ヒーローがビックリするぐらいドSでかなり引きました。ラストは全体的に消化不良な感じでした。

政治の都合で本来の生き方をできずに育ってきたヒーローとヒロイン。そんな色々な事情の中で2人一緒に生きていける道にうまくたどり着くわけですが、その事情よりも、この作品の魅力はヤンデレっぽいヒーローがヒロインを幼い時からじんわり洗脳して、結局思いを遂げてしまうってその過程にあると思います。笑笑。

ヒーローがヒロインを幼い頃から教育して捕獲するのかと思いきや逆にヒーローがヒロインに捕獲されてましたね〜。まあこれもヒーローの教育の賜物かと（笑）歪んでる割りにはウジウジしてたし、こういうヒーローにはヒロインのような迷いの無いタイプが合うんでしょうね。それにしてもヒロインの実父はヒーローの何を見て｢他に女はいない｣って思ったんだろう。あと宰相は何とかしてほしかったなあ･･･。

とてもおもしろかったです。ヒロインの人生は周りに翻弄されまくってたけどとてもいい子に育ってると思います。ヒーローの執着もよかったです。

ちょっと強引なところもあるけど、ハッピーエンドで大満足。だけど、罪人とされる刺青をお揃いだと喜ぶのはどうかと。

突飛した悪役もいなく、ヒーローは多少歪んだ愛情を持っているけど病んでるわけでもないのでさらっと読めました。ヒロインもなんだかんだ同じくらいの歪みのある愛情で、二人の世界って感じがしてお似合いなのではないでしょうか。

評価下げてごめんなさい。主人公二人の恋愛よりも、その背景が色々ありすぎて退屈しました。イラストはきれいです。

最初はヤンデレ系の浅い話かと思いましたが、それなりに凝ったお話でした。しかし王朝の交代や他民族の併合が２０年前にあったばかりなのに、何て平和な。大らかで人道的な皇帝を心配する宰相がやり過ぎるのも分かる気がします。その割には敵の反乱計画が粗雑で、ヒーローの策であっさり瓦解。何だかアンバランス。前女王の遺児を可愛がれる皇帝の度量もちょっと不自然。皇帝側の心情の描写があればもう少しすっきりしたかな。真っ当で人道的な対応が不自然に見える世界に生きる身としてはそうありたいと思いつつも違和感を持ってしまいます。

作者さん買いです。途中までヒロインの出生の秘密が分からず、色々謎が多くて、関係がはっきり掴めないので少し悶々としながら読んでました。ヒロイン父の正体は驚きましたが、やっと後半で色々繋がってきて、なんとか最後治まった感じです。2人の間の関係に、少数民族も含めた政治的な絡みなど、色々な関係を把握したりすることに気が散ってヒロインとヒーローの恋愛模様は楽しめませんでした。

左宰相は結局臆病者だっただけなんだけど、幼い頃のトラウマで大人になってもヒーローは彼を恐れ過ぎちゃったんでしょうね。ヒロインと結ばれるまでに宰相がネックになるけど、そこは腹黒策士になったヒーローには助けてくれる人達がいます。ヒロインもヒーロー仕込みの作戦で父親達を巻き込んで結婚作戦を企てるのは面白かったです。