レビュー一覧

古典的な密室ミステリーっぽいような(ミステリーのセオリーを無視しているので、あくまでもなんちゃってだけど)、おとぎ話をテーマにしているような、ファンタジーのような、ほんの少しサービスなエロもあり…で、どれも中途半端なんだけど、最後まで読ませるのは、セリフがいいからだと思う。どんな逆境でめげそうになっても自己肯定し、改善を努力し、生きて行くことの大切さを伝えるセリフがキラリと光っている。けどチャラい言葉で会話させるなら、余り古めかしい口語は使わない方がいいかも。アンバランスでキャラの確立ができずに性格がブレる印象を与える。あとは文体から滲み出るちょっとしたユーモアのセンスがいい。作者さんはお酒がお好きなんだろうか、私は酒好きなのでその辺の小物使いも良かったし、食べ物の描写も良い。一般向けに小説を書く方がこの作者さんは向いているんじゃないだろうかと思った。

かなりミステリーのテイストが強いTLでした。これでエロ密度が高かったら良かったのにと物足りなさが後味として残ります。しかも表紙の、誰にも傷付けさせはしない、とありますが、これは主人公に向けられたものではありませんよね。この言葉に釣られて恋愛テイストを期待したのが間違いでした。物語の構成はいいのですが、気持ちの移り変わりなどを丁寧に書いて欲しかったな、と思います。

とても面白い作品です!!勇敢で頭の良いヒロインと、一癖あるヒーローの、徐々にお互い歩み寄る感じが面白かったです。何度も読み返したくなる作品です。

途中からモノローグの多さに読むのに少し疲れました。星3.5なんですが王妃さまの人柄が素敵なので4にしました。

中々読み応えがありました。先が読めそうで読めない展開、折々に挟まれるモノローグは誰の物なのか。ミステリー色が強く溺愛等を期待してる方にはオススメできませんが、ストーリー重視の方には楽しめるのではないかと思います。エッチシーンは少なめですが、最後に挽回するシーンがあります。溺愛物が好きなので、前王妃に心を残すヒーローは素敵な人かもしれませんがあまり好みではないですが、ヒロインがそんなヒーローを全て分かって受け入れる姿にちょっと泣きそうになりました。最後はヒーローもヒロインにメロメロな様子で安心しました。

ミステリーとしてもＴＬとしても、読後の消化不良な感じが否めませんでした。ーーーとか〜〜〜とか多くて非常にラノベ寄りな文体でした。せめて王の心の移り変わる描写などがもう少し書き込まれていれば、腑に落ちる部分もあったかもしれません。自分が主人公だったらこの王様は「無い」です。よくある「監禁されて酷い目にあわされたけど自分に執着するが故の行動」とは違い、主人公に精神的ダメージを与えてくる王様でした。一応どうして王様がそういう行動、心情になったのか最後に言い訳のように補足されていましたが、これで丸くおさめて最後は愛し合いましょうは、ちょっとない。主人公はいい子でした。

ミステリー要素が強く、これは誰の事だろう？と予想しながら読む箇所が多いので、好き嫌いが分かれるかもしれませんが、私は余計に続きが気になりあっという間に読破しました。ヒロインのキャラも良かったのと紳士なヒーロー等登場人物が魅力的なのも良かったです！一度だけじゃなく何度読んでも面白いし、忘れた頃にまたワクワクしながら読めるから、この作品は購入するのがオススメ！

王妃様が面白いです。楽しく読ませていただきました。

白雪姫の話をベースとしているのは、まあわかりますが、全く違う話のような気がします。気がおかしくなってしまった可哀想な女性が、虐待、復讐とか繰り広げた結果がこうなったと。実際にもあり得そうな話です。魔女になってしまった女性も、悪となる前は酷い目に遭わされた犠牲者という、可哀想な話です。そこを綺麗だけど、頭もいいヒロインによって解決されていくところが、探偵推理物のようでとっても良かったです。

小説サイトで投稿されてた時に読んでいたのですが、久しぶりに読み返そうと思ったら有料のものしかなかったため、購入しました。白雪姫をモチーフにしたお話で、ヒロインは継母(！)です。ファンタジー系恋愛小説ですが、ストーリーはミステリーの雰囲気が強くなっています。ただ、マッドサイエンティストなヒロインやまんまる有能従者、マイペースな小人(？)達といった個性的なキャラクターが登場するので、重苦しい雰囲気はありません。最後には、有料版書き下ろしのその後のお話がついています。本編では、ヒーローとヒロインの絡みがちょっと少な目でお砂糖成分も少なめでしたが、その後の方はちゃんと絡んでおります！小説サイトで読んでいた方にも、書き下ろしは是非読んでみてほしいです。