crystalさんのレビューリスト　

ヒロインのユミエラの、ぶっ飛んだ強さと、ぶっ飛んだ勘違い思考が、ものすごく面白いです。パトリックがユミエラを理解しようと頑張ってくれるのも、見ていて清々しいし微笑ましいです。二人の仲も良い感じになってきたかな、というところで先が楽しみ。最近リューという家族が加わってから、作品全体がはじけてます。未読の方がいたら、ぜひオススメしたいです。

「真実の愛を見つけた」と言われて婚約破棄された侯爵令嬢マリアベルが、「運命の愛」に出会って...という、王道のお話です。絵がとても綺麗でかわいらしいです。でも甘いロマンスと共に、策略、陰謀、狡猾さ、狂気、対決などもお話に織り込まれていて、面白いです。

もし、今の日本に怪獣が出現したら...という空想を自衛隊の素晴らしい活躍に結びつけてくれる、素敵な作品だと思います。知らぬまに手に汗握って「このえちゃん、頑張れ」と応援している自分がいます。(笑)自身の犠牲も厭わない良い人が何人も登場してくれるのも、この作品の魅力の一つだと思います。

王太子との出会いで幸福の絶頂にいたところから、聖女の出現で、まっさかさまに...。冒頭で幸せいっぱいの主人公リーセルの姿が、あんなにも溌剌と輝いていたのに...と辛くなりました。時が巻き戻されて再出発するも、前世の恐怖の記憶と、前世との違いで戸惑い混乱する。救いは現世では良いお友達に恵まれて良かった、というところかな。4巻まで読んで、真実が見えてきたのと、聖女が力を得たことから波乱の幕開けが感じられ、今後の展開に期待大です。

蠱毒を愛し蠱師であることを矜持とする、不思議で独創的な世界観で生きる玲琳。まだ少女のような幼さが残るのに、他国に嫁いで妃になった彼女が、周囲の様々な状況を、どんなふうに治めていくのか。4巻を読み終わり、次第に見えてきた思いがけない事実と、不穏な展開に、興味が尽きません。

雨穴さんのオリジナルテイストもサイコーですが、コミックはコミックで、いい感じです。特に家の間取りが丁寧に描かれているので、コミックの中で、じっとりとした説明を読んでいくうちに、その変な家の中に入っていってしまえるような感覚を覚えます。突拍子もない発想から始まって、どんな方向に向かっていくのか。ゾワゾワしたい方に、オススメです。

フィクションなのに、時代考証も物語もリアリティがあって、その上憎いほどの粋な画力。一話一話読むたびに、その時代の中にぐっと引き込まれてしまいます。物語は現在と、というか自分と、まったく違う人生観に満ちているというのに、自分にとって学べるものや共感できるものが数多くあります。さすが池波先生！なんだか昔放映された時代劇を見たくなりました。

専門的なことなど自分にはわからない。でも、野生の動物が生きて死んでいく状況や様子を追跡して、こうでなかったか、と、とことん考えてあげたい主人公たちの気持ちと行動力が泣かせます。

6巻まで読み終わりました。許容範囲ではあるけれど、少々ご都合主義的な展開もあって、まあだからサクサクと読み進む事ができる作品、と言えるかな。冒頭で、主人公ロイドが勇者パーティーを追い出される訳ですが、主人公は正義心も勇気もあって良い人だし、実力のほうも周囲に認められるようになってきたのは、読者にも嬉しいところ。でも反面、(元)勇者がだんだんヤバくなってきました。どう続くのかな、と次が楽しみです。

突飛な...というより、ぶっ飛んだと表現するしかないような、転生ファンタジーです。サイアクな女神がいて、主人公のシリアルキラーに殺人を強制するという設定。標的となった12人のほうはというと、一片の同情心もわかないゲス揃い。主人公が殺人を完遂する際の、なんとも言えない悪魔的な悦びの表情...画力があるだけに凄まじい作品です。でも、シリアルキラーといえど、いつも殺意だけがあるわけじゃなく、明晰な頭脳も殺人のためだけに用いるわけじゃない。主人公をそんな一人の人として描いているのが、とても良いです。