レビュー一覧

三人がそれぞれ、全く違う理由から女装している。最年少のまりか、次にユイ、そして一番年上のパロウ。三人とも、孤独で、悩みをかかえています。最初は反発してしまうけど、偶然にも、内二人が同じ学校で再開する。そこから物語が始まるわけですが… 面白い！なんだろう、BLと百合が混ざったような…絵がすごく可愛らしいのですが、書かれているのは、まだ若い彼ら特有の欲望や葛藤、性的なものもあって、心理描写が秀逸です。絵からはあまり想像できませんが、読んでてヒリヒリします。のめり込んじゃいました。彼らが痛ましくも愛おしい。とても惹きつけられました。これ、続きものだったんですね！読んだ後に気付いちゃった。まだ一巻ですが、すっごく楽しめました。Rentaさん、早く続きを出して下さい〜！じゃないと単行本買っちゃいそう…。

お姫様になりたい、華奢でかわいらしく美しくありたいというのは女性の特徴ではありません。現実には女性はお姫様ではないし、セーラー服が入らないくらい逞しい女性もたくさんいます。昔の少女マンガのようなステレオタイプな女性像を抱いて女装されるのは、この社会で女性というジェンダーとして生きてきた者としては気分がよくありません。彼らはまず自分自身の男性嫌悪に向き合うべきだし、根底に横たわる女性蔑視を直視しないうちはどのような選択をしても結局問題の本質からは逃げたままなのでしょう。ただ、そのような非常にステレオタイプで狭い観念の中で苦悩するというのは中学生くらいではよくある話ではあると思うのである種現実を投影したリアルな物語ではあると思います。

　凄く昔の自分の時の事を思い出しながら、読み進めてみました。　そうなんですね、恋する対象と自分自身の「性自認」ってまだこの頃は確定出来ていなかったです。だから女装している人全員が「性同一性障害MTF」と簡単には言いきれないのですよね。　私の経験の中では「体は男、心は乙女、でも好きになる人は女性で私はレズビアン！」と言う人も居れば「体は男、心も男、女大好き、でも時々女装して非日常を楽しみたい」と言う趣味だけの人や「体は男、心は男、どっちも好き、時々女装して男と遊びたい」と完全に世間に溶け込み自分自身を巧く使い分ける人、色んな男性に会ってきました。　要するに男と言うのは中身が凄くバラエティーに飛んでいるのだと、女性の私には思えます。　最後に、一番「まりか」に自分自身が投影出来る人、女の子になるのは見てくれだけじゃなくて天然女性の置かれている環境、生理現象は出来るだけ理解して！　女の子になって女側に行く時に、性転換してしまえば「祝☆ゴール」と考えている人は必ず天然女性の常識とか人生で身につけて来た感覚を理解出来ずに、浮いてしまって孤立するケースが結構有ります。

冒頭から気持ちを鷲づかみにされ持っていかれました。絵柄は可愛らしいのですが、内容は非常にシリアス。苦しくて切なくて…胸がかきむしられるようでした。紆余曲折あったけど、ラストは表紙の笑顔が物語っています。 まだまだ課題はあるけれど、心からよかった。これからも変化（へんたい）しつつけながら、みんなそれぞれ幸せになってね。全巻手元に持っておきたいと思える作品でした。作者さん、素敵な話をありがとう。

非常に考えさせられながら読める作品。それぞれに葛藤や悩みがあって、身近にないから非現実な気になるけど、必ずどこかにある現実なんだと思う。どのキャラも一生懸命自分と向き合おうと頑張って、傷ついたりしながら成長していっています。ただ……まりか、ごめん、君だけはすごく嫌い;

テーマもですが、衝撃的で設定も面白い。1巻のみ無料で読んで、これは是非に全巻読破と思い読み進めましたが...2巻以降はハッキリ言って少女漫画です。結局は恋愛のみを押していて、主人公3人の1巻での先の見えない薄暗さやドロドロとしたものはすっかり何処かに追いやられて仕舞ったような気がしました。巻末で著者があの3人が嫌いでと書いていたのが読後ちょっと救われましたね。まりかは女の嫌な所、男の嫌な所のみ詰め込まれた人間という感じで...ちっとも共感がわかない。そして、女の子になりたい、私は女の子なのに、という思いを押し出していた筈なのに女装で済んでいるという疑問。パロウの性的虐待のトラウマ、ゆいの死んだ姉、母親との確執、...著者はこのテーマを扱うのには力量不足かなというイメージでした。

今、男の娘が話題になっているのでレンタルしました！3人が異なった目的で女装していること、それぞれの思い人が違うところに引き込まれました。読めば読むほど続きが欲しくなります！

はー…これ面白い。凄く面白い、今３巻ですが彼らがこれからどのような『変態』をしていくのかとても気になります。成長と解放と…色々の物語、凄い。系統や作風は違うけど『スメルズライクグリーンスピリット』が好きな方にもオススメです。

引き込まれるような作品です。登場人物たちはそれぞれが重い理由を抱えて女装していますが拗れて固まった糸がゆっくりと解けていくように感じました。

みんなそれぞれの思いを抱いててその思いは複雑で、物事や人の気持ちを考えさせられるな。みんなが幸せになってほしいと願います