レビュー一覧

息子×義父で内容はあらすじのとおり。どこかで読んだような…という気がしたのですが、そうか、「還らずの夏」に収録の「All things I know.」が本作の前日譚なんだそうです。あれは何だか暗い話だなと思ったくらいでサラッと流した気がしますが、こういう二人だったのね。亡くなった想い人を忘れられないダメ義父を息子がひたすら愛し抜く、ドロドロ昼メロ展開な話です。母サエにとってはとんでもない話ですけど、女を抱けない人と結婚したのに何も気づかないってちょっとな。彼に息子を預けたんだから、自業自得でもあるよね…。

19歳もの年の差を全く感じさせないBLファンタジーでした。(どっちも高校生に見える…)ん〜、お腹の中にいた時から義理の父となり、乳児期〜幼少期〜学童期〜思春期と養育したのなら、いくら何でも普通は父性の方が強く働いて義理とは言え息子にそんな色っぽい気持ちにはならないな〜とか？息子も赤ちゃんの頃から「父」認識でいれば反抗期や思春期などの「親ウザい期」が邪魔をして、親に欲情なんてしないよな〜と、ちょっとうがった心で見てしまいました♪そもそも元嫁、犬や猫じゃあるまいし、自分の産んだ子供を血の繋がりのない元夫に託すか？(￣ｐ￣；)

分冊もすべて購入しているのに、特典ありに誘われてこちらも買ってしまいました。数ページでしたが特典には価値ありです。幸せな二人が読めてうれしいです。

この先生の作品好きなので纏まるまで待って購入しましたが、ちょっと今回はハマらなかったかも…。前半はいい感じなんですけど。BLなんで女の扱いは酷くたって気にしない方でしたが、サエが可哀想。産んで育ててくれたから明のことを愛せる今があると思うんだけど…、母親だと思ってないとか衝撃のセリフ。そのくせ明はいい父親してくれたって。ええ…Σ(Дﾟ;/)/お母ちゃんはツラいよ。 そんなセリフを吐けるくらい、真には明が大事ってことだな、ウンウン…って自分にいい聞かせて読んでました。複雑に絡み合った関係だからこそ、お互いに理解し合う努力をする姿があって欲しかった。サエだってマコトが死んでメチャクチャ辛かったと思うよ…。でもこれはBLなんだもん、これでいいんだろうな。ちょっと切ない(..)。

艶かしい・・・まさにその言葉がぴったりな作品でした。死んでしまった想い人の忘れ形見でもある真の義父でもある明は週末だけは親子から恋人になります。亡くなった父の制服を着て致したりとなかなか病んでいて爛れています(笑)義父への執着が加速していく息子の真。このままではこの子の存在自体を殺してしまうと離れようとする明。物語の終盤、義理の親子ではなく抱き合う二人が切なかったなぁ。なんて表現すればいいんだろうか。短編集に二人のエピソード0もあります。そちらもお薦めです。てか出版社さん！！巻末に載せて欲しかったよ！！それで1冊にすることでこの作品は更なる完成度がアップしたのでは〜？！惜しいです！

んが〜〜〜これは難しい〜〜私が子供を持つ母親腐女子だからでしょうねぇ。中学生くらいから一緒に暮らしだしました〜とかって設定なら、義父が息子とそうなるのは良しとして（ええんかい）産まれる前からでしょ？腹の中からでしょ？あの虫さんのよーな大人が居なかったら死んじゃうよーな小ささから、何十年も育ててきたら、エロい気持ちになる？なる方が怖くない？？って気持ちがずーーーーっと引っかかって、お話に入り込めなかったなぁ。いや、息子イケメンだし、エロいし、心理描写も素晴らしく、切なく苦しくなるんですが、喉にひっかかった小骨がずっと気になりましたわ。BLはファンタジーで大好きで生きがいだけど、やはり何十年読んでてもショタとリバはダメだ。（ショタもリバも出てきませんが）

分冊で配信されていた時からとても楽しみにしていました。近親相姦ものが好きですし、作者さんも好きです。両方の合わせ技なので、これはもう絶対に！　良作！　と、サンプルだけを読みながら、早く一冊にまとまらないかなと待っていました。　念願の一冊にまとまり、さて、と拝読しました。……なんというのでしょうか、素晴らしく好みだし、切ないし、絵もきれいです。が、一味足りないのです。どこまでも優等生的な展開というか、こう、点数をつけるなら80点から90点というところで、充分楽しめるのですが、それだけなのです。これは私が、ハードルを上げすぎたからです。無二の作品、というものを、この作者さんの手で紡ぎだしてほしかった。ですが、そこまでにはいたらず、という感じだったのです。難しいのですが、120点の作品もしくはマイナスに振れてしまうほどの、良くも悪くも印象に残る作品ではなかった。なので星的には4.5という感じです。お上手でした。濡れ場もきれいです。心情の描き方も（少々オオゴマが過ぎる気はしますが）素晴らしいです。ですが、無二の本になれませんでした。残念です。

「還らずの夏」に入ってる「All things I know.」の続編です。All〜が切ないお話だったので、このお話も切ないです。明も真も。病んでるのかと思えば、無表情の明に騙されました。いい意味で。前作からずっと切なくて、途中も切なくて、大人なだけに父親なだけにしょうがなかったんでしょうね。でも素直になった明に幸あれです。

「還らずの夏」に収録されている短編の続編ということで、そちらを読んでからの方が真くんの愛の深さが感じられ違和感なく読めると思います。既視感はあるのですが、明の醸し出す空気感が独特なので、ストーリーに惹きつけられました。

うんー…明の好きな人は真の父親だと思います、真ではありません。明はとても利己的な人です、節操なし、真に愛する気持ちが感じられません、真は可哀想です。