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黒クマさんのレビューリスト 

婚約破棄だ、発情聖女。(コミック)
2024-04-06
評価点
5
Renta!で購入済み
※このレビューにネタバレが含まれています。 レビューを見る
今一番楽しみにしている作品の一つです。インパクトのある直接的タイトルに対して、とても真面目なヒロインのピュアさが光ります。自分に出来る事を頑張る…と言ってしまえば一言ですが、ここまで意に反した副作用を承知の上で飲み込んで、あれこれと誤魔化し工夫しつつ明るくめげないヒロインは強くて可愛くて、そりゃあ誰かさんも惚れちゃいますよ。かなりの策士にして自分や周囲を皮肉な眼差しで見ていた青年の冷めきった心にとって、清涼剤であり崇敬の対象となったのも頷けます。それと同時に、普通の思慕と欲望を抱えながらも飄々と、彼女に負担を掛けないように、裏を返せば彼女に警戒されない立ち位置を死守するヒーロー像が独特で新鮮です。この危うい均衡がいつ、どんな風に崩れるものか、原作を読んでいてもコミックで表現されるのが待ち遠しいですね。うっかりしたら凄惨な話になりかねない設定を軽妙に料理して出してくれる魅力的な作品です。
誰が勇者を殺したか
2024-03-05
評価点
5
Renta!で購入済み
※このレビューにネタバレが含まれています。 レビューを見る
大変面白く読みました。周囲の人々に本人も含めた其々の断片的な語りとインタビューからじわじわと明らかになっていく勇者の為人は、ある意味誰にも出来ない凄まじい偉業を狂気に似た執念で成し遂げた「凡人」でした。自分は何が何でも勇者にならなければならないという彼の覚悟の根底に何があったのかを知った時、切なさと共に納得もして、同時に畏怖の念も覚えます。勇者というシステムが何故構築されたのか、本当にやり直せない、やり直してはならない事とは何なのか…終盤、ある提案を断った時の彼の真摯な態度に、本当の勇気とは何かを考えさせられました。クセの強い人々を知らず知らずの内に魅了し傾倒させる勇者の真実と、一体誰が彼を「殺した」のか。薄皮を徐々に剥いていくような展開も最後まで飽きさせません。お勧めです。
どうかこの恋を見つけて【電子限定描き下ろしマンガ付き】
2024-02-04
評価点
4
Renta!で購入済み
※このレビューにネタバレが含まれています。 レビューを見る
1話無料で読み、どうにも続きが気になって読んでしまいました。感想欄でも悩んでいる方がいらっしゃる通り、ヤンデレなのか溺愛なのか、カテゴリ分けしようとすると迷います。個人的な印象としては、ヤンデレさんは正体が露見すると比較的早々に開き直るように思えるのですが、この話では必死で元に戻ろうとしている所が何とももどかしく、ジレジレ好きな読者としては心惹かれます。ヤンデレ物にありがちな、胸中の激重な愛をしつこいまでに饒舌に語るモノローグもなく、ほぼ全てがヒロインの目線で進むからかも知れませんが、ある意味淡々としている分だけに、執着心に怯むことなく読み進める事が出来ました。話の流れもエピソードもスタンダードから外れる事はないので、過激過ぎるヤンデレには怯んでしまうが嫌いじゃないよと言う読者さんが安心して読める、アクの少ない初恋純情物語です。
葬送のフリーレン 公式ファンブック
2024-01-17
評価点
5
Renta!で購入済み
※このレビューにネタバレが含まれています。 レビューを見る
さながらヒンメル達との旅路を辿るフリーレンのように、フリーレンの物語世界とこれまでのあれこれを思い出しながら辿るというメタなお遊びが出来る、ファンなら是非欲しくなる一冊。所々(あれ、そうだったっけ?)ともなりますが、どうでも良いような細部を改めて目にしてニンマリ出来ます。後から(ああ楽しかったな、ここ感動したな)と作品の自分にとっての大切さを改めて噛み締めるのが、正しい「フリーレン」の読み方なのかも知れませんね。
追放令嬢からの手紙〜かつて愛していた皆さまへ 私のことなどお忘れですか?〜【極上の大逆転シリーズ】【電子限定SS付き】
2024-01-08
評価点
5
Renta!で購入済み
※このレビューにネタバレが含まれています。 レビューを見る
勢いのあるストーリーで、一気に読んでしまいました。破滅させられた一人の女性の周りで、正と負のエネルギーが収斂していくような感覚です。この「ヒロイン」はあくまでも不動の中心軸で、嘗て彼女の破滅に関わった人々が、復讐者達の仕掛けた罠に次々と嵌まって自滅していくさまが、過不足なく描かれています。復讐者達の言にもありますが、違う道を選ぶことも可能だった筈なのに、面白いように崩れていくのは正に因果応報、自分の行いが跳ね返って来る展開は皮肉でもあり、痛快でもあります。本人が(悔しい)と思って手を下していく物語は沢山ありますが、周囲のあの人やこの人が自分の恨みを晴らす手段ときっかけに知らぬ間になっているだけなので、復讐の結果相手を殲滅した事による闇の部分とは全く無縁です。決して少なくもない復讐者たちに、ここまでのことをさせてしまう彼女の存在感が間接的に浮き彫りになる構成が面白かったです。
傾国悪女のやり直し王女譚
2024-01-08
評価点
5
Renta!で購入済み
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なんとなく目に止まり、原作者のお名前を見て安心して読んでみました。所謂巻き戻しストーリーで、死に戻ったワガママ王女が前世の自分の浅はかさを思い知り、心を入れ替えて奮闘するお話です。その基本は忠実に押さえつつ、ヒロインの家族や周囲の人々が、個々の個性を持って動いているために、独りよがりな「反省して良い子になりました」以上の面白さが加わっていると思います。反対方向へ振り切れたヒロインに周囲が戸惑い、不審を覚えそうになる度に、上手いこと以前の自分へ揺り戻して滑らかに誤魔化す演出が、見ていて中々楽しいです。ヒーローであろう騎士も、無愛想ながら細かく観察して機転も利かせる等、出しゃばり過ぎない存在感が気に入りました。これから彼女がどのように危機を回避しつつ幸せになれるのか、続きが楽しみです。個人的には、真面目で骨のある騎士はもちろん、前世では彼女と一緒に破滅したという兄の動向にも注目してます。
悪役令嬢は二度目の人生を従者に捧げたい【Renta!限定版】
2024-01-07
評価点
3
Renta!で購入済み
※このレビューにネタバレが含まれています。 レビューを見る
大変可愛らしいお話です。正直言って、ヒロインの怖れる厳しい破滅なんてものが存在する世界とは思えないんだよなぁ。その危機感が薄いので、頑張るヒロインを寧ろ微笑ましく見守れると思います。ストーリーには思いの外妖精、しかもとても正統派の設定の古典的な妖精が絡んで来るので、そういう意味でも正道を大幅に踏み外すことはありません。従者君のキャラなんて、他のこの手の作品なら◯ンデレ属性全開になりそうですが、最後までとてもお行儀良いままです。作画は好き嫌いが分かれるでしょうが、愛情を持って丁寧に描かれているので、私は好きです。波乱万丈、危機に次ぐ危機、世界の滅亡やら鬱展開やらに疲れた時に安心して読めますよ。2巻で完結してますしね。
悪役令嬢に転生したら敵国密偵に求婚されました!?【Renta!限定版】
2024-01-01
評価点
4
Renta!で購入済み
※このレビューにネタバレが含まれています。 レビューを見る
表紙の印象から、ヒーローがオラオラ系のスカした兄ちゃんなのかと思って(いや、だってスパイとか言ってるし眼帯装備だし…)敬遠していましたが、ふとした出来心で読んでみたら意外にも面白いです。ヒロインはそれなりに大人の社会人だった過去から他人の、特に子供の機微には敏感で、ありがちな鈍感ドジっ子と違って地味ですが新鮮です。彼女と原作ヒロインである聖女様との関係が姉妹のようで微笑ましく、性格的に突き抜けていない、良い意味での普通の日本人だったのが好ましいです。厨二ナントカになりそうなキャラのヒーローが、これまた完全な純情ではなく、かと言ってこれ見よがしに悪ぶるでもなく、曖昧さを残したままなのが却って新鮮でした。そうやって油断していると、突然出てくる魔法に驚いたりします(笑)。あ、これってそういう世界設定だったよ!忘れてたよ!ともあれ、中々面白くなりそうなので期待を込めて星4つです。
金髪の姫将軍は元敵国の好敵手に嫁ぐ
2024-01-01
評価点
5
Renta!で購入済み
※このレビューにネタバレが含まれています。 レビューを見る
偶然目にして紹介文を読み、感想欄も拝見して(何だこのツボな設定は!?)とばかりに購入しました。戦争状態だった敵国に和平の要として嫁がされる王女、というのは定番の設定ですし、黒髪長身のヒーローが実直で無口で感情表現が下手というのも個人的には嬉しい(笑)お約束ですが、何と言ってもヒロインが良いです。軍人の姫君キャラにありがちな、サバサバとガサツの区別がつかないような女性ではなく、本当の意味で正々堂々と騎士らしい誠実さと頼もしさ、懐の深さと人間味を感じさせます。突然に人生の変更を余儀なくされて、戸惑いつつも誠実に対応しようとする姿勢は好ましく、無駄な悲壮感や意固地さを纏わずにしなやかに対応しようとする姿勢は流石歴戦の軍人、成熟した大人の魅力を感じました。片意地を張らない所が素敵です。その一方で純粋さと無自覚な無防備さも見せるのが「可愛い」ですね。二人の心の移ろいのみならず、周囲の人々をきちんと描写しようとするバランスの取れた作風がこのまま続けば、久々の大当たり作品に化けるでしょう。その期待を込めて星5つです。
呪われ姫は暴虐な騎士に娶られる【単行本版】
2023-02-22
評価点
5
Renta!で購入済み
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単行本になるのを楽しみにしていました。改めて読むと、結構最初のころから女王にメロメロでしたね(笑)。ギャップ萌えというコンセプトがありますが、この作品に登場する人物はほぼ全員が、一見とは別の顔を持っています。悲惨な成育歴による傷を抱えながらも強くあっけらかんとした女王、理不尽と厳正の二面性に加えて妻には細やかに心を配る暴虐帝を始め、屈折した書物マニアでエルフの宰相も居れば、深窓の繊弱な花と思われていた姫君が実はかなり強かであったりと、単純に記号化出来ないキャラクターには良い意味で裏切られます。TLには付きもののやや唐突な性的シーンも、癖のあるキャラクター同士のコミュニケーション手段として成立しているのが面白いですね。まだまだストーリーは序盤と言ったところなので、今後の展開に期待を込めて星五つ付けておきます。