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ネタバレになりますが、どんな理由があっても婚姻関係を結んだ以上相手に対して誠実であることは最低条件だと考える私には、ヒーローの浮気、隠し子は地雷でした。夫婦として成立していなかった二人が互いに愛に気づく、というお話は好きなのですが、過去の浮気はともかく、隠し子に関しては本当に読んでいてきついので、作品紹介に載せて欲しいとすら思ってしまいます。

お話しはとても上手くまとめられてるので面白かったです。ただ、こんな男イヤだ…絶対イヤだ。過去がとかそういう問題じゃない。人間が腐ってます。記憶を無くした事によってそんな彼自身を見つめ直していく感じですが、ヒロインすごいわ。受け入れちゃうんだから。それでも結局死ぬまで信用出来ない気がする。過去の不幸が理由で自暴自棄になってたとしても本質的な部分で最低な人間だと思うから。

私もヒーローが無理でした。浮気もそうですが、浮気相手(それも複数の）の存在に怯え、疑うヒロインに対して「やり直すためには自分を信じるしかないだろう」と疑うヒロインを非難する言葉。いやそれ、無理でしょ。あれだけのことをしておいて、信じるだけの根拠も与えずに、自分の言葉だけを信じろとかって。ヒロインの心の広さ（といっていいのか、わかりませんが）に、＋１です。

ヒロインはヒーローにずっと憧れていたのに財産絡みの結婚ゆえにヒーローに愛されなくても仕方ないと諦めようとしていたところ、ヒーローが事故で記憶喪失になってしまいます。実はヒーローは最初からヒロインの事を愛していたのですが自身の生い立ちや過去が邪魔して心のままに振る舞えなかったのです。記憶喪失になって何もかも忘れてしまってヒロインへの愛を素直に表現してる辺りとかなんだ最初から両思いだったのね〜のところが私としては胸キュンポイントでした。

政略結婚した夫婦ですがヒーローの夫は過去の出来事から愛することをやめ、ヒロインの妻は愛されたい想いが強いけれど生い立ちから多くを望むことを諦め別れを決心します。夫が事故にあい、それを機に 知らなかった夫の過去や気持ち 妻の想いなど正直に話し合うことになり本当の夫婦になっていきます。ほとんど2人の会話だけで 特に嫌なキャラもなく可もなく不可もなしというカンジ。