レビュー一覧

ストーリー展開的には、ヤンデレヒーローが無垢な乙女を略奪、監禁という典型的なパターンですが、その裏に歴史的な背景や社会問題がうまく絡めてあって、読みごたえがありました。過去のエピソードや生い立ちがしっかり描き込まれているので、主人公たちが「なぜそんな極端な人間になってしまったのか」十分納得できると思いました。全体のトーンはダークなので、甘々系エピローグを求めている方にはちょっと物足りないかも。

んーー、何て言うか…今ひとつ盛り上がりに欠けてたかな…。ヒロインが博愛すぎて、ヒーローに対しても愛情うすいような感じがしました。

試し読みしたときには略奪愛の印象が、とても強かったのですが、開けてみれば悪からヒロインを守るヒーローもの。最後のまとまりがよく、二人の掛け合いは微笑ましかったのは良かったのですが、敵のやり口には気分が悪くなりました。

聖女だからしょうがないのかもしれませんが…女が受け身過ぎて魅力的に見えませんでした。ハッピーエンドにはなっていますが、男は執着心強そうだし今後もハッピーに生活できるんでしょうか。フィクションでそんなこと考えてはいけないのかもですが、読後感モヤっとします。

聖女を汚してしまったというヒーローの背徳心と戦う心情や禁欲的な雰囲気と閉鎖的な場場面が続くお話でした。作者さんもあとがきでも糖度が少なめなと書いていたので、とても甘い展開は最後までありませんでした。しかし、途中で読むのを止められなくなるのは作品さんの文章が良くできているんだなぁと思ってしまいました。

ソーニャ文庫比率でいうと、ヒーローはそんなに歪んでないです。むしろいい人。さいごはハピエンですが、ヒーローがその種の知識に明るかったのが幸いしたということですね。ライバルの最後の心境がきになるところ。

ストーリーに驚きがあって、切なさをたくさん感じましたが、最終的にはハッピーな結末だったのでよかったです。

これはこれは。どうなることやらと、先へ先ヘ読み進め。安堵しました。二人の思いが結実してからの、闇からの解放とでも言うのでしょうか。この先いつまでも変わらずに、二人が寄り添って生きていけること。幸せな完結で満たされました。

王道の展開。背景がしっかり描かれていて、楽しく読みました。が。ヒロインが薬漬け。なのが、私的には嫌だった。（状況から仕方なくだとしても。）

好きな作家さんの初期の作品ということで購入！うん、やはりこの方の文章力は素晴らしい！内容としてはヒーローが好きな子を略奪、監禁、陵辱しちゃうトリプルな王道設定です。しかし、その理由が歪んだ世界からヒロインを救う為という、とてもまともなヒーローに好感が持てます！歪んでいる世界の無垢なヒロインと、まともな世界で育ったけど、ヒロインに執着するが故に自ら歪んでいこうとするヒーロー。危うい均衡がとても面白く何度も読み返しています。ライバル？であるマリウスと、もう少し色恋沙汰で波乱があれば良かったのに、、、。あっさり消え失せたのでそこがちょっと残念でした。