レビュー一覧

私はラストが受け入れられなかったです。えー、なんでというご都合主義に思えたところもあり、正直賛否両論な感じがします。だいたい7-8巻あたりで、りんのフラグの方向が読み手の方の好みにそぐわないという状況であれば、ラストは私と同じ感情になる可能性が高いと思います・・・。途中までは嫌いじゃない分、ラストは本当にきつかったです。

りんが６歳の少女だった時代は、読んでいて楽しかった。可愛かった。心癒された。大吉の子育て奮闘ぶりがほほえましかった。されど、りんが高校生に成長してからは単純には楽しめなくなった。より現実を見ざるを得なくなったからかもしれない。また、結末も、やっぱりこうなるのか…と納得がいかない。いつまでも、りんが少女でキラキラしたままでいて欲しかった気がしてしまう。ともかくも、紙書籍よりは安価に手に入るので、おすすめかもしれない。

ラストに衝撃を受けました。 （ネタバレ注意） 結局、りんは複雑な生い立ちの中のなかで、ある種の健全さを取り戻せなかったのではないかと思いました。 りんは大吉を「男として」好きになったのではなく、自分の得られなかった「家族」を再構築したかっただけなのではと思いました。その中で、大吉は一番信頼でき、良い大人の見本だったから…。私は、一度りんには大吉（家族）から離れ、１人の女として自立してほしかったです。（その後大吉を男として再評価し、戻る？のはＯＫ） 結局、子供のころの自分に囚われているような感を受けました。りんには、人生は家族の問題だけではないことをもっと知ってほしかったし、１人の人間として、大吉の知らない面を作り上げていくりんを見たかったです。私的にはりんは嫌いじゃないので、つい突っ込んでしまいました。でもここまで考えさせられるのは、作品としては大成功してるのかもしれません。

１巻が好みだったので残りをまとめて読んだのですが、失敗しました。作者様はダイキチが好きで好きで仕方が無いのでしょう。　子育ての大変な時期はすっとばし、そこそこ育った状態で迎えた養女。適度に悪役を含ませた身内の面々で囲み、いきなり親子とさせられた幼子はそのダイキチ以外頼れない状況という環境を見事に構築しています。　この世界の神様に溺愛されたダイキチはモテます、なにやっても結局上手くいきますし好かれます。こういうポジティブなキャラは好きなのですが、あからさまな贔屓にはうんざりするばかり。　それでも健全な育児漫画なら良かったのですが、最悪なオチがきてしまいました。

子供時代がよかった分、この結末には吐き気すら覚えました。

私もダイキチみたいな人に出会いたかった・・・。結婚や出産を経て、夢破れ、現実の海でもがいている時にこの物語に出会いました。読むたびに泣いて、泣いて、泣いたお話です。どこまでも女目線の理想の男性が描かれていて、この現実離れした優しさは痛みすら感じてしまいます。最後が気になっていたので、読めて良かった・・・。りんとダイキチが、これからずっと幸せに暮らしていって欲しい。

高校生編はもう別の作品。子育て漫画のままであるべきだった。時間と共にキャラが成長して失敗した稀有な作品であることをアニメスタッフは良く理解してたと思う。

まず、孤児になった「りん」の出生が、主人公の爺さんが73歳の時に、24歳の女子（情緒不安定駆け出し漫画家）に偉そうな事を言って産ませたというのがもう信じられない。鬼畜か？そしてそんなじじぃ（呼ばわり）が作中でずっと誰にも責められず、むしろリスペクトされ気味なのに違和感を持ちつつ読み続けるのが結構つらい。後でこの件についてオチがついてもつらい。そして、後半ガラリと成長して、素朴だった幼馴染はイケメン風に変貌して、主人公にオスアプローチするのも、ついていけない。ほのぼの感が急にぶっとんでいったというか。その幼馴染男子が、他の女子を妊娠させたかも騒動の時も、「ここはお金をちゃんと出すのが男の道！」みたいな正義面も意味不明。その前にきちんと避妊しなかった部分を死ぬ程怒られるべきだと思うんですが。なんかこの作者の方の倫理観に疑問符がつきっぱなしなので、ところどころの説教臭い（子育てについて皆がそれぞれ語ったり云々する）部分も「あ、そお？」としか思えなくて、私には合いませんでした。あと、このりんって女の子、成長しても特に新しい友達も作らないし、必要ないみたいだし、なんか色々人間離れしてて魅力を感じられなのですが。こんな世界の狭い子、話とかしても絶対つまらんと思う。割と最初から、ラストのトンでも感は予想できたとも言えます。内容の割りに評判が良すぎるのは、アニメの功績なのでしょうか。

いい作品だと思います。結末がどうであれ…。でも自分がりんなら、ダイキチなら、あの結末は選ばない。詳細は明記しませんが、そんなに世の中上手くいかないだろうし、逆に色々転がるだろうと思いました。透明感ある作品だっただけに残念。

結末について賛否両論ありますが、私は好きです。