はちみりんさんのレビューリスト　

子供の頃の出来事で正否に固執する大人になる、という設定は悪くないけど漫画とはいえこれは大袈裟に見えます。たしかに、ゲイである事で酷くなっているのかもしれませんが、あの性格だとあそこまで成長する過程でぶつかりまくって中間をもう少し知って相手に寄り添えると思うんです。寄り添うっていうのは自分の正否を曲げるのではなく、受け入れる入れないは別としても、相手の正否も考えたりするかんじです。二人の根本的な性格を作った根っこを活かす話は素敵でしたが、あそこまで正否を強調して話を続けられると、それらの魅力や恭介の魅力が私には霞んで見えてしまいました。不倫はともかく、弱いけど自分の幸せから逃げず相手の幸せを願えた佳澄はきっと揉まれて揉まれて成長したんだなと思えて、幸せになれて嬉しかったです。私が捻くれてるのか、泣く泣かない感動するしないよりもどうしてもそっちが気になってしまいました。大学生くらいだったら気にならなかったのかもしれません。社会人数年でもあの強い固執、それが様々なところから浮いてしまった気がします。でも、佳澄の直向きな思いと、そして良いアクセントになった佳澄を助けて背を押した彼女と清水さんはとても好きでした。色々書いてしまいましたが、最後には不幸せを選べた恭介にエールを目一杯おくりました。でも48hがあれば、嬉しかったです。

私にとって苦手な単語のオンパレードのレビューでしたが、作者さんの出す何とも言えない雰囲気の漫画に浸りたいなーと、かなりの勇気を振り絞って読みました。たしかに私の苦手な単語のオンパレードなだけある内容でしたが、作者さんの絵と漫画の構成、ページに漂う雰囲気？のおかげなのか、一気に読み終えました。もう少し長くして欲しいと言われる方々の気持ちもわかります。私もそう思う気持ちがないこともないのですが、作者さんマジックでも耐えられる自信はないので、この短さで完結にしてもらえて良かったと思ってもいます。この不気味な余韻を残す終わりもぞくっとして、珍しく好きって思ってしまうほどです。私同様BLには愛と平穏と甘さが必要だろと思ってる方で、サンプルを読んで先が気になっている苦手な単語のオンパレードレビューにで気が引けている方、少し勇気を持って是非！ただ私のようなものをBLに求めてる方は、この話に愛はない上に後味も悪いので、甘めハピエンな話で口直しが必要かもしれません…。

兄の方を借りて弟の方は借りる気はなかったのですが、つい借りてしまいました。この作者さんって表紙と中身の絵が結構違う方だなと思っています。表紙の方がなんか上手だなーといつも思います。弟の魔女姿、ここまで堂々としていると衣装なんてなんでもいいよって思ってしまいます。堂々たる姿に星をつけたような気持ちも。内容は受けがかわいそうな目にあってますが、幸せそうで何より。その後のパトロールも可愛くていいです。ただ、この弟は魔女になれなくても何かで（兄を思うブラコンさと、好きな人を思う愛的な何か）魔物を倒せそうです。48hで借りましたが、私はそれで十分満足しました。

絵はとっても素敵で、うわーって感動…は言い過ぎですけどしました。ただ、レビューで多く言われてるモデルの件、サンプルではそこまででしたが読んでてとても気になってしまいました。漫画でも挿絵でも、イメージを膨らませるために、こんな人にしようってモデルさんがいるかもしれませんが、『ぽい』ではなくて、『だよね』って多くの人に言われてしまうようなのはNGではないかなーと。ダメだとわかってても趣味で実際の人で書かれてる方ってたくさんいると思うんですよね（以前もテレビで騒ぎになったし）そういう人でも、キャラクターで趣味で書かれてる人でも、そうじゃないファンから隠れて？こっそりっていうのかな、やってると思うんですけど（違ったらごめんなさい）実際の人でもキャラクターでも、そもそも厳密に言えばアウトな好きなことが禁止されないように、住み分けというか暗黙の了解的なことを守ってると思う訳です（公式がOK！って言わない限り、アウトですよね？）だから商業誌でここまで言われてしまったりドリームBLとか言われたりするのは腐女子腐男子と世間が耳にする今は余計に、そうしたのを書いてる方達の引いた棲み分けのラインを曖昧にしそうで、なんだかなーと思ってしまいます。私は棲み分けのラインを守ってくれる方のおかげで、そういうふうには絶対見れない人やキャラのそれらを目にしない訳ですから…。話の内容と違うレビューになってしまいましたが、好きなんで…気になって読み進められないし、どうしても書きたくなってしまいました。

サイレントなエロシーンにやられた…。最後に一度だけを、あんな風に描かれたらピャーッてなります。ピャーかどうかは別としても、きっと同意してくださる方もいらっしゃるはず！好きになるのは唐突っぽく見えるけど、作者さん贔屓なのと、あのもだもだ真っ直ぐさを前にしたら『ま、いっか！』です。脇役も出過ぎず存在感皆無でもなく加減ぴったり。受けの爪はきっと攻めにケアされ続け、女の子顔負けなピカピカになることでしょう。後書きのような写真がアップされてたらそくフォローするよ、と思ったりしつつ、最後のページまで楽しみました。

以前作者さんの短編を読んだことがあります。今回はキャンペーンということもあったし一冊借りてみようと手を出してみました。その時も思ったのですが、可愛いけどなんかちょっと下手に見えるという、不思議な絵です。だからって目も当てられないわけでもないし…読んでるうちになんか可愛いと思える不思議な絵です。貶してるわけではないです。他の言葉が見つからないのです。内容は魔女＋エロに敵対ものを振りかけた感じでした。そんなにあっさり友好的！！？と思わなくもないですが、私が以前読んだ短編も似た感じだったので。弟くんのブラコンと時々ふふっと笑ってしまうところは好きでした。せっかくの魔女と魔王なので、もう少し敵対っぽくしてほしかったなー、ロミジュリ的な感じも見たかったなー（苦悩してるようでしてないようにしか見えなかったので…）と言う気持ちから星が減りました。

他の方も書かれてましたが、その職業である必要はないでしょ、みたいな感じで書かれてないのが良かったです。出会いのきっかけのために互いの職業があるけどあとは一切出てこないとか、社会人としていかがなものかという仕事の蔑ろ感とかある漫画もありますが、それはなかったです。猫好きにはたまらない猫だくさんでしたし、猫と仕事への比重の多さで二人の気持ちの移り変わりの描写が薄い気がします。そこに物足りなさを感じるかもしれません。作者さんの猫愛？により猫はとにかく可愛いです。そこは猫好きとしてとても満足しました！

とりあえず、理不尽というか自分勝手なのは父親だと思うよ。こんな父親なのに、流されやすいけど良い子に育ったと思うよ、お兄ちゃん。平然としてるっぽい父親にイラッとする。そこをスルーしたら楽しめそうだけど。なんか中途半端にそういう設定出されて、そこらへんを曖昧にされるともやもやしたものが残ったままで気持ちが悪い。あの父親の理不尽な言葉に傷つく過去があると、なんでこんなに腹違いの弟に優しくできるのかとかちょっと（作中で弟も大変だっただろう的なことを思ってるので、父親と弟を別に考えてるんでしょうけど…これは良い子すぎる気もする）冒頭で自分のやるせない気持ちを吐露してるわりに流されるのも納得できないし…。父親がそういう夢を持ってあんなことを言ってたとしても、その後は違ったとかフォローくらいして欲しい。そんな理由で表題作ではない方が好きです。いやーここまで筋肉フェチ受けでやられると気持ちが良いですね！攻めのラガーマンが受けの変態プレイに歩み寄ったら、手の施し用がない変態バカップルになってしまう（笑）攻めが常識人っぽいから、そうはならない、かな。同時掲載作品（本の最初の作品）だけだったら無期限にするけど…悩んでます。

良いというレビューを信じて、キャンペーンだしと借りてみました！良いです！ぐあわわわ、ここで終わるのか！とスマホ握り締めました。ここで、ここで終わるのか！！何度も言いたい。ここで終わるのか！もう少し読みたいけど、終わりはここできっと良かったんだろうな。とんでもない短編を読めて、レビューで良い良いと書いてくださった皆様に感謝です。キャンペーンじゃなくても是非読んで欲しい。私は早速無期限にしました。

ばしゃばしゃ悶える鮫島くんのサメ（ちょっと見にくいけど）がたいへん可愛い。鮫島くんも可愛い。これこそ健気なのかも。一生懸命で必死で怖くて頑張って震えたりして、そういう震えながら必死で頑張る恋愛を圧縮して絞り出したような話でした。いつか受攻逆転しそうです。リバは苦手というか、あまり好きではないのですがこの二人なら見てみたい。