レビュー一覧

前作で嫌な奴だった攻めが可愛く見えるような今回。やっぱり、苦しいのは苦しんでいたのは受けだけではなかった。なんか救われた感じですね。前作と合わせて読んでもらいたい。

続けて読んだせいか前作の印象を引きずって、攻めには最初から好感が持てませんでした。友人の死をずっと忘れていなかったと云いながら、下請けには同じことを続けていた訳だし、モヤモヤしてたら終盤の復讐劇があって、少しスッキリしました(笑)　ブラコンの上にあの父親だし屈折するのも解るけど、久遠の正体に気付かずに惚れてしまったのが因果応報でしたね。久遠の復讐に掛けた思いには、あの父親との出来事もあったのだと知り、長い年月を良く堪えたなと感心しました。攻めに執着気味に愛され、遣り甲斐のある仕事をして、幸せになって欲しいです。

囚われの…の双子弟のお話です。秘書さんとのお話が互いの思いが丁寧に書かれています。良かったです。

『囚われの花嫁は秘蜜を奏でる』に登場していた英一と久遠の話しです。なぜ久遠が山波建設に復讐しようとなったのか、実は前作ではひどいやつだった英一のもう一面をみることができます。能面のような久遠の心の内を、木のざわめきや花が咲くことで表現するところが新鮮でした。復讐を成し遂げ、やれやれと思ったらもう一波乱で、最後はちょっとびっくりした。やっぱり山波の父はサイテーでした。

こちらは「囚われの花嫁は秘蜜を奏でる」のスピンオフです。後書きでも触れられてますが秘書氏がそちら側だとは思わなかったひとです。どっちでもありだったのでショックではなかったけど、ちょっぴり驚きました。でも、ストーリーとしても登場人物の心理としても断然、前作より好みです。

こちらもとっても良かった！復讐に向かっていく気持ちと、終わったあとの寂寞感が心揺さぶられました！

次期社長×秘書の話です。シリーズ作品の囚われの花嫁は秘蜜を奏でるにも出ていた2人。今作ではそれぞれの思惑や一面が表現されています。