レビュー一覧

　サラ・モーガンさんの作品では《聖夜に降る奇跡》や《グレンモアに吹く風》シリーズのような、地に足つけた人情味を感じられるものが好きなのですが、この作品はヒーローが黒髪だったのでつい借りてしまった一冊です。（ちょっと後悔しました。笑）　ヒーローとヒロインは共に貧しい時代を過ごしたことのある家族のような関係でしたが、ヒロインの兄の死をきっかけに疎遠になります。数年後、場末の酒場で歌手をするヒロインの元へ、（どうやったのかは謎だが）富と権力を手に入れたヒーローがやって来ます。ケンカでスラム街をのし上がったヒーローは今や上流階級の人間（なんで？）。愛人と思しき女優からは「本物の男よ」というお墨付きが。（もはやワケが分からない。）　現実には起こり得ない夢の世界を描くのがHQですが、ヒーローのいる世界があまりに現実離れしているように感じられて、夢を見るにも程があると思ってしまいました。　腑に落ちない点は多々ありますが、全体としてはシンデレラと魔法使いの恋といった作品です。

ヒロインが必死で返済している、麻薬常習者だった亡き兄の借金。作中2万ポンドと、チンピラ君たちがほざいてましたが、何でそんな金額になったんでしょうね。だって、兄はヒーローが渡していたお金で麻薬を購入していたようですが。だから “禁断” なのでは？ そもそも、兄はなぜ麻薬常習者になったのか。そのあたりが描かれていないので、ヒーローの苦悩もヒロインの憎しみも今ひとつピンときません。ヒーローはとても強い気持ちの持ち主で、あれやこれやとヒロインを護ろうとしてくれます。だからこそ、発端がきちんと描かれていれば、もっともっと面白かったんでしょうに。残念だな。

絵が好きなので借りました。とにかく絵が可愛いわ〜♪顔に傷がある男って格好いい！兄に金を渡してた＝兄を殺したと決めつけるのに違和感が(^^;)仇って感じが伝わってこないので、盛り上がりに欠けるなー。最後に愛してるって言うとき、無表情すぎかも。でも絵が可愛いのでいいです♪

ヒロインは歌で成功したかったのですよね。それなのに成功したヒーローが悪い様なことをなぜ言うのでしょうか。そして、ヒーローが元の貧乏生活に戻るつもりは無いというのは当たり前のことでしょう。自分だって、成功を夢見ている割には上昇志向が薄いヒロインでした。

兄を死に追いやった！と憎む幼馴染みだから『禁断の恋に‥』タイトルなんでしょうが（もっとその死に深い理由があったなら別ですが）そんなに禁断だと思えなかったです。それよりも底辺の生活からヒロインを救い出してのhappy endで、ヒロインが歌を辞めてしまうのにモヤモヤ。歌手として難しくても、正式な先生でレッスン始めるとか歌の道は残してほしかったです。

ヒーロー、今まで何やっていたの？ヒーローの財力があればヒロインの動向なんてすぐに分かったでしょう。自分の気持ちも伝えないからヒロインにとっては拉致されたも同然ですよ。そして、「彼女たち」はどうしたのだ？明らかに別れてないと思うのですが？？彼女たちと手を切ってからヒロインに告白してほしかったわ。

出だしは、すごく良かったのですが、借金返してからが、中身なし。歌の夢、簡単にあきらめて、違和感が残り。歌の道にすすんだら、もっと展開あったろうに。残念

安定したよくあるハーレクインです。絵がきれいなので安心して読めます。でも題名の禁断のの意味が全く分からないです。障害もほとんど本人の胸の内で最後が予測できてしまう感じでした。物足りないので★３つで。

ヒロインの事をいつも考えているのに誤解されているヒーローが気の毒です

成功を収めたヒーローが苦労続きのヒロインのもとに現れてよかったです