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陸奥守さんのレビューリスト 

鬼滅の刃
2020-02-19
評価点
5
Renta!で購入済み
※このレビューにネタバレが含まれています。 レビューを見る
初めてジャンプを読んだ頃は、まだDrスランプと北斗の拳と聖闘士星矢が新連載の頃だった位のオジサンですが、そんな私が読んでも何かこう熱くなれる『少年ジャンプ連載の王道』を征く作品です。熱いものを心に秘め、仲間達と力を合わせ、実力を身に付け、より強い敵を倒し成長していく。その課程に挟まれる笑いと涙と無私の友情は、こんな時代なからこそ絶対に外さない感動を与えてくれるでしょう。そして、ストーリーがよく練られているだけでなく、キャラクターひとりひとりにキチンと物語りと過去を与えてある辺りに、漫画ではなく物語としての厚みを与えているように思えます。とかく理不尽な事が溢れる時代だからこそ、たまには心の力を抜いて純粋に楽しめる時間を与えてくれる良作。いい大人が『責任を持ってお勧め出来る』と言い切って過言では無い『何か』をこの物語は持っています。
麻酔科医ハナ
2019-11-16
評価点
5
Renta!で購入済み
※このレビューにネタバレが含まれています。 レビューを見る
どこまでもマイナーな診療科である麻酔科を主題とする作品ですけど、この物語には多くの漫画で出てくる様なスーパードクターは出てこないし、特別な才能を持った天才や常人では為し得ない特殊技能特殊能力の類いも一切無い。等身大の人間が職業としての『医師』を全うする為に真っ当に努力する物語です。そして、壁にぶち当たったり、人間関係に疲弊したり、他人の命を預かるプレッシャーに押し潰されそうになるなかで、必死にそれらと戦うシーンが幾つも出てきます。けど、その場面場面で『うんうん、そうなんだよな・・・・』と再確認すると同時、思わず『頑張れ!』と応援したくなるような、そんな物語です。
幼女戦記
2019-11-02
評価点
5
Renta!で購入済み
※このレビューにネタバレが含まれています。 レビューを見る
はっきり言えば『イカレている』としか表現のしようがない作品である。ただし、この場合のイカレとは最大限の賞賛であるのだが。少なくとも、20年30年というスパンでヲタ稼業に勤しむ方であれば、全編に散りばめられた珠玉の名作への熱いリスペクトを感じるだろう。『海軍では殿は要らない』のセリフに、某エロゲデブ師の影を感じ、『爆発した』のセリフではCGの無い時代に手書きでロケット発射のシーンを描ききった某名作映画のオマージュを確信するはず。そして・・・・いや、これ以上書くのは止めておこう。この作品はヲタ人生を送ってきた人々に『あぁ……』(にやり)とさせる部分が多すぎる。少なくとも一等自営業師の開拓してきた劇画系戦争漫画に熱くなった方ならば、思わず『プッ!』と笑いながら次々とページを捲れる筈。原作となった投稿サイトの頃から追っていた者の率直な意見として、この漫画版は原作を見事に昇華させていると言わざるを得ないものです。
GREY
2019-09-08
評価点
5
Renta!で購入済み
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自分が高校生くらいの頃にリアルで連載していたマンガが電子書籍で読めるのは感動しますね。古本屋ですら単行本を見かけないモノですから、捨ててしまったモノを後悔しながらサクッと購入しました。今の視点で見ればストーリーが荒削りだし、絵柄も駒割り構成も古いし、何より真新しさが何も無いでしょう。ですが、始めてこれを読んだ30年前には素晴らしく斬新だったんですよ(笑)今どきのガチガチなSFマニアですと、まぁ、読むのも苦行かなとは思いますが、日本のSFマンガが辿ってきた『進化の過程』だと思って読んでみても損は無いかな?と、そう思います。
銀の匙 Silver Spoon
2019-09-08
評価点
5
Renta!で購入済み
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自分自身も実業高校出身なので、普通課目が弱く実業課目の実習が大変だったなぁと笑いながら読めました。人生折り返しに入った中年だと、夢も希望も無く、半ば現実逃避にやって来た学校で目標を見つけられた主人公を『がんばれ』と、そっと応援したくなる作品です(笑)そして、主人公の担任教師が言う言葉『学校とはお前ら(生徒)の為の畑だ。あらゆるモノから学び、何かを得て、成長すれば良い。どこを耕しても良い。自由に開拓しろ』(意訳)と背中を押すシーン。既に他界した自分自身の恩師を思いだしホロリとさせられます。中年にだって古き良き日々に思いを馳せながら読める良い作品です。
百姓貴族
2019-09-08
評価点
5
Renta!で購入済み
※このレビューにネタバレが含まれています。 レビューを見る
食料生産ってそんな生易しいモンじゃ無い事を、ユーモアを交えて語ってくれる作品です。昨今、巷では何かにつけて『コスパ』なる言葉が使われますが、高い安い以外に評価軸の無い人に是非読んで欲しいと思う。あなたの食べてる/食べようとしているそれは、作った人の莫大な苦労が詰まってるんだよ?と。お金を払うんだからありがとうを言うのがおかしいとかアホな事を言う人にも読んで欲しいなと。そんな感じ。それにしても、やっぱ北海道人って、良くも悪くも大らかすぎるなぁ(笑)
豊饒のヒダルガミ
2019-05-01
評価点
5
Renta!で購入済み
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仏教の開祖である釈迦は、生きる事自体が地獄だと説いた。そして、幾度も生まれ変わってきて、生老病死の責め苦を受けて、その中で苦しみ続ける事から解脱せよと解いた。我聞如是から始まる仏典の多くが、その方法を解く生き方の指南だ。ただ、その仏典の中にある最も辛い責めのひとつが『飢え』なのは、何とも皮肉めいた話かもしれない。そして、この飽食の21世紀にあって、貧困から来る餓死が未だに世間を賑わす事もある。餓えは人を鬼にする。飢えて乾いて辛さに負けて、仲間を手に掛け飢えを凌ぐ。この日本の社会に潜む、けして拭いきれない負の記憶は、こうやって形を変えて口伝に残るのかも知れない。飢えて飢えて飢えて、そしてまた飢えて。救いの無い地獄の底で助けを求める者達の声なき唄がこの作品に込められている。世代や年齢や社会経験によって感じる物は違うはず。だが、逆に言えば、様々な経験を積んだ果てにまた読み直して欲しい、そんな話。『仕方が無かった』とか『やむを得なかった』というものが『甘えだ!』と喝破するのは格好良いのかも知れない。だが、それでもせざるを得なかった者達の苦しみや悲しみや、ギリギリの決断の果てに辿り着く境地も在るのだと。死して救われたいと願う事もあるのだと。改めて突き付けてくる物語でした。トゼの言う『ごちそうさま』は、全てへの感謝だ。金を払ってるのだから『いただきます』を言うのはおかしいとかバカな話が飛び交う時代だからこそ、読んでおいて欲しいと思います。
空挺ドラゴンズ
2019-04-24
評価点
5
Renta!で購入済み
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これは生命への讃歌を綴った叙事詩だと思う。そして、尽きる事の無い、鯨への愛のオマージュだ。極限の環境で鯨を捕ってきた捕鯨漁業を知れば知るほど、この龍(おろち)捕りと言う『産業』が生命への敬意と感謝に溢れている事に気付くでしょう。「捕った龍(おろち)は残さず喰う」そのセリフに込められた意味は、本編を呼んでいくうちに何となく理解すると思う。理屈や理念やそう言った頭で考えるモノではなく、本質的な部分、生命の根源の部分できっと何かを残してくれる筈。「毒を使うな。肉が不味くなる」主人公格のキャラクターが言うその言葉で、古くから日本人が使ってきた「いただきます」と「ごちそうさま」の意味を、きっと再確認するでしょう。食べ物を粗末にするなと言われてきた本当の理由を知る作品。自分はそう思います。
宇宙兄弟
2019-02-04
評価点
5
Renta!で購入済み
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『二位でもビリでも良いんだ。ゴールできない事に比べれば遙かにマシ』(要約)その言葉の意味を嫌と言うほど理解させてくれる話です。これから人生の荒海へ漕ぎ出す若人には、人生には大切なものがあると教えてくれる物語。そして、人生の後半戦にある私のような世代には『あぁ、そうだよな・・・・』と再確認させてくれる話。三十余冊の中で綴られる人生の讃歌は、古来より連綿と受け継がれてきた言葉を思い出す。つまり、『転んでも良いのだ。立ち上がりさえすれば』を思いださせてくれる。人生に失敗はつきものだが、そこで足を止める事無く、次に向かって歩き続ける。そんな生き様をこの兄弟は思いださせてくれます。若い人や迷っている人だけで無く、結果を残せなくて苦しんでいる人にも、きっと勇気を与えてくれる事でしょう。
甲組の徹 庫内手・機関助士編
2017-08-06
評価点
5
Renta!で購入済み
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いわゆる『鉄ちゃん』な道楽をしていて、尚且つ、レイルマガジン誌で掲載されていた『感動の所在地』や『SL甲組の肖像』などを通読した方なら、今巻の元ネタがスラスラと出てくるモノばかりです。また、そう言ったモノとは無縁ながらも、機械と人とが人馬一体の関係で事に当たると言うストーリーを好きな方なら、その本質にワクワク出来る事でしょう。今から遠くおよそ80年も前の日本が舞台となっていますが、コンピューターや電子機器と言った『人をフォローする機械』が無かった時代、個人の集中力や注意力、観察力と言ったモノを総動員し、腕と度胸で職務に忠実であった男達の生き方がしびれます。10人のうち多くて2人程度しか出来ないような、神業の中の神業を使い、トンでも無い危険な事をサラリとやってのけていた時代の逸話として、実に良い話だと思います。『責任』という言葉が文字通り命懸けだった時代の風を感じられるのでは無いでしょうか。