レビュー一覧

ちょっと……すごかったです。ラノベの域を超えてるというか、TL小説とは思えません。戦後文学みたいな禍々しさと暗さがあり、読むとどっと疲れます。最後まで救いの無い話です。確かに愛はあるけれど、男女どちらのものもかなり歪んでしまっていて、辛いです。ただ、文章はラノベとは思えないほど素晴らしいです。でもラノベ読もうと思って読む感じの作品ではないかな……。読者を選ぶ作品だと思うので★3つ。

丸木先生が好きで丸木先生の作品はラノベだけではなくゲームも楽しませていただいている私としてはこの作品はアレ？って感じがして楽しめなかった。

以前紙の本で読んだことのある作品。久しぶりに電子で購入して読み返してみましたが濃い〜「丸木節炸裂」って感じです。愛憎、執着、捻じれてこんがらがった関係。周りのものすｇの人間を不幸にしてでも手に入れたいと策を巡らす狂気、そして物凄いボリュームのエロ。登場人物がほぼ全員歪んでます。ドロドロです。非常に読みごたえがありますが、読後はちょっと疲れてしまったので体力気力のある時に読むことをお勧めします。ここまでドロドロ展開で悲劇的なラストを迎えると（正章にとってだけは至高のラスト）ある意味潔いと思います。私はとても楽しめました。

妥協のない倒錯的な執着愛。ヒーローもヒロインも歪んでます。互いに命がけで愛憎をぶつけあっています。終わり方も救いがないです。閉じ込められるヒロインだけではなく、閉じ込めるヒーローにも救いがないです。この泥沼から抜けることはもうこの2人には無理なんだと思います。それほどまでに互いに縛られてしまっているので。

この作者さんの作品は、艶めかしく、狂気が渦巻いてます。どろどろ、ここまでやるかというような、背筋がぞくぞくします。

購入したのはかなり前になります何度か読み返しています前はそう思っていなかったのですがわたしはこの話がずいぶん好きだったようです文子と正章ふたりのやりとりはどのシーンも闘いですそして「ああやっと勝てた」と一瞬思うことがあってもそれは錯覚だったとよけい苦く感じられる敗北いつも相手に勝てないという苦い気持ちで生きているふたりですが闘うことをやめることはできずこの先も死ぬときまで休むことなく闘い続けそして「勝てない」と絶望しながらではないかどこかで休憩があったりちょっと相手を見直して停戦・・なんて甘い展開は期待もできないのですがそこにしびれるあこがれる（笑）

身分が逆転してからの男の執着が怖い、女は逃げられない、囚われの身だ。

なんと悪いヒーローなんでしょうか。その悪さがたまらなく魅力的でした。

丸木さんらしい小説でした。この作者さんはいつも濃い〜小説を書くと知ってるのですんなり読めたけど、初めての人には衝撃が強いだろうと思う。読む人を確実に選ぶ小説でしょう。レンタルならいいけど、一度読んだらもうおなか一杯になります。

話が重たくて、本当に救いがなくて読んで疲れました。あとがきにもありますが、人を選ぶ作品だと思います。