レビュー一覧

作家さん買い。不思議な話。全話関連性があるのですが、1回読んだだけではよくわからなくて2回目でつながりがわかりました。コメディかと思いきやシリアスな内容でした。

名作です。BLマンガで初めて泣きました。表紙を見て「こんな感じかあ」と思ってスルーすると大損しますよ。世界観はまあ、ファンタジーでしょう。でも、ファンタジーな世界観を除けば本当に、よく言えば人間味の溢れる、率直に言うと人間の優しさとか愛とか怖さとか汚さとかが、詰められたストーリーです。ニィーニの森に住むキャラクター達のあれこれかオムニバスで描かれています。本当に、こんなに何回も読んだ作品、久々。泣きますから。電車とかで読むのダメ。間違えないでください。

SHOOWAさんの真骨頂という感じの作品。ケモ耳ファンタジーでほんわかしたいと思う人には、ちょっと内容が重いかも。オムニバス形式ですが、すべて“ニィーニの森”つながりです。表紙はココのイラストですが、このお話がメインではありません。でもこれが一番切ない。他は全部一応ハッピーエンドですが、唯一このお話だけがそうではないんです。作品群のなかで一番衝撃なのがカブトムシの話。擬人化ではなくカブトムシそのままの姿でのＢＬは、業界初では？虫がダメな人はこれは受け付けないかも（絡みとかはありませんが）。あと、一番ページ数の多いウサギ一族の話がなかなかヘビー。異種間の争いと差別を描いた作品。ヘイトスピーチだのナショナリズムだのが問題化している今の日本で、このタイミングでこういう話を描くSHOOWAさんには非凡な感性があると思いました。これはある種のリトマス試験紙みたいなもので、生理的に引っかかってきてダメ（またはわけがわからない）という人もいる作品だと思います。ＢＬである必要はないんじゃないかという意見もあるかもしれませんが、あえてＢＬでこういう作品を読みたいと思っている私には星５つです。

私はこれも作者買いで何度も読んでいますが、サイレント漫画というとこれが浮かんでくるくらいサイレントで印象的なページが多いです。ケモミミでもありファンタジーでもあるでしょうけど、一般的なケモミミと思って読まないほうがいいんじゃないかな。ファンタジーは舞台としているだけで、中身は生(と性)の多様性のお話です。ニィーニの森というのは、他者を犠牲にすることを許さない一種の理想郷。人が人であることも、動物が動物として生まれたことも、オスであることもメスであることも、全てはただの世界の一部であり、生の営みの一部に過ぎないのですよね。だからLGBTQの話と捉えることもできるし、人種や宗教の話とも命の話とも読んでいいと思います。とりあえず未来を担う子どもたちには読ませたいなぁ。あ、でも普通に素敵なファンタジーとも思っています。私はオメットの「カエルさん！！君のことが好き！！」のシーンが一番好き。ウルフの話の切なさも好き。

まぁまぁよかったです。ファンタジーな雰囲気とかはすごくよかった。でもストーリーがあまり好きではないかな。特にメインのウサギの話・・・オーウェンはニィーニの森に行かずにもっとやるべきことがあったんではないかな、と。シリアスな話がベースになる場合、ファンタジーな部分とのギャップがどうしてもできるけど、そのギャップが埋まりきってない印象。

気づいたらSHOOWAさんの作品のレビューばっかり投稿してる　（汗）　私も先に投稿された方が仰ってたように表紙絵とあらすじで読むのを躊躇っていたクチです。　しかしSHOOWA作品で尚且つ評価が高いんだから、きっと間違いないのだろうと、思いきってレンタルしました。　いやはや借りて良かったです！　この作品は一回サラっと読んだ後で、改めて読み直すと時系列がバラバラなお話の並びのせいで一回じゃ気づかなかった部分（シーン）に気づいたりします。それが実は面白かったりします。　読み直す度に発見があって、お話の深みが増していくのです。そこがイイ！　一回読んですべてが把握できるような話が好きな人からは評価を貰えないかもです。　SHOOWAさんのスゴイのは「これ、相手役を女の子じゃなくて男の子で読みたいな〜」と密かに思っていたジャンルを男の子で叶えてくれるところです！青年誌ギャグ漫画をイベリコで、ヨーロッパ映画みたいなシリアスものを「向日性」や「ジン猫」で、そしてファンタジーを「二ィー二」で。これからも腐女子の願望をカタチにしていってくれると嬉しいな　

ニィー二の森を巡る連作集。重くなりがちな生き物それぞれの宿命や生きる悲しみ、生き抜くための戦いが、SHOOWAマジックで深刻になりすぎず、時にくすりと笑えるギャグを散りばめて描かれています。最後まで読むとアレはそういうことだったのか〜と納得できます。私は普段滅多にファンタジーは読みませんが、SHOOWAさんの漫画の悲壮感漂うこんな雰囲気の物語が大好きなので、とても面白く読ませていただきました。

なるほどー。私の中ではココのお話がメインで、他のお話はココの話を盛り上げるためにあるのではないかという気がしました。とにかくココ(表紙の子)が可愛過ぎるので星5つ！これはもうココが可愛い！それにつきます。ココのお話は1話だけですが、とても愛おしくて切ない。うっかり泣きます。ココの続編が読みたいような、これはここで終わった方がいいような。でも続編出たら絶対買います。

いろんなカタチの愛がテーマになっていたように感じました。私はウルフとココに親子愛のようなモノも感じました。親に顔を見せるだけでも親孝行になればいいな。

ウルフとココの話、泣きました。