――時は平安中期。魔都・平安京の陰陽師・安倍晴明が口ずさんだ不吉な予言から物語は始まる。百鬼が集う鬼の総本山・大江の山。晴明によれば、近々“鬼娥島”の門が開き、その大江の山の封印が解かれる。そして、その時、京を食らいつくす鬼・酒天童子が目覚めるという。藤原道長の命を受け、大江の山へ駆ける橘行房。しかし、そこに絶世の美貌を持つ謎の女が現れ、鬼娥島の門を捜す行房と邂逅する。行房に接触してきた女の目的とは一体何なのか? 酒天童子の封印が解かれるのを行房は止めることができるのか? そして、晴明が残した謎の言葉“鬼娥島”とは? 魑魅魍魎渦巻く京の都を舞台に新しい鬼退治伝説が今、幕を開ける!!