レビュー一覧

700ページ以上を一気に読めました。それほど面白かった。とても丁寧にまとめられているお話です。純粋無垢＋環境のせいで無知なヒロインと、この世の不条理さ残酷さを身を持って知っている心ない暗殺者が出会い恋は始まります。私的には時間をかけて暗殺者が無垢なヒロインに陥落されるところが面白かった。行為シーンはこの手のノベルにしては極端に少ないですので、それを期待して買われる方はご注意を。かくいう私も行為シーンを期待してたので星4にしようかと思いましたが、その分他の内容が濃く普通の創作小説としてとても楽しめたので星5で。

こんなにわざとらしくない無垢が居たのかというほどの嫌味のない無垢でした。前作の鳩のヒロインと似てる気もしましたが、概ね面白かったです。

作者さん買いです。今までの作品より何だか救いが多く、明るく感じました。いつも通りブラックな世界観ではありますが、ヒロインが可愛いからかな。かなり酷い過去を持つヒーローもツンデレな感じも可愛く感じてしまいました。

いつもの作者さんのドロドロ感はなく、女王がひたすら殺された愛する人との間に生まれた娘を、守り抜く、そしてそれが娘が愛するものに委ねられると言うお話で、愛情溢れるお話でした。

最高でした！　ここまで素晴らしい話だとは思ってもみませんでした。迷ってる方、ぜひ読んでください。物足りない部分はどこにもないです。　これだけ壮大な愛の物語を書いてくださった作者様には感謝しかありません。　アンソロジー　”騎士の恋”の”黒い騎士”から同じ作家さんの作品が読みたくてこの作品に出会いました。レビュー数が少ないこと、ヒロインのミースの幼さについてのレビューを読んで迷いましたが、読んで良かったです。ヒロイン、ミースは純粋無垢で何もできないお嬢様、と言う設定ですがわざとらしさもあざとさもなく、読んでいるうちにミースのキャラクターに魅せられていきました。愛さずにはいられないミースです。　ヒーロー、ヨナシュもその壮絶な生い立ち、ミースに出会い少しづつ他人に無関心な殻を壊されて陥落していく様子に、とにかく二人の幸せを祈らずにはいられません。長い作品でしたが、読みだすと止まらずに一気に読んでしまいました。４章からヨナシュの気持ちがどんどん変わっていき、物語にさらに勢いが出てきます。濡れ場もあります。行為シーンも物足りないとは思いませんでした。　二人のお互いを思う気持ちが４章、５章と進むにつれてどんどん溢れてきます。”甘ったれで怖がり、泣き虫のミースが変なところで度胸はあり、好奇心は一人前”、という記述が中にあるのですが、まさにその通りです。　ミース、頑張ります。最初の出だしはこの物語のベースとなる大切な部分なので、人命、国の名前などきっちり漏らさず読んでおくと後々の話がスムーズに理解しやすいです。　私は最初の出だしを軽く読んでいたために物語の中盤で少しこんがらがりつつも、最後まで読んでミースとヨナシュの行方を見届けた後、再び最初から最後まで読んで、２回目読んだ時に女王の気持ちが強烈に胸に響き、女王が最後にばあやに人として言葉をかけたときには泣いてしまいました。　この作品はTLを超えています。TL版芥川賞があるならばそれに値する作品です。他の方のレビューで、ミースと鳩のヒロインが似ているとあったので、同じ作者さんの鳩の出てくる”狂騎士の最愛”も読んでみたのですが、私的にはミースに首ったけ。ヨナシュも最高！が感想です。”楽園の略奪者”ダントツに素晴らしい、心臓鷲掴み作品！！読んで後悔なし！迷っている方、ぜひ読んでください。おすすめの１冊です！！

無垢なヒロインが無垢である理由もしっかりと描かれていて、納得して読み進められました。女嫌い、人間嫌いにならざるを得なかったヒーローの過去も、壮絶でしたがしっかり練られていました。ヒロインは幸いにも未遂で終わりましたが、設定上｢強姦｣、｢恥辱｣…がところかしこに描かれていますので、その手のグロさが苦手な方は注意が必要かと。また想い合ってる描写は終始描かれていますが、ヒーローとヒロインのイチャイチャキャッキャウフフは物語の性質上目茶苦茶少ないです。エロを目的とされる方はご注意下さい。読みごたえもあり、自分は作者様のファンゆえ今回も楽しめましたが、さらに３つ気になった点も。１つ目は、ヒーローが25歳、ヒロインが16歳という年齢設定。少し年齢が離れ過ぎているように思えました。ヒーローが20歳ではなぜに駄目だったのか…。２つ目はヒロインが子供っぽい見た目＆美人でないという設定。父親似でも、愛らしい姿・形ではなぜに駄目だったのか…。子供っぽさも、ヒーローといるうちに美しく成長し…とあるある展開にはならず少し残念でした。３つ目は表紙の絵…！主線が赤っぽいせいでヒロインの目が赤く見え、緑の瞳や黒髪に見えない。美しい絵師様で世界観を広げて下さっていましたが、色合いはこの作品においては大事なのではと少々残念でした。上記の細かいことが気にならず、深い世界観を堪能したいという方はご覧になっても大丈夫かと。願わくば、二人の旅がこれからも穏やかであり続けますように…。

レビューにつられて読んでみたのですが、この値段でこのボリュームで大満足です！自分の中で久々の大ヒットでした！終盤は涙が出ました。女王がばあやのヴェルマに最後に言う言葉に涙が止まりませんでした。すごくオススメです！迷ってる方はぜひ読んで欲しいです！イラストもすごく合っていてしっくりきました。

秀逸な作品でした。ぜひ読んでみてください。

何もかもが歪で切なく深刻だと思いました。無垢なヒロインをきっかけに、ささやかな幸せのために生きようとし始めたり復讐を完遂する様はいっそ見事だと思いました。楽園とは？無垢で居続ける事とは？と私の胸には色々刺さるお話だったと思います。

壮大な歪んだ世界の中にあって、母が我が子に向ける愛情。歪みゆえに多くの血が流され、それでも守りきったその激情が感動を生む。凄い世界でした。あっちもこっちも歪みまくっていて、鳥肌物でした。だからこそ、主人公の二人の心が寄り添う様は、ほっとする時。行く末は…、幸せであれと願うばかりです。確かに【読んでみて】と、推されていた通り、読み応えのある物語でした。