レンタル41万冊以上、購入98万冊以上配信中!

年齢確認

18歳未満の方はご利用いただけません。あなたは18歳以上ですか?
はい
いいえ

高波さんのレビューリスト 

声はして涙は見えぬ濡れ烏
2018-05-07
評価点
5
Renta!で購入済み
※このレビューにネタバレが含まれています。 レビューを見る
この作品を約一年前に48Hチケットで読んだのですが、つい最近この作者の別作品を読んでまた再読してしまったので、折角だからレビュー…というか感想も書いてみました。本来この作品は『ハイブリッド・スターダスト』のスピンオフですが、この『声はして〜』だけでも完結して読める内容でありつつ、この2作品の主人公達である久喜宮兄弟の家族問題やそれにまつわるエピソードが本編『ハイブリッド〜』よりも深く掘り下げられているので、こちらを読んでから再度本編を読むと、凛や会沢の言動に違った印象を受けると思います。私も繰り返しこの2作品を読んでしまうのですが、「本編よりも好き」というレビューが多いのも頷けます。 本編と合わせた大雑把な感想ですが、兄の凛にしても弟の聖人にしても、複雑な家庭事情の中、周囲の権謀術数に否応なく巻き込まれながら、それに負けない為に精一杯突っ張って生きてきた訳で、そしてこれからもそうやって生きて行く定めの2人には、やはり心から信頼できて芯の強いパートナーが必要なのだと思うし、2人がそういう人達に巡り会えて本当に良かったと思えるお話でした。今回の主人公である凛と会沢に関して言えば、不器用な自分を一途に想い、寄り添ってくれようと人生を捧げてくれる人が現れた凛も羨ましいですが、一目惚れとはいえ、自分の思い描いていた将来の夢を捨ててまで側にいて支えたいと思える相手を見つけられた会沢もまた、羨ましく思います。ちなみに凛は目付きの悪い無愛想な男ですが、会沢との距離が近付くにつれて憂いのある色気が感じられるようになり、セックスシーンではやたら色っぽいです。そこもまたこの作品の魅力ですが、一番の魅力は最後の「お兄ちゃんとぼく」という後日談。会沢の計らいで凛の手料理を振る舞うべく、弟とそのパートナーを招いてのささやかな食事会が、登場人物達の幸せだけでなく、本編から読み続けて来た読者にも幸福感をもたらします。まるで作者から「今まで彼らの人生に付き合ってくれてありがとう」と感謝されてるように…。 多分これからも、ふとした折にまた48Hチケットで繰り返し読んでしまうと思いますが『もうアップグレードした方が得なのでは?』となった暁には紙の本を買って手元に置きたくなる作品です。
銀座ネオンパラダイス
2018-03-06
評価点
5
Renta!で購入済み
※このレビューにネタバレが含まれています。 レビューを見る
レビューを読むと圧倒的に葵の恋の成就について書かれている方が多いけれど、私はむしろ長年の恋を成就させたのは鷹彦の方だと思う。戦争の足音が聞こえる世相の中、学友に罵られながらも英文学の道を捨てない…そんな葵の意志の強さと義理人情に厚い愚直な生き様に、老舗呉服屋のボンボンとして奔放に生きてきた鷹彦自身には無い何かを感じ、強く惹かれたのではないか。それこそ「自慢の幼馴染」程度では収まらない…妹が葵を慕っていると気付いても譲れない程に。勉強家でなかなか遊びに付き合わない葵に対し「小難しい本の山が憎い恋敵」と言いながら、いつか戦争が終わったら好きな勉強が出来るから負けるな、堂々と生きろ、と励ます…それは鷹彦の本心なんだけど、かく言う自分は生きる道さえ定まらず、家業を継ぐ潔さも無い。そんな自分に向き合えず、酒やら賭博やら女に逃げるしかない情けなさ。学生時代は葵を側において連れ回していたくせに、そのうち鷹彦が葵から遠ざかる行動を起こし出す。葵への想いを抑えきれなくなったのか、それとも葵に構って欲しくて、こんな情けない自分でも受け入れてくれる事を確かめたかったのか。結局は色々と理由を付けては葵の元へ舞い戻る日々…そんな鷹彦の言動と隠しきれない想いに、葵は当てられて絆されたんだと思う。葵は鷹彦が出て行く度に『今度こそ戻らないのでは?』と恐れていたけれど、鷹彦もまた『次こそは愛想をつかされるのでは?』と恐れていたかもしれない。何よりも鷹彦は葵に拒絶される事を恐れていただろうから、とうとう赤紙が来て別れを惜しみに来た時も自分の葵への想いは言えないままだった。けれども葵は強いから、鷹彦とは今生の別れかもしれないと思った時、自分の想いをぶつけられた。この二人は、鷹彦が戦地へ招集されなければ想いを打ち明けないままだったかもしれない。ようやく鷹彦の想いが叶って、今度は死んでたまるかという気持ちで二人共に戦後を生き延びるけれど、鷹彦は以前の様な「軟弱者」では葵に相応しく無いと思って紆余曲折する。またも辛抱強い葵に甘え随分と待たせてしまったけど、銀幕デビューが決まって自分の生きる道を見つけられたからこそ、ようやく自分から葵を抱きしめる事が出来たんだと思う。鷹彦はやっと自信を持って、この強くて美しい人を二度と手放さないだろう…そう感じさせる明るい終わり方でした。
ミドルと小悪魔〜攻めたいアナタ〜【特装版】
2017-08-22
評価点
3
Renta!で購入済み
※このレビューにネタバレが含まれています。 レビューを見る
分冊版で1〜3巻無料で読んだら続きが気になり、こちらで一気に読んだけれど…う〜ん、正直「48H1チケットキャンペーンしてて良かった!」って感想。絵が綺麗で各キャラクターも魅力的なのに、話の展開が何か物足りない。主人公のおっさんマスター・神さんと常連客→店の助っ人になった“男装の麗人”・ケイトとの恋愛が、一応は話の主軸なんだけど、ジャンルが「ラブコメ」なのに「ラブ」がほとんど無くて、単なるコメディ漫画って感じ。特にケイトの双子の弟・カイトが出てくるくだり、必要あった?最後に神さんが「女か男かなんてどっちでも良い、ケイトはケイトだ」って結論に至るので、そこに絡んだエピソードにしたいのは薄々分かるのですが…展開はドタバタコメディ路線に寄っちゃって、恋愛モノとして深みのあるエピソードではなかったです。ただ、ケイトが自分の事を最初「俺」って言ってたのを、神さんに少しでも好かれようと「ケイト」って言い変えたりする所とか、ラブコメらしい可愛いエピソードはあります(ちょっとだけね)。でも、ケイトの神さんへの「好き」って気持ちが、な〜んか上っ面な感じにしか受け取れないのが残念。あと、神さんは脱サラしてまで親父さんの店を継いだけど、その割に思い入れとか感じるエピソードも無く、“舞台は喫茶店”という設定ありきな印象。それと神さん、結構シブくてバツイチでも良さそうな色気あるのに、女性遍歴が何にも出てこない所も物足りない。あくまでも、10代の少女漫画ファンが対象の作品なのかなぁ?今回はケイトの神さんに惚れた背景が中心に描かれてたから、出来れば大人の鑑賞に耐えうる後日談として(別にエロ目的じゃ無くて)、神さんのバックグラウンドも描いて欲しい。やたら艶っぽい元奥さんとか出て来ちゃったりして…それでも今まで通りケイトがケイトらしく振る舞えるのか、見て見たいものです。
気ままなアイツを飼いならせ 分冊版
2017-08-12
評価点
5
Renta!で購入済み
※このレビューにネタバレが含まれています。 レビューを見る
まず、東雲と環の出会いから顛末までは3巻で終わってます。そして最終巻は1〜3巻を環の視点から見た内容、4巻は環がなぜ男娼するに至ったかの過去話です。時系列が気になる人は4→1・2・3→5巻で読み進めると良いですが、環の過去話は、読むか読まないかで作品の印象が変わる位に重めの内容。ラブコメとして軽〜く読みたい方は1〜3巻で終わりにした方が良いかも。エロシーン少なめですが、“好きな人にはツンデレ気質”って方にぜひ読んでほしい! ※以下ネタバレ。イケメンで仕事も出来るけど、プライド高過ぎて惚れた相手にもツンデレ態度でフラれる恋愛下手な東雲。私も好きな人にはツンデレの天邪鬼で…彼の言動が身につまされます(トホホ)。しかも環に一目惚れしたクセに、環が男娼ってこともあり素直になれずイタイ言動ばかり、でも友人の丹呉や環本人には好意を持ってるのがバレバレ…って(苦笑)。これじゃただの滑稽な奴だけど、悪い客に引っかかった環をとっさに助ける男前な一面も。その日暮らしの環を部屋へ住まわせ甲斐甲斐しく世話をしつつ、男娼を辞めない事へ嫌味をこぼし、でも身体目当ての客と一緒にされたくない一心で環には手を出さない。そんな東雲のオカンな言動と武士並みのやせ我慢が、環の人間不信を解きほぐし…泥酔して環の名を呟く東雲に「いくじなし」と言いながら環がキスするシーン、グッときました!一方の環は、お人好しの両親が原因で昔から貧乏、そこへ美し過ぎる容姿を持ったが故に、“対価は夕飯用の弁当”扱いを受ける青春時代を送る。情けなさに最初こそ悔し泣きするけど、純朴だった環がいつしかその状況に心を麻痺させていき、最後は友達までも…ってくだり、環を本気で思いやる他人が居なかった事を如実に表すエピソードで、辛い。故郷を捨てて心機一転やり直そうとしても、その美しさで周囲の男を惑わせてしまう自分の運命に嫌気がさして男娼の道へ…やさぐれてはいるけど“ビッチ”ではない環だからこそ、“欲望のはけ口”ではなく“1人の人間”として環と向き合い、不器用ながらも好意を示す東雲に心動かされたんだろうな…。 お互いに意地っ張りで「好き」と言わずに終わるけど、酔った勢いで東雲が告白したら、それこそ環が「待ってました」とばかりに襲ってきそう(笑)。ちょこっとで良いから、後日談が読みたい!
ピアスホールは塞げない【Renta!限定特典付き】
2017-08-10
評価点
5
Renta!で購入済み
※このレビューにネタバレが含まれています。 レビューを見る
絵がとても綺麗なのと、48H1チケットでまるまる一冊読めるのお得だな〜...という理由で読みましたが、3組のカップルの話がどれも『お互いに実は想いあっていた』というハッピーエンドで読後感も良いし、何よりストーリーが思った以上に良かったです。表題作は教師と元生徒の話でしたが、話の顛末がそれぞれの視点から描かれていて、お互い在学時から想いあっていた事が分かり読みやすいです。でも、他の方のレビューにもある通り、2人ともキャラが素敵なのでもっとエロシーンが見たかったです。先輩と後輩の話(春の凪)は短いけど身体から始まる話なので、エロいシーンが魅力的な話です。1番のお気に入りは転校生の西野と、その直前に事故死した同級生(?)百枝の話(目を閉じて君に会う)。出会ったのは百枝が地縛霊になってからですが、『もし百枝が生きていても、お互いに惹かれあっていたのではないかな?』と思わせる雰囲気がありました。恋をした事もなく友達らしい人付き合いも無かった百枝が、死んでから初めて人を好きになり、両思いになる。百枝が成仏してしまうのは西野にとっては寂しい結末ですが、百枝にとっては現世に思い残す事がなくなった、という事なのでしょう。そして西野の心の中に“忘れられない切ない恋の相手”として存在し続ける...百枝にとって、幸せな結末だとおもいます。アップグレードはしませんでしだが、☆5つの作品でした。
彼と彼女の色恋模様
2017-06-20
評価点
4
Renta!で購入済み
※このレビューにネタバレが含まれています。 レビューを見る
この作者の画力は正直なところあんまり上手だとは思いませんが、ストーリー運びがとても良いと思います。もっと絵がお上手だったら☆は5にしました。(以下ネタバレ)主人公と相手役の、現実にもありそうな仕事上の関係性。現実にもありそうな、仕事上のトラブル...それが誠実なクライアントさんのマトモな判断で未遂に終わる所もリアル。 相手役の男は元々主人公に気があったみたいだけど、主人公の方は...? 今回のトラブル未遂を落ち込みながらも正直に彼に話しているので、仕事では信頼をおいてるのは分かるけど、それを(心も身体も)慰めてもらってからは、恋愛対象として気になる存在になったのかな? それにしても、仕事で落ち込んでる相手を慰めるのに「一夜の過ち」的に関係を持っちゃう…って展開よくありがちですが、普段は生意気な態度をとる男が、主人公の涙を見て衝動的にキスしちゃったり、いつもは強気な態度の主人公も思わず肩借りて甘えちゃうとか、何かキュンと来ちゃいました。 終わり方が曖昧だけど、そこも余韻があって良いです。多分、くっ付くんだろうなー。
大人のオモチャ、没収されちゃった!〜使い方教えてやるよ〜
2017-05-14
評価点
1
Renta!で購入済み
※このレビューにネタバレが含まれています。 レビューを見る
以前、サンプルを見かけた時、絵が可愛くて綺麗だったのと、「生徒と先生のエッチだけど純愛モノ」っぽい雰囲気が感じられて気になっていました。今回、一巻が会員無料だったので読んでみましたが、当初のイメージと違い、先生の態度が最低でガッカリ。(以下ネタバレ)持ち物検査の日、クラス委員を頼まれたばっかりに逆恨みを買って「大人のオモチャ」をカバンに入れられた主人公。それに気付いた先生が最初は「いじめられているのか!?」って心配してた癖に、結局そのオモチャ使って欲望のままに主人公へイタズラ...顔がイケメンで、主人公が先生に憧れてる設定だからギリギリ許される感じに描写してるのが、まず作者に対して腹が立ちます。しかも主人公だって恥ずかしくて嫌がる言動してるのに、アソコが濡れ濡れだからってイクまで止めようとしないし、そんな場面を第三者が見たら絶対に犯罪者だし、主人公の先生に憧れる心も傷付け、『私のせいで先生が...』的な罪悪感まで背負い込ませる結果になるし、後先考えない態度は先生失格。転職してまでなった理由ってコレ?そもそも先生になる資格あった?...とヘンに勘ぐってしまい、イライラが止まらず。まぁ、所詮は漫画、フィクションなのですが、主人公が素直な可愛い子なので、余計に腹立ちます。年頃のお嬢さんが居る人、教育関係者、児童福祉関連の仕事に就いてる方は多分イラつくので、オススメしません。
【ラブコフレ】漫画家とヤクザ
2016-11-18
評価点
5
Renta!で購入済み
※このレビューにネタバレが含まれています。 レビューを見る
無料だからと1話分を読んだが最後、某イラスト投稿サイトにて“設定&ラフ画”を発見してからますます気になり、結局当時の配信分を全購入。更に「すきまのはなし」が読みたくて単行本1巻も購入。完全に「漫ヤク」中毒者の感想ですので、そこも加味してご参考ください。この作品を端的に言うと、TLというよりも少女漫画にエッチシーンが入ってるような作風、とでも表現しましょうか?今回の最新7話…読んだ方の求めるもの(さっさと恋人同士になるとか、もっとエッチシーンにバラエティを…とか)によっては、話の展開がゆっくりだし、エッチシーンもがっかりするかもしれませんが、私は今回の7話が一番「きゅうぅぅんっ」としました。累と吾妻は今まで「このモヤモヤは何だろう?」と思いながらも、無意識のうちに相手に惹かれてる部分には敢えて踏み込まず、ドライなスタンスのまま異常な現実をやり過ごしていたように感じます。が、お互いを結びつける言い訳だった「借金」が無くなった6話辺りから相手に惹かれていることを自覚し始め、そんな自分の気持ちに戸惑ったり、相手の本音が見えずにイライラしたり焦ったり…自身の内面に向き合う展開になります。またカラダの繋がりが復活し、一見すると「元通り」。だけどこの7話で、お互いがお互いの何に惹かれているのかが読者には垣間見え、今後の展開や吾妻の過去エピソード披露など、ますます期待が膨らみます。某サイトでは作者の“「漫ヤク」をちゃんと描いたら…”的メモも見ましたが、それがこうして実現化している展開にゾクゾクし、今後を想像しては切なくなります。どんな結末になるのか、最後まで見届ける覚悟です!