レビュー一覧

戦後日本に渡ってきたアレクサンダー・レイモンド(アレックス)はスリの身寄りのない子供を一目見て連れ帰って育てることにした。名前をクリスマスにちなんでノエルとつけて。ノエルが拾われて10年経ち性的なことに目覚め、アレックスが理想とする「無垢で純真なノエル」像から離れていくことをノエルは気にしていて..とても読み易い文章、白人×日本人っていう好みの設定でつるっと読めました。美しい子供を全身自分好みに育てる、正に光源氏計画です。こういう設定の小説を読みたいと思ってました。初めてノエルを抱くまでアレックスが過保護な保護者程度で性的にいやらしく見てるっぽい描写がなかったから、ノエルを抱くシーンはこれまでの我慢を爆発させたように感じて余計にえっちでした。ノエルを無理矢理抱いて、その混乱からアレックスとの間に壁ができてしまって..アレックスが婚約者を連れてきた時はモヤっとしたけどさっさと婚約者捨ててノエルとくっついてめでたしめでたし。ノエルが割とすんなりアレックスからの愛を受け入れたのは、ノエルは元の家族の記憶が戻っていてなおアレックスを選んだ経緯があったからなのかと納得。ずっとノエルを心配してきたジョージが離れていくことを悲しむどころかむしろアレックスとの仲を引き裂こうとする疎ましい存在だと思ったり、一瞬だけの婚約者 神崎晶子が振られた腹いせにあることないことリークされても危機感もなく、あんまり煩わしいようなら日本を出よう→アレックスと一緒ならどこへでも って自分達だけの世界に入り込んじゃってて、仄暗さの残る終わり方が印象的でした。

丸木さんらしいドロドロを期待してたのですが、この話は少し軽く読めました。しっかり内容がありますので、読み応えはあると思います。個人的には、もっと悪い人がいる話が好みなので、星4つにしました。

最初は、攻めの一方的な異常な執着だけですが最終的には気持ちいい位、似た者カップルです。病んでますが、全くブレない攻めの愛情が良かったです。凄く好みが分かれると思います。

この作者様にしてはドロドロしてなくてエロも少な目であっさりした綺麗なお話でした。時代設定が現代だったら完全に犯罪なので実現不可能かもしれないけど、まったく別のドロドロ執着モノになると思うのでそっちの方が読んでみたいかも。

作者の持ち味の綺麗な文章が、この作品ではガタガタでした。一回も見直しもせず、編集もされてない印象。読むのが苦痛で途中で止めた。

門地さんの挿絵だし、期待したんですが。いつもより執着度合いが、控えめな気がしました。攻めが外国人だからか。ノエルがエロくなっていくのはいいんだけれども。

お互いに自分の欲望のために秘密を持ち、お互いの存在のためなら他には何もいらないし、何を犠牲にしても良いというような思考の２人のお話でした。初めは、攻めが自分の理想な幼少の受けに出会い自分好みに育て上げ、後にはすべてを自分のものに…。と出会ってすぐの受けを拾って、外には出さず片時も離れず純粋培養で育てており攻めの病み具合が際立っていましたが、最後の最後に受けの方の病みの方が深かったのかな？と思わせる内容だったかなと…。少し物足りなさを感じたので☆４で！

禁忌の世界がお得意の丸木先生ですが、そうですか今回は葵の上の世界ですか。女性にはよく分からない世界ですがきっと男性のロマンなんでしょう。いつもより絡みシーンは少なめのような気がしますが後半の妖しくなっていくノエルに萌えさせていただきました。女装をさせての外国での夫婦生活も、垣間見てみかたったなぁー。

ノエルもアレックスも歪んでる。それがまたいい！楽しかったです！

怖い。小児性愛犯罪者の手記を読んでるみたいで生理的に受け付けなかった。主人公はアメリカ人とのことだが、外見も立ち振る舞い、言動からアメリカの文化や歴史を全く感じられない。作者は経験も知識もなく、ただ妄想と理想の外見をあてはめただけでキャラクターを書いているんだろう。それならばアメリカ人を標的にする必要は全くないが。アメリカは人種に対して、良くも悪くもかなり細かく広い視野を持っている。小児性愛については（物語の時代を加味しても）捉え方が全く異なっているから、主人公を元来、小児性愛者として描いているんでない限りは社会的に問題になりそうな描写が多い。創作といえどこれはさすがにいただけない。