レビュー一覧

この漫画、隠れた傑作ですよ。絵もうまいし、ストーリーも面白く、堪能しました。

後味悪くて薄っぺらなスプラッタホラー。鈴木先生の作者の描くものならと、勝手にレベルの高い孤島ミステリーを期待しましたが、どんどん期待はずれな展開に。まず、主人公がもつ霊視？にがっくり。村の性的な祭りの儀式とか、意図的に大画面で描かれる残虐な死体とか、すべて下世話。立ち読みの導入部分はすごくおもしろい。が、そこから先は期待される展開とほど遠い。なんでこうなってしまうのか…？

ワシャこれでもう死んでもええぜ！いや〜〜うけたうけた。場所と人物の造形は、どこかにありえるだろうリアルさを感じさせる一方、トンデモ史観に突然の霊能力、脳みそが溶けてるとしか思えない惨劇。読み応えあるし笑えるし、お腹いっぱい楽しめます。前半の味わいはどこへやら後半はすっかりB級スプラッタ…とゲンナリしているレビュアーさんもいますが、この漫画の醍醐味はその、クオリティ高いしょうもなさにあります。ゲリベンやら、とつぜんの土佐弁やら、崖下に落ちていく「ヒュ〜〜」やら、史上最高に汚いディープキスやら、あの手この手で笑わせにかかってますからね。陰惨な場面でも脱力感を覚えて笑いが漏れる風通しの良さ。日本の文学ではなかなか見られない、バタイユの眼球譚に似た傑作です。三流観光地のしょうもない秘宝館で腹を抱えて笑うようなお方にぜひおすすめしたい。

小野不由美の「屍鬼」のような、怖ろしいのだけど真実が気になってしょうがなくてものすごい勢いで読了してしまう、そんな作品でした。ストーリーだけで充分にサスペンスホラーなのですが、絵柄と見せつけるようなエログロ描写で気持ち悪さを付加してる感じ。ただ二巻巻末の対談にもあるように生々しいエログロ描写は製作側の意図的なもので、その意図通りもう救いようがないほど下品で読後は少々気分が悪くなり、二度読み直す気にはなれませんでした。最後は主人公と巫女がバルス状態（笑）なのにちょっと笑えたことが自分的には救いでした。ただ物語と演出は良く練られ計算されていて、作品全体の飽きさせない疾走感はすごいです。

ツッコミどころ満載のB級ホラーです。幼児性愛が描かれている部分はあまりよろしくないです。瞳ちゃんの境遇。あれ何よ…orz 作者はとにかく、エロ(しかも幼児性愛)とグロが書きたかっただけですよね。アル中になった人が村八分にされて差別されるとかの下りもよく分からなかった。気持ち悪いものを寄り集めて作った話。怖いもの見たさを抑えきれない人で、テレビが面白くなくて、暇してます。暇つぶしに500円払っても良いですって人は48時間で借りてもいいかもなぁ。私がそういう感じで借りました。でも、話としては星1かな。2個にしたのは、もう、ツッコミどころ満載過ぎて、笑いが込み上げて来て、ギャグ？漫画的に楽しませてくれたから。

いやこれかなり面白い。上巻と下巻で雰囲気が変わってくるのが金田一耕助シリーズにおける「八ツ墓村」の立ち位置に似ていて、作者がそれを狙ってやっているとしたら上手くいっている。お金払って読む価値ありますよ。

孤島を舞台にしたB級ホラー、といった感じ。いっそ「コメディ」と付けてもいいくらいなのですが、それだと作品の狙いにはそぐわない気がして……。B級映画を観ていると、明らかに稚拙な造りなものに怯えたり、トンデモ設定なのに役者が真面目に演じたりしている姿にふと笑いがこみ上げるじゃありませんか。ああいう雰囲気が如実に滲む作品です。それにしても、好青年だと信じていた丹沢先生があんなキャラクターだったとは。意外性含め、MVP（個人賞）を差し上げたい。

すごく勢いのある漫画で、一気読みしました。２チケ、３チケコースもあるので、ありがたかったです。面白かったけど、何度も読み返したいというタイプの作品ではないので・・・ループタイの時点で、鈴木先生？と思ったのですがやっぱり鈴木ショウさんだったみたいで、でもキャラが違うようでかなり戸惑ってます。他にも鈴木先生のクラスの生徒が友情出演しているような？「鈴木先生」で生徒たちが演じた劇が「赤目村」だったのかと思いつい読み返してみましたが、あっちの劇は「ヒカリゴケ」でしたね。

1巻目はとても面白かったです。船でしか来られない山と海に囲まれた陸の孤島である赤目村。無医村であるこの村に新たに赴任してきた医者である主人公。温かいけれども何か秘密のある村。村人同士の対立。村八分など古い因習に縛られた村の掟。村に伝わる独自の神話など不気味な期待感がどんどん広がってきます。しかし、これらの展開が投げっぱなしになるわけじゃなくきちんと全部回収されるのですが簡単に言うと、この先よく見たことのある展開やとても安っぽい感じで物語が収束してしまいます。1巻目で期待した方は2巻目は読まずにそっとしておくことをオススメします。

村のマイナスなしきたりの謎ってなんなんだ！？とただただ引き込まれ一気に読みました。謎の部分はすごく緻密に練り上げられていて陰湿で面白かったです。村人のコロコロ変わる人柄も怖くて誰が味方なのかわからないのも面白かったです。他の方が挙げてらっしゃるように小野不由美の「屍鬼」に似たものを感じました。ラストは少し駆け足だった気がします。謎がすごく不気味で面白いので読んでみてほしいです。48時間レンタルで自分は十分でした。個人的にはKくんとFちゃんのまぐわいが一番ショッキング映像でした。