レビュー一覧

もう随分と前に読んだ作品ですが読んでいる方が思いのほか少なく残念です。戦後の設定なので若い方にはピンと来ないのかも。ですが、その設定がこの作品の萌え所でもあります。表題作と「やぎさん郵便」の８話までが入ってます。ので、本作がお気に召した方は是非に続編「やぎさん郵便」も読んで頂きたいです。色々と荷を背負い捻くれた大人2人と文学青年2人の、お互い無い物に惹かれる男達の結構本気の純愛が描かれています。私は秀作だと思います。

面白いです。マッチ売り→やぎさん郵便と続けて一気に読みました。最近はまっている草間さんですが、戦後の話だし、暗そうかな、重そうかな、と思ってちょっと避けていたのですが、読んでみたらそんな事はなくて、時代の雰囲気とか主要な四人の心情とかが本当によく伝わってきて何度も読んでいます。こじれて拗ねているような大人二人と年下の学生二人、大人が年下に惚れて救われていく感じが好きでした。廣瀬は育ちが良くて嫌な目に会ったことがなさそうで、まっすぐで素直。その素直さに救われる花城とが一つ目の組合せ。片や有原の方はひどい目にあっているのに他人に対する優しさを失っていなくて、澤からもひどいことをされているのにその辺りの性格が歪まないところが凄い。最初、暇つぶしくらいにしか思っていなかった澤がどんどん有原に惹かれてはまっていく様子がちょっと可愛かったりもします。最初は廣瀬に対して、花城との関係で嫉妬していたのに、いつの間にか有原との関係に嫉妬したり、有原の笑った顔が見たいっていうところとか。私的にはこちらの組合せの方により惹かれます。とにかく、私の中で名作の一つになったことは間違いないです。

4巻完結のシリーズの一作目。レトロな雰囲気と漂う色気は一貫してます。それぞれキャラの異なる4人の男の嫉妬と愛情が魅力的に描かれています。この作者さんの特徴ですけど台詞やモノローグが少なめなので、読むのにそんなに時間はかかりませんね。ただ絵の説得力があるので物足りなくないです。

雰囲気があるお話なんですよね〜…、昭和の…終戦後には本当にあったんじゃないかしら？って、感じの…そしてこの時代ものじゃなかったらこの話はうまく進行しないんじゃないかしら？って、感じがたまりません。続きが気になりますがきっと何度も読み返しながらじゃなきゃ理解して最終回を迎えられそうにありません。みんなに影がありすぎると私の楽天家脳には難しいんです。

草間先生初読みですが、ぐいぐいと引き込まれました！簡単に言えば四角関係。とても上手く作り込まれている素晴らしい作品だと思います。早く続き買わなきゃ。読み返すほどに面白くなりそうな作品です。

このマッチ売りはやぎさん郵便シリーズに続いてます。終戦後の時代と飄々としたキャラクターが草間先生の絵柄ととてもマッチしていて、独特のこなれた雰囲気を醸し出してます。もっと読みたいという衝動に駆られ、やぎさん郵便の最新刊まで一気読みしてしまいました。

草間さんの作品を知ったきっかけになった作品でした。刊行されているものは全て読みました。が、やはり一番好きなのはこのシリーズです。続巻を切実に期待。

今の情報化社会にはない趣きがあります。みんな個性的で魅力的ですが、廣瀬のスレてない感じが好きです。

昭和の雰囲気があって、謎があって、面白いです。この作家さんにしか描けない漫画です。

乾いた感じの絵と話のレトロな雰囲気が独特で好きです。この巻だけでは完結しておらず続きが気になります。