レビュー一覧

古い８ミリフィルムを見ているような、写実的ながら柔らかく優しい絵柄ですが、一般的なグルメ系漫画とは違い、畑を耕したり山に入って食べられる物を探したりする所から(寧ろ料理よりそこの方がメイン？)ガッツリ描写されている漫画です。食べること、日々の暮らし、他者との関わり、都会と田舎、時の移ろいと積み重ね、母親との思い出…様々な思いを巡らせながら農作業に勤しみ、時にはチェーンソーまで使いこなす主人公の姿は、私は純粋に格好良いと思えました。

自然とともに生きる暮らしの豊かさと大変さに、すごくリアリティがある。出てくる食べ物はいわゆる主食のレシピではなくて、畑のものがどうやって口に入るようになるかというプロセスが丁寧に描かれる。少しずつ回想される主人公の母親が、じつはけっこう魅力的な人かも。自由で力強い生き方に見えるけど、でも、こういう場所での暮らしは、周りの人間関係が生命線だな。

スローライフ、スローフード…いつまでも読んでいたい話でした。二巻完結は残念です。

田舎で暮らすことの楽し間近でなく、厳しさまできちんと描いているのが素晴らしいと思いました。

ご飯漫画大好きなのですが、これは絵が無理。漫画というか小説の挿絵をずーっと見せられてる感じ。ご飯漫画で食べ物が美味しそうじゃないって致命的ですよ。レシピも頭に全く入ってこないし、キャラに魅力も感じない。田舎のゆるゆると流れる時間を描きたいのだろうなと推察しますが、ストーリーに背骨がない感じ。２巻は買いません。

普通のご飯ものかと思ったらすごく絵が繊細で綺麗でした。見てると不思議と落ち着くような気持ちになって是非ともオススメします。

写実的な描写とアートな力の抜け加減がテーマにあっていると思います。食べるということと、命をつなぐことについて考えさせられました。人間関係のあれこれが逆に邪魔に感じたけれど、ストーリーがないといけないものなのかな。淡々とした日常の美しさだけで十分だった気かする。

主人公のお母さんがいい性格しているなぁと思いました。

自然と共に生きる憧れを満たしてくれる作品です。大変なことも描かれているので、私にはやっぱり無理でも素敵です。体力ある方は引っ越したくなりますよ!

こんな生き方もいいなぁ。大変そうだが、生きるために作る、生きる本質かもしれない。