たぬぽんぽこさんのレビューリスト　

がつんとハードコアなSFアクション作品です。ヒトの認識範囲を超えるような高位存在、高密度の描き込み、頻発される超技術用語、それが相まって、しかし分かりにくいことなく、流れがあって読み易い。これは癖をくすぐられますネ。多少読み手を選ぶとは思いますが、おススメです。血界戦線とか好きな方は、ハマるんじゃないかな？

美麗！造形も描き込みも実に美しくて、『神』という異様な存在の説得力が強いです。大人たちの良い感じの狂いっぷりが、個人的にかなりツボ。まだ一巻が出たばかりですが、もう続きが待ちきれません。これからの展開が楽しみな一作です！

最初の印象は、とにかく絵が精緻。動きに合わせてデフォルメするところはしてあるので、流れるように読み進められます。静寂を感じる崩壊後の日本の街並みの描写も見事。ある目的のために探検してゆく主人公の前に現れる、数々の異形。それらの魅力的な造形にも惹き込まれます。なるほどこれは話題になるわけだ。つぐみちゃんはかわいい！つよい！それとかわいい！（語彙力）冒険の果てにどんな結末が待つのか、必読の作品です。オススメ。

緊迫感に溢れた良作です。巨大生物が本能を刺激する怖さ。パーツ毎は見たことのある海洋生物なのが、実存感を増しています。自衛隊の言葉遣い自体は若干崩れていて、素人感が出てしまっているのが玉に瑕。組織の対応を無能と断ずるのは簡単だけれども、世界はそれだけ複雑に出来ているのだと、思考力、想像力を働かせつつ読みたいものですね。

勇者と魔王の関係モノ、昨今ありふれてきた素材ではありますが、この作品は頭ひとつ抜けて面白い。軽妙で、程よくほろ苦い絶妙な人間関係。魔王のぽてぽてのおなかや、デフォルメされた表情も可愛らしいし、勇者の顔芸も見事です。所々なかなかシリアスな展開も。続刊が楽しみな作品のひとつです。オススメ。

『惑星のさみだれ』水上先生の最新作。素敵なソルテの物語です。昔はじめて一人旅に出た時のこと、あのわくわくとゾクゾクを思い出しました。可愛らしい絵柄、魅力的なキャラクタ、ハードな世界観。まだ表に出てきませんが、練られた膨大な設定の匂いが、黙っていても感じられます。名作の予感しかしない。ぜひ！

華のあるオカルト漫画です。陰鬱とした感じは微塵もなく、明るく派手で、女の子がカワイイ。パロディも散りばめられており、サブカル好きには楽しめると思います。3巻完結でちょうど読みやすいので、なーも考えたくない時にさっくりとオススメ。

ギャグのテンポの良さ、語彙の選び方、マグちゃんたちの可愛らしさ。バランスの取れた良作です。とても好き。某神話を知っている方も知らない方も、安心して楽しめる一作ですよ。おススメ。

とてつもなく面白い、異世界『帰還』もの。おじさんのキャラが一貫しており、そのせいで巻き起こるドタバタに毎回大笑いしております。女の子もかわいい。SE◯A関連のディープなネタも必見です。オススメ。

知的な好奇心がいたく刺激される逸品です。人間とは言語体系始め、根底から全く異なる異種族とのコミュニケートを題材にしています。便利な翻訳の魔法は無く、体当たりで会話し体系化してゆこうとするのですが、当然一筋縄ではいきません。登場人物は概して友好的で、雰囲気のある紀行ものとしても楽しめます。『理解ではなく解釈だった』の一文にはハッとさせられました。自分の常識に当て嵌めすぎて考えていないか、思い直させてくれる作品でもあります。静かに面白い！