ゴルゴ13
英国諜報部は大戦末期に莫大な偽札を隠匿した元ナチの親衛隊長を消すためにゴルゴを雇った。要塞化した城で待っていたものは!?
(※各巻のページ数は、表紙と奥付を含め片面で数えています)
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【顔のない男】
独裁政権が崩壊したリビア。独裁者の影武者が一人生き残り、政権の残党勢力が莫大な隠し財産と武器のありかを知るその男に迫る!! 民間人が犠牲になるのを防ぐため、影武者が案じた一計とは……!?
【苦いチョコレート】
児童の人身売買・強制労働が今も続くコートジボワール。少年時代にその犠牲となった男が当時の友人の仇を討つために、ゴルゴに復讐を依頼する。その条件というのは…!?
【DEATH POOL】
世界的な著名人の死を予想する闇の賭博“DEATH POOL”その賭けに勝つために、欲深き女優がアフリカの某国の大統領の命をゴルゴが狙っているというデマを流すのだが……【全253ページ】
ゴルゴ13 (195)
第三者を介する生殖医療の法制化を推進する青年医師が、自らが精子提供で誕生したことを知る。その精子の提供者が法制化に反対する医師だと疑い、ゴルゴにとある依頼をするのだが…
表題作『父という男』ほか『ペルシャ湾危機 大統領選異聞』『STOCK』全3編収録!
【ペルシャ湾危機 大統領選異聞】
アメリカ大統領選の最中、イスラエルがイランの核施設空爆を決定した。もし爆撃が実行された場合、現大統領の再選は絶望的となる。同じ頃、ゴルゴがイランの刑務所に収監されていたのだが…?
【父という男】
第三者を介する生殖医療の法制化を推進する青年医師が、自らも精子提供で誕生した事実を知った。その精子の提供者が法制化に反対する医師だと疑いを持った医師はゴルゴにとある依頼をする。その依頼とは……?
【STOCK】
イタリア。フィレンツェに余命いくばくもない元銃床職人の老人がいた。その老人にゴルゴは仕事を依頼する。ゴルゴのプロ意識に共感した老人は人生最後の挑むのだが…【全257ページ】
ゴルゴ13 (211)
表題作『深海の盾・無音潜水艦』ほか『オーバーラン』の傑作2編を収録!
【深海の盾・無音潜水艦】
マレー半島。対潜哨戒機に護られた難攻不落の海賊基地の殲滅を狙う豪海軍はステルス性の高い新型潜水艦の導入を計画、選定を始める。しかし、その動きを警戒した中国は妨害工作を企む。ゴルゴは……
【オーバーラン】
メキシコシティー空港で日本の旅客機が滑走路をオーバーランする事故を起こした。その混乱の最中“ヤマモト”という名の乗客が消息不明になっていた。事故は調査により整備不良ではなく外部からの力によるものと判明したのだが……【全251ページ】
ゴルゴ13 (212)
表題作『琉球の羊』他『涙も凍る』『魔女の銃弾』を収録!!
【琉球の羊】
日本。沖縄駐留の在日米軍のオスプレイが墜落、それにより反基地運動が激化する。墜落事故をゴルゴによるものとにらんだ米軍は、沖縄に姿を見せたゴルゴの追跡を始めるのだが……
【涙も凍る】
認知症が進むひとりの老人。彼が過去の記憶に怯える姿を見た息子は、その原因がシベリア抑留にあることを知る。息子は父の抑留時代の調査を始めるが……
【魔女の銃弾】
フィリピン大統領は報奨金による麻薬撲滅政策を推し進めていた。その結果、金目当ての自警団が警察や軍に対抗できる規模に強大化してしまう。自警団の殲滅を依頼されたゴルゴは元自警団の女を捜索する…【全255ページ】
ゴルゴ13 (213)
表題作『重慶の土龍』他『夢の国』『洋上の偽り』を収録!!
【重慶の土龍】
重慶にある老朽化した核施設を観光客に公開している中国。その施設の奥には核ミサイルが隠されていた。中国共産党を恨む技術者がその核ミサイルの発射を目論む。阻止を依頼されたゴルゴは観光客に扮し施設へ潜入するのだが…
【夢の国】
支持率の低下が続くアメリカ大統領だが、さらに醜態を晒す映像が公開されてしまい窮地に。そこで現状を打破するため、大統領の参謀を務めてきた人物が一計を案じ、ゴルゴに接触する。
【洋上の偽り】
アメリカ。銃規制に反対する人物の狙撃を依頼されたゴルゴだが、標的は別人物にすりかわり、依頼人も不審死してしまう。情報漏洩を疑うゴルゴは依頼人との接触に使われた豪華客船に乗り込む…【全253ページ】
ゴルゴ13 (214)
表題作『マルタの騎士』他『麻薬地下鉄』『パンダ外交』『ビルに立つ男』を収録!!
【マルタの騎士】
マルタ共和国。財政難に苦しむ政府は相応の寄付をした人物に市民権を与える政策を打ち出した。背景に政権の腐敗を感じたジャーナリストが調査を始めるが、入手したリストに“トウゴウ”という謎の投資家の名前を発見する。
【麻薬地下鉄】
アメリカ、マイアミでメキシカン・マフィアの金庫番と呼ばれる男がIT技術を利用して麻薬組織の全てを管理していた。そこへチャイニーズ・マフィアが進出、これを排除しようと動き出すのだが……
【パンダ外交】
国内のインフラ整備のために中国との関係を強化したいミャンマー。しかし、今まで政策に深く関わってきた預言者がこの政府の方針を否定、さらに不吉な予言を告げてきた。その予言とは……
【ビルに立つ男】
アメリカ、アリゾナ州。とあるビルの屋上に飛び降り自殺をほのめかすひとりの男が立っていた。群衆がビルの周囲に集まりざわめくその中にゴルゴの姿が。果たしてその目的は?【全255ページ】
ゴルゴ13 (215)
表題作『ホワイトハッカー』他『地獄のホバートレース』を収録!!
【ホワイトハッカー】
日本の官庁が外部からのネット攻撃により大量の情報を流出させてしまう事態が発生した。セキュリティ強化のため政府は専門家を招致、その結果、ハッキングはロシアの仕業と確認された。これを察知したロシアは専門家の消去を計画するのだが……
【地獄のホバートレース】
オーストラリア。シドニー。伝統あるヨットレースにゴルゴが臨時クルーとして参加するという情報を掴んだシドニー警察はゴルゴの追跡を始める。しかし、レース中発生した爆弾低気圧によりヨットは嵐に巻き込まれてしまう……
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エディターのおすすめ
「……10%の才能と20%の努力………そして、30%の臆病さ……残る40%は……運だろう……な……」
超A級スナイパー・ゴルゴ13は寡黙なイメージが強い。だが時折、読者の心を射止める言葉を放つ。上記のセリフは、プロとして成功する条件を聞かれた際に答えたものである。運が40%も占めているのかぁ。多いな。でも、この数字は「自分次第でできること(20%の努力+30%の臆病さ)」「自分ではどうしようもできないこと(10%の才能+40%の運)」に分けられる。成功するには、半分は自分の力、もう半分は他人の力が必要なのである。
『ゴルゴ13』の魅力は数多くあるが、一番の魅力は緻密な脚本だと思う。多くの脚本家が作品毎に関わっているが、国際情勢を反映した作品や人情味溢れる作品もあり、読者を飽きさせない。ゴルゴ13がほとんど出ないまま話が進み、最後に一瞬だけ狙撃して終わる場合すらある。それでも成立するのは、脚本がとんでもなく骨太だからだ。
機械のような正確さでターゲットをスナイプするシーンは、読んでいて非常に心地良い。また、彼のストイックかつ価値観がフラットなところは、人間としてめっちゃ魅力的。権力に決して屈せず、己の“ルール”を大切にする。CIAからの依頼も一介の老婆からの依頼も同じ“ルール”で遂行する。そこにプロとしての矜持を感じる。
1968年の連載開始から多くの要人を狙撃し続け、はや45年。劇画作品なので、敬遠しがちな人もいるかもしれない。でも、長年愛され続けるには理由がある。その理由を、あなたにも是非感じ取って欲しい。
(編集:高倉|作成日:2013/11/5 )