レビュー一覧

「愛の序章」「美しき標的」「狙われた花婿」と続く3部作の1作目です。読み始めから、何やら、怪しい雰囲気です。ヒロインは、父親が賭けによる負けから自殺を選んだ死に、疑惑を抱きながら、ヒーローの母親から届いた、コンパニオンになって欲しいという手紙の要請に応えるべく、屋敷に向かいます。中々、冷静沈着で、賢いヒロイン、24歳という年だからなのか、とても好感が持てました。オールドミスの年齢に、美人でないと容姿ですが。全体が、サスペンス主体なのに、結構、淡々としてる事と、あまり、甘いシーンは出てこない事もあり、★を減らしました。

内容紹介が本編と違い過ぎです。ヒロインが職を求めてたのは合ってるけど就職動機は事件とは全く関係ないです。ヒーロー母のコンパニオンになったのは、ヒーロー母の主導による婚活作戦！のためです。不穏な事がいろいろ起こりますが、ヒーローとヒロインは率直に話をしていてがっちり信頼関係があります。主役二人を軸にヒーロー友人と使用人の活躍で胸糞な事件の黒幕を追い詰めていくサスペンスHQです。サスペンス成分が多過ぎてHQなのを忘れそうになります。アホな主役にイライラするHQは苦手ですが、あまりに主役が冷静で賢く自制心があるとロマンス成分が少なくなって物足りないです。愛ゆえの愚かな振る舞いをして欲しくなります。3部作の1作目なので中途半端な部分もモヤっとします。アン・ヘリスさんの作品は何作か読みましたが合わないかも。高揚感に欠ける文体で、話はとても面白いのにグッと来たりキュンとしません。続編を読むかは迷います。

ヒロインは決して容姿端麗ではないものの、その性格ゆえに美しく見える……ハーレクインのヒロインとして好きなパターンです。裏黒い宗教団体に妹を誘拐されたヒーローの友人の話から始まるので、主人公の恋愛とともにやや悲しい話が続きます。物語が連作として続いているので、わかりづらい点があるのがマイナスポイント。それでも２人の恋路は熱〜く進みます！！