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「お兄ちゃん、正座」
ガチリ、と教室の引き戸に鍵をかけながら、ひと言。ああクソ……また妹・沙織の“悪癖”が始まるよ……。
「――下、脱ぎ忘れてるけど?」
そんなふうに、沙織に止められてしまう。
「う……さ、さすがにここはマズイんじゃないか……? ほら、昼休みだから廊下に人も通るだろうし……」
「ふーん、そう。だから?」
顎だけをクイッと動かして『脱げ』と促してくる。……ダメだ、俺が思っているより機嫌が悪いのかもしれない。
「……わ、わかったよ……」
「ほら、見ていてあげるから早く脱いで」
クスクスと笑いながら、こちらを見つめてくる沙織。その愉快そうな視線を受けながら、俺はズボンを脱ぐしかなかった。
ガチリ、と教室の引き戸に鍵をかけながら、ひと言。ああクソ……また妹・沙織の“悪癖”が始まるよ……。
「――下、脱ぎ忘れてるけど?」
そんなふうに、沙織に止められてしまう。
「う……さ、さすがにここはマズイんじゃないか……? ほら、昼休みだから廊下に人も通るだろうし……」
「ふーん、そう。だから?」
顎だけをクイッと動かして『脱げ』と促してくる。……ダメだ、俺が思っているより機嫌が悪いのかもしれない。
「……わ、わかったよ……」
「ほら、見ていてあげるから早く脱いで」
クスクスと笑いながら、こちらを見つめてくる沙織。その愉快そうな視線を受けながら、俺はズボンを脱ぐしかなかった。
範田正行と“まゆ花”は7年もの交際期間を経てめでたくゴールイン。今日は、二人の新居で荷物整理中。そこに義妹の“夏目紗々”が、お手伝いにと自宅へ訪ねてきた。紗々は正行にわざと身体をくっつけながら作業をする。そして突然「初めて見かけた時から、ずっと好きだったんだよ……」と言い寄ってくる紗々。突然の告白に手が止まってしまう正行。そしてさらに迫り、キスをする紗々。「大丈夫、見つからないから……」「ね? しよ……? 大丈夫、姉さんは向こうだから……」紗々の誘惑に正行は抗えず……。
数年ぶりの帰郷。最初に俺を迎えてくれたのは、妹の“那奈(なな)”だった。妹と分かってるのに、すっかり女性らしくなった那奈に、ドキドキが収まらない。俺が出立する時は、お世辞にも女らしいとはいえなかった。なのに、今は……。「なにを考えてるんだ俺は……妹だぞ?」変わったのは身体つきだけで、中身は以前と変わらない。少し気弱な妹のままだ。「那奈、もう1つだけ約束してくれ。父さんや母さんに、心配かけさせるようなことはしない、と」「お兄ちゃん……。うん、分かった。それじゃ行ってきます。ありがとう、お兄ちゃん。そして、ごめんなさい……」それから数週間。たびたび夜に出かけていく那奈。だが、今のところ咎める気はない。その気は、無かった……。そんな俺に、あの悪夢の始まりを告げるメールが届く……。
城島啓司は、痴漢常習犯。国家権力の目を盗み、電車内での痴漢を繰り返している。どんな女も、自分のテクでイかない訳が無いと自負しており、今までも数々の女達を、毒牙にかけ、虜にしてきた。そんなある日。城島は、いつもの様に獲物を探していた。いつもより遅めに起きた為に、車内はラッシュタイムを過ぎていたが、それでも、今日の獲物を物色し始める。すると1人の女性が目に入ってきた。滲み出す色香が感じられ、城島の嗅覚がMの習性を嗅ぎつけ、標的の女は、ドアの付近に立ち、格好のポイントに居る……。
僕は、宮瀬 慎吾、何処にでも居る、ごく普通の男子。いや、普通じゃないかな? 『莉緒(りお)』と言う僕のママ。自分の事を棚に上げて、自己理論の正論をズケズケ言い僕に押し付ける。僕の事より自分の見栄を優先する、自己中心な“自称”よく出来た母。『誠(まこと)』と言う僕のパパ。エリート街道まっしぐらのよく出来た父親の仮面を被った人物。自分の薄っぺらい表面の“自称”完璧な自分を押し付けてくる。くだらない偽善者二人が家族にいる。わかるだろ? この苦痛な空間。今日もまた、僕を怒って自分を慰めているママ。でもあまりにも理不尽……所謂八つ当たりをされて……。あまりにも“イラっ”と来たので壁を思わず殴ってしまった。当然、ママは逆上。面倒だなと思っていたら、落ちてくる一枚の紙。タンスの上にでもあったのだろうか、僕はそれを手に取る。目の前のママは、更にヒートアップ。でも、そんな事はどうでもいい。その紙は、僕を助けてくれる天からの授け物。逆転のチャンス。その紙は、1枚の写真。そこに写っていたのは、若い頃のママ。しかも、屋外で真っ裸……。これで全てを崩してやる。僕をこう育てた事を後悔させてやる……。