レビュー一覧

続編感謝！今回の理生センセーは前回に増してややこしくなっていた。でも、そのネガティブさが「わかる〜」と言いたくなってしまう。自分に自信のない人間の発想力なんです。それに振り回される久住クンも可哀想になるんですが、久住クンの言いたい事もすごく解かる。仕事に対して迷いが出てくる時期なんです。今回の、この二人のやり取りが何かスゴイ親近感がありました。そんな二人の助っ人キャラで登場したのが「あけみちゃん」親子。ここでこの二人を絡めてくる所は流石です。そして、文学的に諭してくるんですが、言葉がイイ。好きです。巻末の二人がやり取りした手紙が実写でデザインされていたのも良かった。二人の距離感がわかる感じです。やってくれるな〜。

ドラマを見て、映画を見てから、どのくらい脚本で変えられているか気になったのと、映画を見てロスになったので購入して読んでみました。最初に、BL度が低い、という書評が多く驚きました。何故なら、このシリーズは全編を通して、テーマや職種は過激かもしれないけれど、筋としては純粋な恋愛を追ったものであり、BLです！！！エロです！！！ということを前面に押し出したものではないと感じていたからです。実際この話も、本編で結ばれた二人が、忙しい生活や素直になりきれない性格などの壁を乗り越えて、遠距離で満足に連絡も取り合えない中で、どう解決していくかを辿ったものであり、充分にストーリーとして素敵なお話だったと思います。何点か映画版との相違がありましたが、それは映像と静画の違いであり（映像化をある程度目的として描き下ろしたからかもしれませんが）、読了後に原作も読めてよかったなと素直に感じました。これでストーリー上は完結なのが寂しいですが、まだこれからも久住くんと木島先生の関係は途切れず続くのだろうな、続いていってほしいな、と思えるエンディングでした。とても素敵な作品をありがとうございました。

蛇足かなぁと思って読むの迷いました。木島の自己愛は、文学絡みで描かれてこそ輝くので、恋愛話になるとちょっと辟易…その辺は妹や春子が叩いてくれますが、城戸の件は余計かな。集大成よろしく、これまでの要素をなぞった感はあれど、病床の蒲生田とのやり取り、木島と久住の秘密の共有を描いた番外編は読む価値アリです。既刊二作でこの世界は完成していると思いますが、純文と官能で葛藤してきた木島の帰結としては感慨深くもあり、最後を嘘で締めたところは流石だなと感じます。とにかく久住の労をねぎらいたい。

病床に就いた蒲生田先生が理生に零した「本質的に幸せな人なんているのかね　寂しさのない人生なんてあるのかい」に尽きます。二人で居ても孤独や寂しさはあるのだから、だったら一歩踏み切って春くんと共に生きる選択をしたんだと思う。これは、傑作でしょう。中には蛇足的だと思う人や、イチャコラが少ないと不満がある人もいてるみたいですがこの作品は王道ｂｌではないところが評価されてると思ったんですが、違うのかな？ほの暗い退廃を纏うエロス、性と生が交差する淫靡さが三作にあって王道ｂｌでない良さが生きてます。インディゴ以降の城戸との関係も知れたし、似た二人だからこそ共に生きては行けなかったんだと腑に落ちたのと、地に落ちても最後まで付き合ってくれる信頼がある関係なのも知れて良かったです。アケミのママは哲学者でしたし、夜の蝶は皆、哲学者なのかも知れません。

シリーズ１作目はほの暗いエロティシズム、２作目は鬼気迫る迫力の中に存在する静寂を感じていました。そして今回の作品はそういった作品全体から醸し出す雰囲気と云うよりももう少しコンパクトで身近(現実的？)な話だったかな？と思いました。とはいえ、主人公は安定の面倒な人で、でもそこがとても魅力的で可愛い人でした。この二人はこんなことを繰り返しながらずーっとパートナーとして続いていくんだろうなぁ(^^)お幸せに！

纏まるの待ってました！この作家さん、絵に独特の色気があって大好きです❤

まさに集大成と言った感じのお話でした。続編はないかと思っていたので、見つけて飛びついてしまいました。スナックアケミと繋がっていたのも驚きでした。ちょっとコメディタッチな部分も織り込みつつ2人の絆が深まるステキなお話で良かったと思います。

続編が読めて嬉しい！前作ではこじらせ全開でちょっとめんどくさかった木島が今作ではかわいい！笑 久住くんがおっパブ行ったことに嫉妬してる…笑 そんな可愛い一面があったなんて！笑 今作ではいちゃいちゃ度が増してて嬉しかったですー。実家の布団で寄り添ってるのは萌える笑 個人的にはカバー裏？の木島の直筆手紙もツボでした。作者様天才です笑

やっと落ち着いたかな…今作で本当のハッピーエンドになった。先生少しは素直になったようで。もう前作モヤっとした終わり方で納得いかなかったから幸せそうな終わり方で良かった。ただ昔の男をキープって台詞は要らなかった。それが無ければ文句なし。

これは好みが別れるかと。人間臭さが良いように思う判明、じとっとした湿っぽさやヤニ臭さのようなものが漂っていて、読み返すのは少しエネルギーを必要とします。