レビュー一覧

藤田先生が漫画化されていますが、私は原作の方を先に読みました。そしてぜひ原作を読まれることをお勧めします。登場人物一人一人の細やかな感情の動きだけでなく、（この作品には特に重要である）ヒロインの服装から居住している場所まですべての描写が大変丁寧に描かれているので、自分の脳内でイメージを膨らませながら楽しく読むことができます。「転」から「結」に向けてがちょっと駆け足で御都合主義なところはありますが、ドラマチックとも言えますし、（「転」の部分があまりにもヒロインが気の毒なので）めでたしめでたし、っと思えます。この二人はきっと末長く幸せでいられることでしょう(^^)

…何故このような邦題に??というのが読後の第一印象。『情熱の忘れ形見』『穢れなき乙女の献身』と合わせ三部作のpart1。記憶喪失モノで、飛行機事故で亡くなった"シンシア"に取り違えられた"エイドリアン"のシンデレラ&サクセスストーリー。シンシアの(元)婚約者ウィルとの関係はハラハラ展開で、デザイナーとして成功していく彼女の逆境を乗り越える強さには感動。ウーマンドリームな作品で気に入りましたが、この邦題だと、生還したシンシア(実際は記憶喪失のエイドリアン)が氷の女王の様な印象を受けて、イメージが全く変わってしまうと思ったので、☆−１。