ヒロインは気が強くて、だけど決して尖ってるだけではなくて、「ありがとう」と「ごめんなさい」をきちんと言える人物。物語は、竜の不思議な特性と、記憶の外に追いやられたヒロインの過去が明かされるとともに、進んでいきます。"生と死"、"家族愛"といったテーマについて考えさせられる感動的なお話です。文章構成も、ヒロイン目線と竜王目線が上手く組み合わされ、無理なく物語の真相を辿ることができました。長い年月を生きる竜と番の存在、二人が共にこれからの時を幸せに生き、そして幸せな死を迎えてほしい。そう思えるラストでした。

人気作家と知りつつ年下ヒーローものがそこまで興味もてずに敬遠していましたが購入して大正解。文章が面白すぎて読む手がとまらない。元夫が全く手を出さなかったのが不自然との意見もありましたが、私には許容の範囲内でした。幼少期から一途に思い続けるヒーローの執着愛にときめき、そしてちょっと笑えます。強いて言えば、最後の締りが微妙だったかな…

初めは尖ってるお嬢様の激しさに辟易していましたが、執事とのやり取りの中でだんだんと変化しているのが、なんだか微笑ましかったです。何をやるにしても執事が一枚上手でした(笑)。最後の大どんでん返しも見物です。

作者買いです。キャラ良し、ストーリー良し、テンポ良し、何度読んでも楽しめる作品です。のらりくらりとして見えて実は一途なヒーローが溜まりません。続編や姉妹編も出てるのでお見逃しなく！

レーベル買いですが、様々な面で稚拙さが目立ち集中して読めませんでした。あらすじを見て期待していた分、非常に残念です。原因は文章表現が豊かでなく、抑揚が乏しいことだと思います。その結果、微細な情景描写が描かれていないので、特に登場人物の会話が稚拙に感じました。一々オーバーな反応ばかりでとても疲れます。物語の核となる部分が明かされるシーンも、インパクトも余韻もなく、さらっと済んでしまい勿体なかったです。また、すれ違い故のヒーローの憎しみについても苛立つ一方でした。誰よりもヒロインを信じるべきはずの人物が何故、噂話などに惑わされるのかと…。最後は上手く纏まって良かったです。

大満足の星5つです。ヒロインはおっちょこちょいですが、それでいて芯のある魅力的な人物。コメディタッチに描かれていますが、ストーリーが最後までぶれません。オチの一文までよくできていました。また、展開の意外性も抜群！私は読んでいて二度驚かされるシーンがありました。ネタバレになるのでこれ以上は控えておきます。強いていえば執着愛をテーマとするソーニャらしさに欠けるかなと思うことがありましたが、しっかり最後で挽回され大満足です。購入を検討されている方、読むことを強くお勧めします。

作者買いです。現代物はソーニャでは珍しい気がします。タイトルは「俺様御曹司」となっていますが、実は全く「俺様」ではありませんので、俺様系を期待している方は要注意です。元カレ＝ストーカー御曹司の影響で、御曹司に強いトラウマをもつヒロインの心に、ヒーローが寄り添っていくお話です。元カレ問題の解決に不満足のレビューも多々ありますが、私的には、ヒーローの性格上このようなエンドでも特におかしくないかなと思います。ピュアで心優しい彼ならば必要以上に元カレを痛めつけるようなことはしないんだろうなと…ドラマチックで素敵なお話でした。

※※ネタバレ注意※※作者買いです。絵師さんも好みですし買って悔いなしなのですが、やや酷評ですみません。前半、体格差がありすぎて身体的に二人が結ばれない状態がかなり長く続きます。しかもそれがその後の敵キャラとのイザコザを盛り上げるためとの予測が早い段階からついてしまったため、余計にまだるっこしい気持ちになりました。また、個人的にヒーローのキャラがなんとなく掴めなくてそこが気持ち悪かったです（爽やか系なのか、ねちっこい感じなのか…）。ただ、後半の纏め方、スピード感が見事で気づいたら夢中で読んでいました。総合的に面白かったです。

※ネタバレあり※時代は現代。ある女性がつくった遊郭にヒロインが閉じ込められ、弱みを握られ女性の配下にいる男性に繰り返し強姦される話。主要キャラ以外の男女のエロシーン、男女の組み合わせを替えてエロシーンと、エロシーンが非常に多いです。ただエロいだけで中身のない漫画というわけではなく、支配人の女性にも復讐というしっかりとした目的があり、それにはヒロインたちの両親が関わっており、徐々にその内容が紐解かれていきます。それでもそんなストーリーが背景に追いやられるほど、エロ描写が非常に濃いです。個人的には女性キャラのエロい表情が苦手でした。

※ネタバレあり※キャラクター良し、ストーリー構成良し、ただ落ちがかなり過激な内容だったのが気になりました。ヒロインとヒーローはすれ違ってるだけの両思い。読者からすればそれがはっきり分かっているから余計に思うのかもしれませんが、実際に二人の仲はわりと簡単にぐっと近づきます。にも関わらず二人の仲を近づけるための事件が深刻すぎるような気がしました。とはいえ、最後のタイトル回収まで、構成がよくできていました。