中学生の時、宅配便の男にいたずらされたことが原因で極度の男性不信となった美樹は、処女のまま社会人となる。大学時代の親友沙耶と同じ会社に就職した美樹は、そこで出会った貴史とデートを重ねるが、過去のトラウマのために二人の仲はいっこうに進展しない。一カ月たっても、キスはおろか手をつなぐことすらできないありさま。沙耶は美樹とちがって奔放な性質だが、美樹と貴史のよき理解者でもあった。そんな時、貴史が三カ月の長期出張を命ぜられ、二人は遠距離恋愛となってしまう。美樹が貴史をびっくりさせようと突然貴史のアパートを訪ねるとそこには、貴史と沙耶があられもない姿で抱き合っていた。信じられない。恋人も親友も……。逃げるように東京に戻った美樹。やがて出張を終えた貴史がふたたび美樹の前に現れる。だが謝りたいという貴史に、美樹は意外なことを告げる。それは――。

※こちらの作品にはイラストが収録されていません。

OL、斉藤麻央は危機に陥っている。友人と三人で飲んでいるバーの化粧室への廊下で、見知らぬ男に押さえつけられてキスをされる。
怒る麻央に男は「俺のことおぼえてないだろ」と言い出す。この店を出る十一時までに男のことを思い出せたら、三人の飲食代を全部おごる。回答は何度でも、だけれど失敗するたびにまたキスをする、と挑発を受ける。
何の勝ち目もない賭けに、負けず嫌いという性格だけで乗ってしまった麻央は、六十分のリミットまでに男の正体を暴けるか？！

※こちらの作品にはイラストが収録されていません。