいのに、歪みが気になりました。残念です。「世界一の底辺手品師」、恐らく画力の高さはピカ一では。領主も手品師もキャラが立ってるし。でも！読みにくいです！台詞の位置と分量を工夫して欲しいと思いました。「強制デスティニー」は、画力は高いものの、ギャグのキレが不足。「ローリンローリン」はラストの新聞がよかったです。