レビュー一覧

別府さん目当てで探して、サンプルで先が気になったので借りてみたんですが、最後まで展開が読めなくて面白かったです。大体にしてこういう話って、ヒロインが別の男性と出かけていたら、ヒーローは何かしら嫉妬めいた顔をするコマがあるものですが、それが全然ないんですよね。ヒーローはクールというか、感情が表に出ないタイプなのかなー？と思ってたんですが、最後の方ではドジっ子具合を発揮しているので（笑）感情の起伏が薄いわけでもない様子。何故、感情が見えてこないのかと考えて気付いたのは、この作品は一貫してヒロインの視点で描かれているということです。だからヒーローの正体も最後までわからない。ヒントはありますが、あまり露骨じゃないので、再読して「あー、なるほどね」って感じ。ヒーロー側の事情がわかって読み返すと、また違った感覚で読めます。お互いの事情が、お互いのモノローグで語られて、すれ違いや勘違いを見て、読者はヤキモキしたりニヤニヤして楽しむのが定番ですが、それがないっていうのが読んでいてドキドキしたし、私は面白かったです。

　「キスまでの距離」というのは、友人と恋人の境界はどこか？ということを提起しているように感じました。ヒロインは可愛らしく、人当たりが良いので、男性から好かれやすく、すぐに打ち解けられるタイプの女性です。しかし、彼女は男性と友人以上になる必要性を感じていない、もしくは恋人同士になる決め手が見つからない状態です。おそらく、心を開いて親しく話はできるものの、男性の恋愛感情がありありと自分に向かって来ると、「恋ってなあに？好きってどういうこと？」と頭で考えようとして真剣に悩み、恋愛から一歩引いてしまうタイプのようです。（でも、人当たりはいいので、相手は彼女も自分のことを好きだろうと誤解してしまうのです。）結構、こういう女性って多いような気がします。　でも、恋愛って理屈より感覚が物を言う部分が多いのが事実です。例えば、デートの終りに、まだ一緒にいたいかどうか、また会いたいと思うかどうかでしょう？それがないのなら、それはただの気の合う友達です。ヒロインのように、相手の男性に期待を持たせるような態度を（例え無意識でも）とってはいけません。トラブルのもとです(笑)　とにかく、感覚より理屈に頼る彼女にとって、男性とキスすることは簡単なことではないのです。（ある意味面倒くさい）そんな彼女の距離をヒーローがどうやって縮めていくのか、お手並み拝見といったところです。女性は男性の何にほれるのか。経済力？人柄？それとも、他にも？ということを考えさせられるお話です。絵がコミカルで、楽しく読めました。

別府さんが気になって借りました。急いでシェアメイトを探さないと家を追い出されるテイと、シェアメイトに申し込んだマグナスのお話。相変わらず絵柄はセクシー＆意地悪を行ったりきたり。マグナスはナイスハンサム！母親の守銭奴っぷりは勉強になった(笑)弟のハドレー問題は面倒だよね…。マグナスとテイのやり取りはコメディタッチで可愛かった(^^)ジュリアンだってイケメンじゃないか…。ちょっとトキメキが無かったかなぁ。

ラストは予想してた通りだったけど、それまでは予想と違って、えー！えー！続きで楽しく読ませてもらいました。

好きな作家さんの一人ですが、このお話は文句なしの星5つです。両親の恋愛問題も絡んできますが、お金持ち御曹子ばかりに言い寄られるテイが不思議な魅力の持ち主ですね。ラストはあっと驚くヒーローの正体・・・でした。

珍しいタイプの話です。シェアする同居人を探したら、若い男性でいつの間にか惹かれてゆく。ヒロインは両親の離婚で経済的に苦労して、弟まで将来の夢を捨てようとするので、どうにかしようと努力する。そんなお人好しの彼女をいつしか好きになるヒーロー。彼は実はお金持ちで、彼女の悩みを一挙に解決してしまう。話はリズム良く流れるのですが、2人が惹かれ合うシーンがイマイチ。絵ももう少し、ヒロインとヒーローらしさが欲しかったかも…

ヒロインがシェアハウスをしていたルームメイトはヒーロー妹の夫の愛人だったんですね。懲らしめてやろうとやってきたらヒロインに惹かれちゃったと。ちゃんと調べましょうね。それとヒロイン母の酷いこと。こんな母親の面倒なんて見なきゃいいのに。天罰が下りますように。

ヒーローの魅力はいま一つ解らなかったけどヒロインの母親が本当に嫌だった。

最後にアッと言わせるストーリーで楽しみました。ただ一つ。ヒロイン父はなぜあんな人と結婚したのでしょうか？ヒロインが大学進学しなかったタイミングで状況を理解できなかったのか？父親の見る目のない父親を持つと子供たちが苦労しますね。

ヒーローが何か秘密があるとは思っていたけど、いい人で安心して読めた。ヒロイン母が毒親だったけど、父がもっとしっかりしていれば良かったのに、ヒロインが背負いすぎで気の毒だった