niwさんのレビューリスト　

ラスト鳥肌が…。久々に素敵な作品に出会えて嬉しいです。ほのぼのしているようで、繊細な十代の心も細やかに描写してあって、少女漫画にしては人物描写もそれなりにリアル、良作です。ずっと見ていたいけど、三巻で綺麗に終わっているのもまた良い。

わー何だこれ、かわいい！折角雰囲気あるお話なのに、タイトルだけ今風のよくある感じで勿体無い！

タイトルの不思議さと絵柄に惹かれて1巻のみ読みました。まず、女性性を受け入れられないネリの言動の数々に嫌悪感を抱きました。ああでももしや性同一性障害の話なんだろうか…と読み進めて行くもそういう訳ではなさそうだし、ネリは異性愛者で友人との付き合い方にも女らしさを妙に感じて何とも言えない大きな違和感がありました。

著者が90年頃連載していた「アクマで純愛」とほぼ同じ内容ですね。あと、成敗！っていうセリフ＆ノリは、ひうらさとるの「東京BABYゲーム」(だったと思う…)を彷彿とさせますね…。懐かしかったので面白かったけど、アクマで純愛と比べるとちょっと劣化したかなあ。

面白い！最初は「第七女子会彷徨」の様なSF系ゆるゆるギャグなのかな？と思っていたけど、各話ストーリーがしっかりしているし綺麗に纏められてますね。ちょっと切ない感じがまた良い！しかし3巻完結なんですね。ダラダラするよりは良いのかな…

テーマもですが、衝撃的で設定も面白い。1巻のみ無料で読んで、これは是非に全巻読破と思い読み進めましたが...2巻以降はハッキリ言って少女漫画です。結局は恋愛のみを押していて、主人公3人の1巻での先の見えない薄暗さやドロドロとしたものはすっかり何処かに追いやられて仕舞ったような気がしました。巻末で著者があの3人が嫌いでと書いていたのが読後ちょっと救われましたね。まりかは女の嫌な所、男の嫌な所のみ詰め込まれた人間という感じで...ちっとも共感がわかない。そして、女の子になりたい、私は女の子なのに、という思いを押し出していた筈なのに女装で済んでいるという疑問。パロウの性的虐待のトラウマ、ゆいの死んだ姉、母親との確執、...著者はこのテーマを扱うのには力量不足かなというイメージでした。