レビュー一覧

俺様キャラが圧倒的に多い中、ゴツくて武骨で口数少ないけど優しい騎士と、いじらしいお姫様の年の差カップルという設定は非常に良かったのですが、惜しい。文章のくどさが惜しい。他の方も書かれていますが、こんなにページ数を使わなくていい話です。大学のレポートや卒論で原稿用紙のマス目を必死で埋めるのと同じ様な（笑）。馴れ初めから少しずつ距離が縮まっていく各場面はとっても良いと思うので、そこだけ拾って読み返す分には満足できます。そういう理由で星4つ。

多分作者は、とても几帳面な方なのかな？と思いました。一節ごとに、その一節の説明文が付いてくるような文体です。それを丁寧と捉えるかしつこいと捉えるかは人によるかと思いますが、私は後者でしたね…。ストーリーとしては、悲劇の王女が、王女の父を仇として城に攻め入った騎士と恋に落ちる、といった王道ラブロマンスものですが、個人的には、最終章までの700ページ程を400ページ程度に収められたのでは、と感じますし、全体的な流れとして、一冊分のボリュームがあるストーリーではないように感じました。また、作者さんのクセなのかもしれませんが、文面にいつも同じ言葉が並ぶのが気になって気になって(笑)10Pの間に「だって」という接続詞が4・5回出て来るのは流石にお腹いっぱいという感じで；使用人が王族と一緒に食事を取る、隣国の王が終始タメ口、その他諸々ありますが、主人公の王女がかなり悲劇のヒロインをやってますので、そういった可哀想な主人公が好きな方は楽しいかもしれないですね。初めての本、と書いてあった気がするので、期待値ということで星は2つにさせて頂きました。