レビュー一覧

好みの分かれる作品かと思います。先生の初期の作品で、BLと呼ばれる前のこのジャンルの色合いが感じられます。先生の作品はBLお約束のハッピーエンドにはなっていますが、どの作品も少し物悲しい影が漂っています。この作品は、ドールの持ち主へのオマージュですね。かたみのドールは自分の主人への想いをとげ、尚且つ主人の親子関係の修復も果たし、二重に素敵な終わり方だと思いました。

ラブドールの子は、昭和の美人さんではなくて、オリンピアつまりギリシャのダビデ像的な美少年ってことっすね。お話は単純だけど意味深だよ。父と息子、芸術と性愛が絡まりあって、どうとでも取れるような終わり方なんだわ。ま、各々が知性と感性で己に見合った理解をするのよね。

作者買いです。なんというか独特な感じがいいですよね。読み切りなので、あっという間に読み終わってしまったのが残念です。

今でもこういうお話を載せる雑誌があることにちょっと感動しました。

短編ですが…、いいお話です。こんなに童話のような、しみじみとした読後感のある短編BLは読んだことがありません。購入して良かったと思っています。

うーんおもしろかった！でもおもしろかったからこそもっと長編で読みたかったです！

丸木戸先生の作品はやはりどこか文学的で、儚さがあって好きです。

絵は昭和ですが短いながら完璧なストーリーです。この方の作品はどれもそうですね。誰かおっしゃってましたがこれはもう文学です。ラストはちょっと切ないですがそれはドールの宿命なのでしょう。

短編の切ないお話しです。イベント的な事もなく淡々と話は進みますが考えさせられる内容だったりします。

第一印象:表紙の絵がまるで漫画の神様、手塚治虫のよう！内容も深く、短編としてよくまとまっており、読後感がやはり手塚治虫、あるいは星新一のショート・ショートを読んだ後の、あのかんじ。もちろん、先生の持ち味である「懐かしの昭和」の耽美感も彷彿とさせ、私の中ではここまで完璧な短編BLはないのではないか、と思えるほど。今ごろ漫画の神様が天国で拍手喝采されつつ、内心「やられた〜！」と歯軋りされているかもしれません。w