たけのこさんのレビューリスト　

非常に可愛らしいお話でした。在学中に教師と生徒が…というのはあまり好きではないのですが、サンプルで先生が少し変だったため気になりレンタル。のんびりと普通の学園物漫画が続き、二人の関係も非緩やかに進んで行きます。特にココが！というシーンも展開も無かったのですが、最後まで先生が少し変で可愛らしい人で和みました。

「恋する丸めがね」スピンオフ。イケメン設定なのを忘れるほど顔芸が激しいヒネた司が、ひたすらゴーングマイウェイでストーカーな王子こと央児に口説かれ続けるお話。間違いない、これはギャグ漫画。でもちゃんと切なさやもどかしさも書かれてて、恋愛部分も楽しめる。正直司には口説き落とされずノーマルを貫いてほしかったような気がしないでもないけれど、その後の二人を想像するとニヨニヨできる終わり方だったので満足度が高いです。１冊まるっと二人のお話だったし。ただ、二人の再会部分が「恋する丸めがね」に収録されているため−★

表題作の空回り煮詰まり愛があふれてる二人が微笑ましくて微笑ましくて。他の３つのお話も少し切ない雰囲気がさっぱりした絵と合っていて、それでいてどのカプもどこか可愛らしさがあって良かったです。少しさっぱりし過ぎかな？と読後に思った作品もありましたが、巻末の書き下ろしが全カプ分あり、それががだだ甘なのでニヤニヤで締められました。ただ、短編集というのはどうしても満足度が１冊まるまるの物に比べて少なめなので、星４つです。

先輩の色気と包容力と男前っぷりに、藤代と一緒にメロメロになれる作品。器用なのに、肝心要の部分が天然の先輩と、漫画を描く以外の全てが不器用な藤代。互いが互いにやる気の元で唯一の存在。そんな依存にも近い関係なのに、仕事が2人の中心で、「漫画制作」の欄外で物語が進んでいく。登場してから先輩が始めて頬を染めるのが、自分が担当した藤代の漫画が世に出て評価されたシーンというのが、たまらない。そして、作者の着衣エロへの限りない拘りを感じさせる一品。先輩の全裸が無い…ﾊﾗｼｮｰ!

内容紹介は間違いなく罠。「こおろぎ組の狂犬」「嫁入」「色事師ヤクザ」どう読んでもアホエロギャグしか思い浮かばなかった。しかし、高評価なので手を出してみたところ、内容は本格任侠でシリアス。Hシーンは濃厚でしっとり。脇役もしっかり個性が出ているし物語として読みごたえ抜群で一気に読み切り、続編も勢いのまま続けて購入するほどの面白さ。ただ、シリーズが進むごとに受けのモテ度が上がりすぎ、少々浮世離れしすぎてきたため★マイナス１。

任侠が絡むモノはギャグでも重たい部分が出てくることがあるけれど、この作品はそんなことはなく最後までテンポよくするする読める良質アホ漫画。任侠ヲタクのコタローの無自覚なアタックに、あっという間に落とされる花屋の兄貴。しょうがないよね。読み手側ですら、コタローがちゃんとチンピラな見た目なのにどんどん可愛く見えてくる不思議を味わうくらいだもの。