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おっちゃんはセックスの時、声を出さない。近所に聞こえたらまずいだろ、って言うのがその理由だ。
俺は今まで一度もこの人が本気で喘ぐのを聞いた事がない。
聞きたいと、思う。(「雷を待ちわびる」より)
目つきの悪さで人生の三割は損してる大学生の『俺』と、のほほんとしてるようで仄かに腹黒い中年の『おっちゃん』。縁あって築六十年の日本家屋で一緒に暮らしてる。
時に年上の手練手管に転がされ、時に若者の情熱に翻弄され、求め合い、引っ付き合い、他愛のない日々を重ねる。
まばゆく白く照りつける夏の太陽の下、二人で一緒に歩いて、買い物をして、飯を食う。舞台は南九州の架空の町、基本はまったりゆったり進行のコージーなBL。
低身長年下攻め×おやじ受け、年の離れた恋人たちのゆるーい日常をつづった連作短編集。
どこからでも読める。好きな所だけ読み返せる。お休み前のひと時に。寛ぎたい時にいかがでしょう?
俺は今まで一度もこの人が本気で喘ぐのを聞いた事がない。
聞きたいと、思う。(「雷を待ちわびる」より)
目つきの悪さで人生の三割は損してる大学生の『俺』と、のほほんとしてるようで仄かに腹黒い中年の『おっちゃん』。縁あって築六十年の日本家屋で一緒に暮らしてる。
時に年上の手練手管に転がされ、時に若者の情熱に翻弄され、求め合い、引っ付き合い、他愛のない日々を重ねる。
まばゆく白く照りつける夏の太陽の下、二人で一緒に歩いて、買い物をして、飯を食う。舞台は南九州の架空の町、基本はまったりゆったり進行のコージーなBL。
低身長年下攻め×おやじ受け、年の離れた恋人たちのゆるーい日常をつづった連作短編集。
どこからでも読める。好きな所だけ読み返せる。お休み前のひと時に。寛ぎたい時にいかがでしょう?
西門雷蔵は誰もが認める犬系男子。そして、幼なじみの名家の若様、姫野紫信に毎日手作り弁当を届ける弁当男子。
一緒にご飯を食べて、姫野さんが喜ぶ顔を見られればそれで幸せ、それで満足……のつもりだったけど。
気付かないふりをしていても、時間は確実に進んでる。今は一緒、だけど姫野さんが高校を卒業しちゃったら? 大人になったら?
「俺はいつまであの人を、追いかけて行けるんだろう」
わからないから不安になる。不安になるから、証が欲しくなる。見える形で欲しくなる。
寄り添っているはずなのに、微妙にすれ違う気持ちが焦れったい。もどかしい。
それを吹っ切るべく雷蔵は、バレンタインの直前に一念発起。「姫野さんにチョコレートをあげよう!」
ところが。チョコレート代を稼ぐべく出かけたバイト先の神社の蔵で、見つけてしまった怪しげな勾玉。
意味深なお札をうっかり剥がしてしまったもんだからさあ大変、本物の犬に姿を変えられてしまった。呪われた瞬間、心に浮かんだ最も強い願いを叶えない限り元には戻れない。タイムリミットは翌日の日没、それを過ぎたら一生犬のまま!
「姫野さん助けて、俺だよ雷蔵だよ!」叫んでもすがってもただの犬、全然わかってもらえない。それどころか怖がられる、泣かれる、逃げられる。
追いすがれば何故だか不幸な偶然が重なって、引き離される、遠ざかる。焦る間もどんどん時間は過ぎて行く。誘惑の手も伸びてくる。
「男同士がくっついてたら変に思われる。だけど犬と飼い主なら平気だよ? ずっと彼と一緒にいたいんでしょ?」
追いつめられる中、果たして雷蔵の選ぶ未来は犬か、人間か?
――「俺は、姫野さんの犬だ!」――
※こちらの作品にはイラストが収録されていません。
一緒にご飯を食べて、姫野さんが喜ぶ顔を見られればそれで幸せ、それで満足……のつもりだったけど。
気付かないふりをしていても、時間は確実に進んでる。今は一緒、だけど姫野さんが高校を卒業しちゃったら? 大人になったら?
「俺はいつまであの人を、追いかけて行けるんだろう」
わからないから不安になる。不安になるから、証が欲しくなる。見える形で欲しくなる。
寄り添っているはずなのに、微妙にすれ違う気持ちが焦れったい。もどかしい。
それを吹っ切るべく雷蔵は、バレンタインの直前に一念発起。「姫野さんにチョコレートをあげよう!」
ところが。チョコレート代を稼ぐべく出かけたバイト先の神社の蔵で、見つけてしまった怪しげな勾玉。
意味深なお札をうっかり剥がしてしまったもんだからさあ大変、本物の犬に姿を変えられてしまった。呪われた瞬間、心に浮かんだ最も強い願いを叶えない限り元には戻れない。タイムリミットは翌日の日没、それを過ぎたら一生犬のまま!
「姫野さん助けて、俺だよ雷蔵だよ!」叫んでもすがってもただの犬、全然わかってもらえない。それどころか怖がられる、泣かれる、逃げられる。
追いすがれば何故だか不幸な偶然が重なって、引き離される、遠ざかる。焦る間もどんどん時間は過ぎて行く。誘惑の手も伸びてくる。
「男同士がくっついてたら変に思われる。だけど犬と飼い主なら平気だよ? ずっと彼と一緒にいたいんでしょ?」
追いつめられる中、果たして雷蔵の選ぶ未来は犬か、人間か?
――「俺は、姫野さんの犬だ!」――
※こちらの作品にはイラストが収録されていません。
失われた四つの心魂、分かたれた五つの種族。真王は死せる闇に堕ち、灯火は巡り語り部は謡う。
『剣を掲げよ空高く。泥の中より得し剣を』
大荒野で生きる少年グレンは幼い頃、古い剣を見つけた。
何の力も無いありふれた鉄の塊。それでも彼にとって唯一の特別な剣。
長じてグレンは鍛冶屋に弟子入りし、錆びた剣を自らの手で鍛え直す。
そして今、相棒ハーツの協力を得て剣に名を与え、魂を分かつ『絆の誓い』の儀式を行おうとしていた。
時同じくして闇の中、腐臭をまとい蠢く影が平和な村に忍び寄る。
これは『英雄』の魂を宿した『普通の人々』の物語。
本作はTRPG「バルナ・クロニカ」の世界観と設定を元にしたノベライズです。
※こちらの作品にはイラストが収録されています。
尚、イラストは紙書籍と電子版で異なる場合がございます。ご了承ください。
『剣を掲げよ空高く。泥の中より得し剣を』
大荒野で生きる少年グレンは幼い頃、古い剣を見つけた。
何の力も無いありふれた鉄の塊。それでも彼にとって唯一の特別な剣。
長じてグレンは鍛冶屋に弟子入りし、錆びた剣を自らの手で鍛え直す。
そして今、相棒ハーツの協力を得て剣に名を与え、魂を分かつ『絆の誓い』の儀式を行おうとしていた。
時同じくして闇の中、腐臭をまとい蠢く影が平和な村に忍び寄る。
これは『英雄』の魂を宿した『普通の人々』の物語。
本作はTRPG「バルナ・クロニカ」の世界観と設定を元にしたノベライズです。
※こちらの作品にはイラストが収録されています。
尚、イラストは紙書籍と電子版で異なる場合がございます。ご了承ください。
サンフランシスコ市警の新米刑事ハルカが先輩刑事ライオネルに惚れた。強面で、肩幅広くて胸板の厚い、がっちりした男前の男に。
「俺、ホモだったんだ……」悩みながらも告白を決意したその朝、告げられたのは別れの言葉。「今月一杯で転属する」
式で二人は再会する。
呑み過ぎて潰れたハルが意識を取り戻したのはライオネルのアパートだった。
至近距離で見つめる青い瞳、今にも手が届きそうなふわふわの赤い髪。ギリギリまで追いつめられ、思いの丈をぶちまける。
「先輩、ちゅーしていいですか!」「お前、絶対それだけで終わらないだろ!」
その場で初めてのキスを交わして結ばれる。満たされ、幸せの余韻に浸るハル。一方でライオネルは苦悩を噛みしめていた。
そしてもう一人、仲むつまじい二人を監視する男が居た。
「お前にふさわしいのは俺なんだ。じっくり思い知らせてやる……その、体に」
※ 本作品はイラスト入りです。
「俺、ホモだったんだ……」悩みながらも告白を決意したその朝、告げられたのは別れの言葉。「今月一杯で転属する」
式で二人は再会する。
呑み過ぎて潰れたハルが意識を取り戻したのはライオネルのアパートだった。
至近距離で見つめる青い瞳、今にも手が届きそうなふわふわの赤い髪。ギリギリまで追いつめられ、思いの丈をぶちまける。
「先輩、ちゅーしていいですか!」「お前、絶対それだけで終わらないだろ!」
その場で初めてのキスを交わして結ばれる。満たされ、幸せの余韻に浸るハル。一方でライオネルは苦悩を噛みしめていた。
そしてもう一人、仲むつまじい二人を監視する男が居た。
「お前にふさわしいのは俺なんだ。じっくり思い知らせてやる……その、体に」
※ 本作品はイラスト入りです。
好評連載中のオンライン小説「とりねこの小枝」の完全新作エピソード二本を一挙公開。
『とりねこ』
青年騎士ダインは猫を拾った。翼があって言葉を喋り、とびっきり大食いな異界の生き物。ぴゃーぴゃー鳴く迷子を元居た世界に戻す為、彼は相棒フロウを頼る。「鳥のような猫のような生き物だから、とりねこ。わかりやすいだろ?」「……センスねぇ」「ほっとけ!」黒毛の軍馬の背に揺られ、異界との境界線の通る街、バンスベールに向う二人だったが。
『にじいろ』
湖畔の村が鬼族に襲撃され、孤立する。友人の元を訪れていたフロウは村人と共に必死で戦うが、限界が近づいていた。「西道守護騎士団が来たぞ!」
助けにやって来たのは、揃いも揃って虚栄心の強い横柄な若者ばかり。村人の治療を優先するフロウにつかみ掛かった騎士の腕を、むんずっと横から太い手が押さえる。「……よせ」とりねこから遡ること三ヶ月、わんこ騎士とおじさん薬草師の出会いを描く。
※本作品はイラスト入りです。
『とりねこ』
青年騎士ダインは猫を拾った。翼があって言葉を喋り、とびっきり大食いな異界の生き物。ぴゃーぴゃー鳴く迷子を元居た世界に戻す為、彼は相棒フロウを頼る。「鳥のような猫のような生き物だから、とりねこ。わかりやすいだろ?」「……センスねぇ」「ほっとけ!」黒毛の軍馬の背に揺られ、異界との境界線の通る街、バンスベールに向う二人だったが。
『にじいろ』
湖畔の村が鬼族に襲撃され、孤立する。友人の元を訪れていたフロウは村人と共に必死で戦うが、限界が近づいていた。「西道守護騎士団が来たぞ!」
助けにやって来たのは、揃いも揃って虚栄心の強い横柄な若者ばかり。村人の治療を優先するフロウにつかみ掛かった騎士の腕を、むんずっと横から太い手が押さえる。「……よせ」とりねこから遡ること三ヶ月、わんこ騎士とおじさん薬草師の出会いを描く。
※本作品はイラスト入りです。