レビュー一覧

表紙からさぞSM色の強い作品かと思ったら、中身は可愛いお話でした。自己評価が低い、少し卑屈な主人公（受け）ですが、周囲の人物が温かいので読後感がいいです。必死に主導権を握ろうと女王様を演じるも、なんだかんだで犬にうまい事してやられる年上受けが可愛かったです。

初めて読む作家さんでしたが、すごく好きでした。みなさん書かれているとおり、タイトルから受ける印象とはまったく違いました。読み終えてからタイトルもう一度見ると違和感ありまくりです。そのくらい、ハードさ皆無の可愛いお話でした。SM目当ての方は読まない方がいいかと思います。受けがとっても可愛い！本当は控えめで自信持てないけど、女王様も一生懸命やってるし、不器用だけど努力家で可愛いんです。童貞処女なのに散々感じてトロトロにさせられるところも可愛すぎる。「女王様な自分のことを好きなら冷たく突き放すべきか？そもそも自分は彼に好かれたいのか？嫌われたいなら甘えた方がいいのか？」などとグルグル考えて虚勢張っちゃうところが可愛い。攻めも、受けに誤解はされるものの良い人だし憎めないし受けのこと好きすぎです。受けは、本当は周囲にすごく認められているのに、自己評価が低い。それが、自分の家族が才能溢れる人達ばかりで、その中で凡人であることがコンプレックスだという理由がスーッと入ってきたので受けに感情移入しまくりながら読めました。「家族と仲悪い不憫受け」はよく見ますが、とっても良い家族なのに何だか居心地悪いというところがかえって可哀想でキュンとしました。私はこの小説かなり切なかったです。攻めとの勘違いによるすれ違いも、たしかに受けが鈍すぎるのかもですが、あまりそうも思わず、自己評価低ければこういう勘違いになるよねー、とずっと涙出そうになりながら読みました。お仕事のエピソードも沢山入っていて色んなネタが絡んできて楽しめました。これもみなさん書かれているように、受けのお父さん素敵です。攻めの根回しもナイスでした。

黒髪の大型犬...良いですね〜。躾をしてるつもりが躾されてたり...なかなか気の弱い女王様、味わい深くて面白かった！キリー様カワイイ！真面目に仕事してる人がドツボにハマったりするとこって、チョッと護ってあげたくなる気持ち萌ポですよね〜。作家のお父さんもここぞと言うところで、理解あるパパ素敵！面白かったわ〜！

本格的SM要素がなくても受けが攻めに圧倒されない女王さまっぷりをみたいな、と思い購入しましたが期待はずれでした。話自体はうまく書かれていて、バランスもいい話だと思います。受けがプレイの一環なりただ遊ばれていると勘違いなどをする場面ではちゃんと同情するよう書かれていますし、そこはよかったです。ただ受けがコンプレックスの塊で、そのコンプレックスのツボを心得ている攻めにことごとく誘導され流されていくところが気に入りませんでした。これだけではありませんが、最終的にくっつくことが読者にはバレバレなのに、ハイスペックのはずの攻めがあえて「好きな人が（他に）いる」という古典的な勘違いをさせるような言動をとり、受けをおちょくりいたぶっているだけの展開にも白けました。それをツボるじれったさと感じるか、必要性のない茶番だと感じるかで大きく分かれると思いますが、私は後者でした。そして自信がなくて自嘲に浸って自分を他人に比べては惨めな気分になる人は魅力的だと思えませんし、自分のコンプレックスを恋愛やに頑張ることで解決しようとする受けの思考をずっと読んでいたら疲れました。ストーリー上うまく成り立った恋愛ですが、実際のところそう言ったコンプレックスの受けと自信満々なハイスペック攻めの二人ではコンプレックスを刺激するだけでうまくいかないと思うので、現実味に欠けている点も多かったです。他には話では受けは他人から見たら頑張り屋で有能という事になっていますが、実際のところそこまでネガティブ思考の人は自分がダメだと思い込んで自らミスを犯す傾向もあるのでそこもまた釈然としませんでした。

これは、可愛い！皆様のレビューにあります通り、SM要素はほぼ無いので、本格的SM目当ての方は合わないかと思います。自己評価が低くぐるぐると悩む受け。でも少しでも変わりたくて仕事もバイトの女王様も一生懸命頑張ってるのが健気でとても可愛い。攻めは女王様の番犬、近づく男にはワンコらしく威嚇します。女王様はなかなか気を許してくれませんが、それすら楽しんでるように見えます。策略家なワンコがあの手この手で難攻不落な女王様を攻略していくのも見どころです。切なさと甘々が丁度いい配分。後半、寂しかった受けが幸せそうでこちらもほっこりしました。

う〜ん、私には受けがもどかしすぎました〜。コンプレックスも葛藤もわかるけど、それでもすれ違いが…ちょっと予想以上…。エロくて可愛かったけど。

SM女王様じゃなく崇めて溺愛して甘やかす女王様だったのか〜、なかなかソッチに行かないなぁと思ったら笑。どんな事にも真面目に取り組もうとする受けが要領悪いけど好感持てたし、スパダリ攻めがそんな受けをちょっとズレたアプローチする様が面白かった。

ストーリーが進むにつれ、受けの恋愛に対しての精神年齢もどんどん下がっていて、読んでいて疲れました。映画監督からのセクハラも時代錯誤過ぎるし、それに対する受けのぐだぐだな態度や、最終的な対処の仕方にも白けるばかりでした。読み手側を焦らす表現ならありですが、あからさまに結末がバレバレの中で、受けの卑屈すぎるネチネチぐだぐだな思考回路には付いていけず、途中から応援する気も萎えてしまいました。最後の後日談みたいなストーリーも寒かったです。 また、個人的にはイラストがイメージに合っていないと感じました。

恋を諦めるのは早すぎませんか十分可愛いです。

SMは期待しない方が吉です。受けはちっとも女王様ではないので、攻めに翻弄されまくりですし、お店でプレイの時もノリノリ感はなく非常にソフトなシーンが少し描かれているだけです。元々SMが読みたくて読んだわけではなく、作者さん買いなので問題なしですが。攻めのまわりくどい接触によってちょっと拗れますが、モテ男な雰囲気を漂わせている攻めが、意外と一途で健気なので良かったです。受けの子も真面目ではあるけれど、行き過ぎてガチガチというわけではないので、好印象でした。