レビュー一覧

ゲイの市井とノンケの広多がカプになるまでの葛藤を繊細に描いたハートウォーミングなお話。設定の舞台とした某県の気候や列車、東京本社との仕事絡みや住環境の描写がとてもリアルで、丁寧に取材された様子がうかがえます。読後感も爽やかで作品としては好きなのですが、減点ポイントが２つ。吹き出しの枠外台詞がそこそこの量もあるのに字が小さ過ぎて読み難いことと、これは作家さんのせいではないですが、あらすじ紹介に「妄想アタッチメント」のきっかけ話が収録されているのに明記されていないこと。改善されるといいのですが。

そうとさん！作品数は多くないのですが、大好きな作家さんです。代表作は仕事をきっかけに知り合った二人の年下ノンケ攻×恋に臆病な受のお話。のんびりとしたなかに、二人がお互いを気づかって距離を縮めるところにキュンとします。思いがけなく　作者買いのきっかけとなった　妄想アタッチメントの裏話が収録されていて　嬉しいかったです。

ゲイがノンケを好きになって葛藤するっていう王道ストーリーですが、メイン二人だけじゃなく仕事とか同僚とかも登場が多く、わりと細かく丁寧に描かれているので、ドラマのような仕上がりです。これまた攻めが包容力あるワンコキャラで魅力的でした。それから短編は「妄想アタッチメント」の見波くん視点の話ですが、なぜその記載がないのかが謎ですね。短いから問題ないのかもしれませんが、突然これだけ読んでもあまりストーリーわからないと思います。

ゆっくりゆっくり、お話は進みます。取り立てて事件はないのだけど、こういう、しみじみと進むお話が、あってもいいかなと思うくらい、可愛いかった。でも、もう少し、ラブラブ見たかったなぁ。あんまり無さすぎ！！

少し前に読んだ作品で、その時は「悪くはないけど、それ程印象にも残らない」という程度でした。久しぶりに読み返してみたら、思っていたより好印象でした。ゲイの主人公が、仕事で嫌々行った先の田舎で出会ったノンケの青年（好青年！）に惹かれて・・・というお話ですが、嫌な人や癖のある人が出てこないので、平和にお話が進んでいきます。葛藤は主人公だけにあって、ノンケ君の方はあくまで真っすぐ爽やかです。ドラマチックさには欠けるかもしれませんが、BLってものすごく嫌な人が出てきたり、嫌な展開になったり、かと思うとあきれるほどノー天気だったりする作品も多いので、こういう平和な展開は良い意味でほっとします。ただ、本作とは違う短編が入っていて、今回他の方のレビューに別作品のSSだとありました。何だか中途半端な短編と思っていたのですが、やっと納得。その後に本作品のSSがあるので、その別作品を読んでいない人には違和感があるかもしれません。

2つのお話が入ってます。表題作は可愛らしく、丁寧に恋が進んでいく話。物語にあまり起伏がないけど、なんだかホッコリしました。もう一つは『妄想アタッチメント』の受側の話で、私としては好きな作品だったので、受側の気持ちも知れて嬉しかったです。2つともエロは期待しない方がいいです。この作者さん、前作までは絵がどうなの！って所があったのですが(特に鼻)、今回から違和感無い顔立ちになってました。今後も頑張って欲しいです。

お互いを好きになっていく過程が丁寧に描かれていてよかったです。

つ…続きを。。。こういうお話が読みたかったんです。絵もすごく好きだし、お話も本っ当に素敵でした。ただ、もうひとつのお話は正直響くモノが無くて…申し訳無いと思いつつ☆４つで。。。

仕事で田舎に赴任した市井。早く東京に戻りたかったはずが、役場の担当者である広多と仕事をするうちに彼に事が気になって・・・。帰京を断ったことをセフレに言い訳した理由の「苺が食べ放題だったから」というメールに心がほんわりと温かくなる。ちょっと素敵なお話。

さわやか系の話だと思いました。ドロドロもなく平和に読むことができます。がっつりしたのが読みたい人にはオススメしません。