初めての作家さまだったのですが、設定の面白さとレビュー評価の高さから読んだのですが、おもしろかったです！先の見えない中、ヒロインの言葉を胸に歩み続けたヒーローの２０年間が重くて、切なくて……。とはいえ、その間の石像への愛執っぷりはあらあら、という感じでしたが。ヒロインに気持ちが伝わってよかったです。

面白かったです。ヒーローのヒロインへの思いは、ストーカーレベルの執着ですが、両思いなので安心して読めます。「執愛コンフィチュール」のヒーローのお兄さんの話ですが、両作品とも特にリンクしていないので、単独で読んでも十分楽しめます。ですが、両作品を読むと、このストーカー気質が遺伝(水垢離ライフとか)なのがわかって一層楽しめました。ただヒーローの傲慢口調がわざとらしく感じられてちょっと苦手だったので、−1しました。ここまで来たら是非、次男の恋愛も書いてほしいです。きっと彼もかなりの執着、変態気質で、楽しめると思うので。そして、三兄弟が顔を合わせる度に嫁自慢するというのも楽しそう……でもしないですね。嫁の可愛いところは自分だけが知っていれば良い、誰にも見せない、見せたくないでしょうから。兄弟とはいえ、自分の嫁が兄や弟、妹と話をしているのにも嫉妬するんだろうな、と容易に想像できて、それも楽しそう。でも結局、「お姉さんがほしかった」という妹さんが最強（恋愛じゃなくても執着心は兄たちにも負けないに違いない！）で、「私、お姉さんにおしゃれの相談したり、服を選び合ったりしたかったんです」とか言って、「お姉さん、一緒に買い物に行こう」とか「甘いもの食べに行こう」とか言って離さず、一緒について行こうとする兄たちが置いて行かれる……みたいな。でもきっと兄たちが気に入るような服とか下着とか選んで、兄たちは「Good job！」と思いつつも、自分が選んだものじゃないものを身につけていることに(そしてそれがよく似合っていることに）モダモダしているような、そんな想像も出来て。顔を合わせる話も是非、読んでみたいです。

最初にヒーローお兄さんの話を読み、レビューからこちらの作品に来ました。どちらも単独で読んで全然、問題ないですが、両方読むと両ヒーローの性癖に納得いきます。ストーカーレベルの執着（まさかのお父さんからの遺伝！）とか水垢離ライフとか、ちょっと意味が違うけどパンツへの執着とか……遺伝レベルで同じでした。でも、私は、お兄さんよりもちょっとかわいらしい、こちらのヒーローの方が好みでしたし、お話もこちらの方が好みでした。ただ、ヒーローの手のひらの上で転がされているとはいえ、元カレがすっごいヤな奴だったのに、公開させられていないのが、ちょっと納得いかなかったので、−1しました。

作家さん買いです。いつも楽しく読んでいます。ストーカーレベルのヒーローに最初はちょっと引きましたが、これだけまっすぐに気持ちを向けられたら、好きにならずにいられませんよね。ただ他にも書いてらっしゃる方がいましたが、最後の詰めが甘かったかなという気がします。ヒロインへの嫌がらせが誰からのものか、わかっていたのだから、もっと早く手を打つことが出来たと思うからです（ヒロインと付き合うことが出来て浮かれていた？）。あと、彼女宛の無言電話は誰からなのか(読み落としていたら申し訳ないのですが、もちろん予想はつきますが、物語の中では明かされなかった気がします)、悪役女性はお金持ちなのだから、好きな男性を自力で探す事も出来たと思うし……と、いくつかツッコミを入れたいところもあって……。すいません、好きな作家さんだけに、ちょっと厳しい意見になってしまいました。

いや、どう考えてもばれるでしょ。男装しているたいへんさとか、ほとんど書かれていない、国を治めているにしては脳天気な二人。そこは求められていないのかもしれないけど、実はそういう細かな設定がお話にリアリティを与えたり、ヒロイン、ヒーローに共感出来たりするんだよなと思います。ファンタジーだよなあ、と思いながら、読みました。

乙女で男前のヒーロー。面白くなかったわけではないですが、ヒロインの魅力があまり伝わってきませんでした。

昔はトンデモヒーローがヒロインをひどく罵倒したり、「何でこんなこと、するんだ？」という意地悪をしたり、ひどい誤解をしてヒロインを傷つけたり……と散々な事をしでかした後、「実はヒロインにベタ惚れだったんです（おいおい……）」ってなって、甘やかし放題に甘やかす、というのが、ダイアナヒーローの定番でした。ヒロインも、読んでる側にしてみれば「いや、あんなことやこんなことされたのに、いいの？本当に良いの？」って思うけど「実は私もずっと好きだったの」でハッピーエンド。でも最近のダイアナさんのヒーローは温和です。その分、最後の甘甘度も糖分低めではありますが。今回のヒーローもヒロインを誤解してトンデモない事をしでかしそうな要素や嫉妬しそうな要素はたくさんありますが、ヒーローは普通の人レベルでした。それでＯＫ！と思うか、物足りない！と思うかで評価は割れるかも、です。長々と失礼しました。

作家さん買いです。ヒーローがヒロインにベタ惚れなので、安心して読めました。

話自体は平坦で、最初に2人が関係を持った日のヒーローの拒絶と再会以外は、淡々と進んでいきます。途中で登場したライバルになるのか？と思われた女性（親しげにニックネームで呼んでいたり、自宅の内装も引き受けていたり、かなり親しげな感じだったのに……）もその後、特に登場せず、なんだったんだろう？という感じです。ですが、一番気になったのは、とにかくヒーローの気持ちがわからないことです。亡くなった奥さんのことをどう考えていたのかも分からないし（ヒロインと関係を持った日にうれしそうだったのは、奥さんの容体に希望を持てたからですよね？その日に奥さんを裏切る？）、ヒロインを散々、非難しておきながら謝罪もないし、おそらくヒロインはヴァージンだったと思うんですが、ヒーローはそれに気づいていないようでしたが、気づいたのかどうか、ヒロインもはっきり言わないし。その辺りがどうなったかも分からない。読み終えて、いろいろとモヤモヤしたものが残った、消化不良の一冊でした。

ページの関係でしょうか。ヒーローの気持ちの変わり方が唐突な感じで、ストーリーがかなり端折られているように感じました。